二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.18 )
- 日時: 2010/08/25 19:17
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
——境界、空・・・俺の子孫の1人よ——。
闇が広がる中で、聞こえたのはそんな声。
—Flame,07— デルタボックス
「・・・う」
目を覚ます。
周りを見てみた。
闇が広がった空間、無の空間。
「・・・」
——我が子孫よ——。
空間が一斉に広がる。
風が俺の横を通り過ぎた。
「・・・夜空?」
空を見上げれば、真っ暗な空が広がっていた。
神殿の様な構造だった。
奥に一つの大きな椅子があった。
そこに座っている人物は、ゆっくりと立ち上がって俺を見る。
——ボォッ
拳に、淡い炎を灯した——。
「初代、ボンゴレ・・・?」
『貴様の———家庭教師をしよう』
そんな凛とした声が、空間に反響した。
俺は、グローブを取り出して手に嵌めた。
「初代ボンゴレ——ジョット。ありがとう」
俺は拳に黒い炎を灯した。
◆
「・・・始まったね」
目の前に立つ、黒い六角形の箱を見て、僕は呟いた。
落ちているデルタボックスを拾い上げ、岩に腰掛けて修行を待つ。
「オイ、コレは何だ」
「やぁ、アルコバレーノ」
僕は何時の間にか隣に居たアルコバレーノに挨拶をする。
「コレは《デルタボックス》と言ってね。ボンゴレに厳重保管されていた物なんだ。九代目にコレを預かって欲しいといわれてね」
「・・・不思議な物体だな」
「まぁね」
僕はそういって楽しげに笑った。
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.19 )
- 日時: 2010/08/25 20:09
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
——ガッ
二つの拳がぶつかり合う音が反響していた。
冷たい水が足に掛かる。
そんな事はお構いなしに、二つの炎は混ざった。
『今日は此処までだ』
「・・・ッ流石に、辛い・・・」
炎が拳と額から消えた。
ザバッと水が敷かれた地面に腰を落とす。
初代はククッと笑うと俺の頭に手を置いた。
『空・・・本当なら今でも実体化したいが・・・』
「・・・デルタの力で今、実体化している、か」
『あぁ・・・』
俺はジッと自分の拳を見て、初代を見た。
「初代、さぁ」
『ん?』
「俺の炎で初代を実体化させることは出来ないかな」
そんな提案をすると初代は難しい顔をした。
『さぁな・・・試した事がない』
「ふぅん。あのデルタボックスって初代が作ったの?」
『あぁ、アル奴に頼んで作ってもらったんだ。そして俺の魂のかけらをボックスに込めた』
「つまり今居る初代は実際の初代でもあるってことか」
俺は立ち上がって初代を見た。
確かにリアルだった。
だけどソレはこの空間だけでの事であって。
俺は悩みながらも、黒く染まった景色を見ていた。
「デルタ・・・禁断の闇のデルタ・・・」
『・・・空。今日は此処で終わりだ。明日、改めて修行を開始しよう』
景色はいっぺんに明るくなった。
気が付けば、朝に居た場所だった。
「どうだった?」
竜弥は楽しげに聞いてきた。
俺はへラッと笑って答える。
「凄く楽しかった」
俺はそういってデルタのボックスを見る。
「コレ、きみに預けて置くよ」
「あ、うん」
俺はボックスを受け取り、竜弥は歩いていった。
「竜弥、デルタボックスに炎を注入する時は覚悟をリングに灯すんだよ。その半分のリングじゃ灯せないからコレをあげるよ」
渡してくれたのは黒い石の嵌ったリング。
俺は炎を灯してみた。
「そう、君ならできると思うよ」
「・・・」
去っていく竜弥の背中を見て、俺はニコッと笑った。
(デルタボックス、初代との出会い)
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.20 )
- 日時: 2010/08/25 21:04
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「ただいまー!」
「お帰りなさい空君・・・アラ、その怪我どうしたの?」
俺は何も言わず笑ってみせる。
たいした怪我ではなかった。
「何でもないですよ」
「そう?あぁ、ツッ君なら二階に居るから」
俺は二階に走り、ダンッと扉を開けた。
「ツナ!ただいま!」
「お、お帰り・・・?」
「何で疑問系なんだよ」
俺はへラッと笑ってツナの隣に座った。
サッと避けるツナ。
「・・・何か悪い事したか俺!?」
「・・・いや、お前のビフォーアフターに驚いてるだけだと思うぞ」
リボーンが俺に言った。
あぁ、と呟いて俺はへラッと笑う。
「ツナはさ、『どっちがいい?』」
「!」
二つの音声が混じった声。
ツナは迷っている。
「・・・本当の空君で、良いよ」
「じゃあこっちだな」
俺はヘラッと再び笑った。
「今日の修行、結構しんどかった・・・」
「そういえば空君の家庭教師って・・・」
「俺のかてきょーは初代ボンゴレだよ」
ツナはブッと飲んでいたお茶を噴出した。
「何で!?」
「いや、初代じゃないと俺のかてきょーは勤まらないって」
俺はそういってお茶を飲んでいた。
コップに注がれたお茶は茶色の綺麗な水面だった。
「・・・」
「明日も結構しんどいんだろうなぁ」
そういって俺はベッドに入って寝た。
(明日も初代とかぁ)(辛いな・・・)