PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.80 )
- 日時: 2010/09/22 16:16
- 名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: LGxJAebD)
第四十三話 デートしよ?
*
あのさ、音無さん。
*
小さい声で話しかけてみた。
彼女はちゃんと反応して、なに? と聞く。
その優しさに感動する。
音無さんも忙しいはず、なのに。
込み上げてくる嬉しさ。
「今度の日曜さ、」
言え。言うんだ刃。
今がチャンスだ。
逃したらいつまたチャンスがめぐってくるかわからないじゃないか。
だから、今、言ってやるんだ。
「——遊びにいかない?」
言ってやったぞ。
言ってやった!
別にオーケーも貰っていないのに喜ぶ俺。
「えっ? いいですよ。いつも家にいても、体に悪いですし」
にこ、と笑う音無さん。
その笑顔になんだかとろけそうになって、俺は拳を握り締めた。
とろけてどうするんだ俺。
とろけちゃったらどこへいくかとか、まあそういう約束できねえだろ!!
「お、音無さんは——どっ、どこに行きたいんだ?」
あぁダメだ、喜びに声が震えて呂律がっ、呂律がッ……!
おかしいっ……!
拳を何回も開いてリラックスしては握り締める。
「うぅ〜ん、映画館とかいいなぁって。あ、わがままいってごめんなさい」
にこっと笑う音無さん。
うわぁ、心臓が爆発しそうなぐらいばくばくしてるッ……!
映画館か……。
音無さんの行きたいところとなれば火の中水の中、冥王星にだっていってやる!!
「そっか。じゃ、じゃあ、九時ぐらいに、アオゾラデパートの前とか、どう?」
「あのデパートって名前イマイチだけど映画館は大きいんですよね。楽しみだなぁ〜」
にこ。
俺がホンキで惚れこんだ笑顔が、ここにあった。
*
じゃあ、待ってるね。
*
PR