二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.33 )
日時: 2010/08/31 18:43
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

神という存在は、余りに———。



—Flame,15— 心境が交ざり合う時


あれから、俺は家に閉じこもって考え事をしていた。


(神という存在、そんなものがあったなんて)


空想は現実となって現れる物なんだな、と、そんな事を考えながら俺は下に降りた。

「昨日ぶりだね、空」
「・・・」

台所には、『沢田綱吉』が座っていた。
幼い姿の彼。
何だか胸が締め付けられた。

「・・・お前は誰だ?パラレルワールドのツナじゃない。お前は———」
「俺は空間管理人だよ。いわゆるパラレルワールドの管理人だ」

また難しい単語を聞いて頭がくらくらしてきた。
俺は必死に話しに付いていく。

「空間管理人・・・」
「そう。キミは初代の夜空の技を使用し、世界を歪ませた。本来なら大罪を背負う事になるが———」

するとツナが俺の持っていたリングを指差した。

「って何時のまに・・・」
「ボンゴレリングは、一度本来の所有者に会う事でその人間に死ぬまで付いて行く。『契約』だよ」
「契約・・・」
「そう。キミは既に契約をしているんだ。技を使った事で、しばらくはキミに迎えなかったみたいだけどね」
「・・・俺は、こんなリング要らない」
「・・・アリーナという女は、そろそろ動き出すんじゃない?」

俺は、我に返ってバッと前を見る。

「何かあるのか?」
「夜空の呪いを受け初めて空は、超直感が鈍り始めてるみたいだね。それでいい。それでいいんだ」

そういうとツナは俺に近づいて、リングをした手に、自分の手を添えた。

「俺はずっとキミを見守っているよ。だから———」


——ボォッ


リングから炎が溢れ出した。


「キミは、空は『彼等』を見守るべきだ」

「・・・彼等・・・」


(ツナ、)


スゥッとツナは薄く、淡く消えていった。


(始動する、か)

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.34 )
日時: 2010/08/31 20:52
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

俺はほとんど皆無の状態の勘で、ボンゴレの屋敷にたどり着いた。
ボンゴレという組織は、嫌いだった。


(・・・何故、人は大きな力を求めようとするのか)


俺はソレが知りたくて、逃げ出したんだっけか。
ゆっくりと屋敷に、足を踏み入れた。





何故か境界空という女が気になった。


(凄く大切な事を忘れているような)


忘却してしまっているような。
俺はそんな感覚を感じていた。
そういえば、先日襲ってきたルーネF。
何故か壊滅していた。
証拠も一切無く、誰がやったのかは不明だった。
俺は分厚い書物を広げながら、開いた扉を見た。

「アリーナ、どうしたんだ?」
「ツナァ・・・」

話を聞けば、ボンゴレリングが何処かへ行ってしまったらしい。


(・・・あの女のところ、か?)


そんな勘を持ちながら、俺は泣きじゃくるアリーナを見ていた。




                                ——コォォォッ




「!」

大空のボンゴレリングが光りだす。
炎が一斉に溢れ出した。

「・・・コレは、共鳴しているのか・・・?」


——バァンッ


扉が勢い良く開かれた。
書斎部屋に駆け込んできたのは、あの女だった。

「ブロッサム・アリーナ。お前の目的は何だ」
「ヒクッ・・・何言ってるのぉ?」
「ブロッサム・アリーナ。俺はお前の事を知っている」
「・・・?」


(知ってる・・・?)


「ルージュFの一人娘で麻薬密売、人身売買に手を出しているらしいじゃないか。それに・・・随分手の込んだ『遊び』をしていたらしいじゃないか」

そういって女が取り出したのは、一振りのナイフ。

「勝手に———人の名前で動いてんじゃねぇよ」
「え?」





向かう途中で、判った事があった。
アリーナは俺の二つ名・・・つまり通り名、『クラウン』で行動していた事。


(まぁ、この通り名は俺が考えたんじゃねぇし)


勝手に作られた名だが。
小型パソコンを弄りながら、判った事はまだあった。
ルージュF、つまりアリーナの生まれのFは裏切り行為が目立っていた事。
そして、今までの行動の事。
現在の、目的の事だった。


(・・・ツナ・・・)





「・・・『クラウン』、と言うのは、本来なら殺し屋での通り名だ」
「情報屋じゃないのか・・・?」
「な、何で貴方が知っているのぉ?」

俺は、リングを嵌めた手を握り締めた。


「俺が、『クラウン』だからだ」


「「!?」」

「表上は『情報屋』。裏上は『殺し屋』。それが『クラウン』だ」

俺はそういって、腰に下げていた拳銃を手に取った。
銃口をアリーナに向けた。

「アリーナ・ブロッサム。貴様の目的は沢田綱吉の暗殺だな」
「!」

ツナが目を見開いて一歩下がった。
俺は拳銃を突きつける。
アリーナは、笑い出す。

「今更気付いたって遅いわよぉ?今頃ぉ、守護者はみぃんな・・・死んじゃってるから♪」
「な・・・」
「馬鹿か。あいつ等がそう簡単に死ぬわけが無い」

俺はキッパリそういいきった。


(知っているから)


「それにぃ?私の前ではアンタは無力よ!」
「どうだか」

俺はクスリと笑った。






(お互いの交差)(記憶の、交差)