二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.69 )
日時: 2010/09/19 15:03
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: eGYxafY.)


 第三十六話 御影と戦国

 *
 喧嘩するほど仲がいい。
 *

「下鶴改、捕獲せり」
「うわっ!?」
 
 戦国伊賀島の風魔小平太。——であると同時に俺の幼馴染。

「見たぞ」

 いつも冷静で、無表情な小平太。
 その小平太の顔に、微かな笑みがうかがえる。

「接吻とは強引な」

 キスを接吻というところが彼らしい。
 ふふ、と笑う小平太。彼が笑うなんて、珍しい。

「大好きだよ、か。くくく、可愛らしきこと限りなし——男子と言えど」
「——お前に関係ない」

 いつもの調子を取り戻し、落ち着いた声で言った。
 いつでも冷静になれる——これでこそ御影専農だ。

「で?」
「で、って」
「改が好きになった女子(おなご)は、どのようなものを好むのだ? ——付き合ってやるぞ」
「付き合うって、なんだ?」
「あの女子へ向けての、送品に決まっているではないか。伊賀島風、送品攻撃の術」

 プレゼントを送品と言うところも、小平太らしいなと思う。
 
「あいつは動物が好き」
「改は動物に対して恐怖心を抱いているのに?」

 くくくくく、と体を震わせる小平太。
 なんか気に食わない。
 攻撃フォーメーション、α1発動!

「小平太だって、鳥苦手だろ!?」
「あれはあの忌々しくやかましい鳥と言うなの生き物が我を木と思い突くからだ」

 イライラした様子で言う小平太。

「あんな風にぼーっとして突っ立ってたらしかたないからな」
「はっ、動物に人気者の改に言われるとはな、世も末だ」
「このインチキ忍者!」
「クズサイボーグに言われたくない!」

 睨みあう。
 小さい頃から、よくこんな喧嘩してたよなぁ、と思いながら、ふっと笑みが浮かぶ。

「なにを笑っている、ふつつけ者が」
「あぁ、手伝うんだろ? 送品攻撃の術」

 にやり、と笑みを浮かべる小平太。

「——あぁ、とことんつきやってやろう」

 *
 忍法、送品攻撃の術。
 *