二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.31 )
日時: 2010/08/30 15:54
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

「何でこうなるんだよ・・・」
俺の声は空しく空中に響いた。



—Flame,14— 自警団と犯罪組織


「始めまして、空さん」
「ムーッ!」

俺は口に結ばれたハンカチをガバッと降ろして、噛み付く勢いで話した。

「・・・今まで俺の苦労は一体何だったんだよ!」

何故こんな状況に巻き込まれているのか。
俺は朝、普通に外に歩いていると後ろから急に麻酔をかがされ眼が覚めればこの状況。
目の前には沢田綱吉。
記憶を失っているとはいえ、何かの弾みで思い出されたら困る。


(今までの苦労が・・・)


「帰る!」
「駄目だよ。そこら中に警備は厳重だから」
「〜〜〜」

俺はむすっとしながらツナを見た。
イライラする。


(十年で成長しすぎだこいつは)


俺はハァッと思い溜息を吐いて座った。

「何で俺を拉致何かしたんだよ」
「・・・キミを、何故か知っている気がするから」


(・・・俺とであった事で、力が薄れ始めている)


「そんな事ない。俺はお前とは出合った事は無いんだから」
「・・・そのはずなんだけど、ね」

ポケットから一つのリングを取り出したツナ。
そのリングは、夜空のボンゴレリングの完成形だった。
俺に投げつける。
俺はソレをキャッチして触った。

「・・・やっぱり。そのリングは今まで、いや。アリーナさえ持つ事さえ許さなかった物なんだよ。それが何故キミにだけ、拒絶しない?」


(・・・リングが俺を選んでいる)


俺はソレを握った。

「・・・偶然だ」
「偶然じゃない」
「・・・俺は只の一般人だ。帰らせてもらう」
「只の一般人は———」


——ガンッ


俺はツナの真横の壁を殴った。
壁に穴があく。

「・・・!」
「もうコレ以上、俺に関わるな」

俺はそういって、部屋を飛び出す。





「逃げられたのか?」
「・・・」

部屋に入ってきたリボーンに、俺は顔を歪めた。

「・・・あの子にだけ、あのリングが拒絶しなかった。俺でさえ拒絶したのに」

あのリングに触れただけで、吐血した。

それなのに、彼女は———。

「・・・アリーナは良く思ってないはずだぞ」
「・・・」
「まぁ、どうするかはボスのお前が決める事だけどな」

リボーンはそういって、部屋を後にした。


(彼女に会ったとき、何かが揺らいだ、)


「・・・」
『それでいいの?沢田綱吉君』
「!?」

俺は振り向く。
ソコには幼い頃の俺が立っていた。

『ねぇ、キミは判っているはずだよ?』
「・・・」
『じゃあね』

幼い頃の俺は、姿を消した。
アレが誰なのかは判らないが。
今はそんな事より、胸に引っかかる何かを感じていた。





「ったく、本当に荒っぽいな・・・」

昔の事を思い出してイライラする。
俺はぶつぶつとそんな事を呟きながら、俺は道を歩いていた。

「・・・境界空・・・」
「!?」

俺は声がした空を見上げた。

「誰だ?」
「我が名はクレイア。ルーネファミリー、嵐の守護者だ」

ゆっくりと、俺に向かって手が伸ばされた。
俺は意識が沈んでいく感覚を味わいながら、その場に倒れこんだ。

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.32 )
日時: 2010/08/30 16:14
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

目を覚ませば、両手両足を拘束されていた。
俺は脚をばたつかせる。

「目覚めたか」
「!?」

俺は顔を上げて目の前に立っている男を見上げた。
黒髪に黒目。
俺を見下した目で見据える男。
俺は顔を歪めた。

「何故、俺の事を知っている」
「確かに、貴様は初代ボンゴレの技を使い、全ての人の記憶から貴様を消した。だが、俺達、パラレルワールドを管理する《神》には効かない」
「神・・・!?」

思わぬ単語が出てきて、俺は目を見開いた。

「貴様の使用した技は禁忌に値する。よって貴様をデリートしに来た」
「・・・デリート・・・消去」
「そうだ。貴様は、我等神の力を持つ人間として恐れられていた———」

ガッと頭を掴まれる。

「貴様は本当に余計な事をしてくれた。あのまま進めば我等が世界を壊せていたと言うのに」
「どういう事だ・・・」
「貴様が余計な事をしてくれたお陰で・・・!白蘭様は・・・」

覚醒が出来なかった。

「なら、本望だな」
「な・・・」

エヘッと俺は笑って見せた。

「そんなばかげた未来なら成らない方がいいからな」

俺はそういって縄を切り、立ち上がった。

「神だか何だかは知らないが、俺はお前等が神なら俺は神だって殺してみせる」

俺はそれだけを言うと、歩き出した。


「・・・神を殺すだと?そんな事が出来る訳無いだろう」


「俺なら、できるんじゃないですか?神様」


男は振り向いた。
顔を一瞬にして真っ青にする男。

「あ、貴方は・・・」
「空間管理人の『沢田綱吉』です。さて、死刑を執行しましょうか。彼女に手を出した———貴方は重罪ですから」



ニッコリ笑った『沢田綱吉』は、真っ青な顔の男にゆっくりと手を伸ばした。