二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.75 )
日時: 2010/09/20 18:56
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: gDKdLmL6)


 第四十話 ちょっと調子にのってきた

 *
 クビになったって消息を持ってきた。
 *

 雨が降っている。
 激しく打ちつける雨。
 憂鬱そうに窓の外を眺める。
 窓の外から、ふらふらと緑色のモノが接近してきた。
 リュウジくんだ。
 ドアを開ける。こんな日も郵便配達なんて、お疲れ様。
 そう思ったら、ふらっとリュウジくんが倒れた。
 額が熱い。
 
「うわ、やべ。カゲトっ! お湯とか沸かして! マキちゃんは体温計、氷枕つくっておいて!」

 こくんと頷いて早速風呂場に飛んでいくカゲトに体温計を取り出すマキちゃん。
 
「ちょっと、どうしたのよ!?」
「うん……くび」
「クビぃ!?」

 ドアを閉め、リュウジくんを抱えあげる。
 言葉を濁しつつ、私の服を掴むリュウジくん。
 ああ、重いよリュウジくん。なんとかしろや。
 風呂場まで連れてって、カゲトに服を脱がせて風呂に入れろとか命じといた。
 その後は布団をしいてマキちゃんのつくった氷枕を置いて、風呂場から出てきたリュウジくんを寝かせておいた。

「うーん、次はおかゆだけど……。どうやってつくればいいんだろ〜」

 私は熱を出したり風邪を引くことが少ないので、まあ食べるとしてもお茶漬けだ。
 だからおかゆをつくったことはない。

「マキ、つくれるよ。やり方教えるから、お義姉さん自分でつくってください」
「え〜、手伝ってくれないの?」
「マキの手作りはカゲトだけにあげるつもりですから!」

 おいおい、人が熱だしてんのになに言ってる。
 仕方なくカゲトに一郎太、マキちゃんに改を呼んでもらった。
 あいつら二人に看病頼んどこう。改呼んだらたぶん風魔のおまけつきだし。
 ついでにヒロトと広夢呼んどくか。
 
「で?」
「で、って」
「なんで俺達がこいつの看病を」
「あら、手伝ってくれないの? 他三人は熱心に手伝ってくれるのに」

 そう言って数回瞬きした。
 
「報酬としてキスしてやる」
「あ、じゃあ俺の報酬もキスね」

 そう言って二人が立ち上がる。
 ちょい待て。なにが報酬としてキスしてやるだ。
 こいつら何を考えている。
 ったく、と溜息をついた。
 あとで閉じ込めてやろう。
 あいつら三人が仲良くしてくれたらいいんだけど……。
 ふうっと溜息をついて、私はまた続けておかゆをつくった。

 *
 お願いだから本当に仲良くしてね。
 *