二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人 ( No.197 )
日時: 2011/01/27 20:18
名前: Chess ◆JftNf0xVME (ID: FjkXaC4l)

 ツボを見る。
 今は開いた[閉ざされた扉]を、ルーフィン、セリアスとマルヴィナがほぼ同時、シェナ、キルガの順にくぐり抜ける。
「あー・・・壊れてるね。やっぱり・・・どう? 直せそう?」
 マルヴィナが病魔の気配に気を遣いながら、ルーフィンを見た。様子は変わっていない。
「ええ。予想していたより割れた部分が少ないですからね」
 言ういなや、ルーフィンは白衣のポケットの中からいろんな道具を出し(ドラえ●んか? by作者)、
散らばった破片を拾い集める。やることのなくなった四人はひとまず顔を見合わせた。・・・だが、その時。

「われヲふうジこメヨウトスルものヨ・・・ソノすべテニわざわイアレ・・・!」

「——っ危ない!!」
 ツボの破片に集中していたルーフィンの後ろに突如現れた影に、キルガが反応した。三人も同じだ。
「来たなっ」
 マルヴィナが真っ先に剣を構える。すぅ、と息を吸い、一気に病魔との距離を縮めた。
 病魔の気がルーフィンからそれる。三つの目が、ぎょろっ、とマルヴィナを見据えた。
だが、彼女は怯えない。怯まない。もう、[慣れてしまった]。
必要なときには躊躇わない、その思いに。
(もらった!)
 マルヴィナは剣を勢いをつけて病魔に深く突き刺した。——だが。

「・・・・・っ?」

 軽い。何かを刺した、という感触が、ない。まるで、空気を相手に、剣を刺しただけのよ——
「マルヴィナっ」
「えっ? ——なっ!」
 マルヴィナはギクリ、とした。前にいたはずの病魔が、後ろにいる。驚いている暇はない。
だっと駆け出し、その場から離れる。
「な・・・!? 確かに、刺したはずなのに・・・!」
「効かないのよ!」シェナが叫ぶ。「あいつは病魔、本来存在するはずのない魔物なんだわ」
「どういうことっ?」
「だから、あいつには実体がないの。エレメントなのよ!
だから、どれだけ戦っても、あいつは倒せない。封じることしかできないのよ!」
「そっ・・・そんな! どうすればいいんだ!? これじゃ、またいつか同じことが・・・」
「てか、その前に、どうやって封じ込めるんだよ? 弱らせることができないってのに、一体」
 セリアスの呟きに、シェナは少し考え込んでから——答える。
「・・・浄化、かしら。実体のない魔に効くのは聖、光、その類。・・・呪文勝負になるかもしれないわ」
「それしかないのか? 俺ら何もできないじゃんか・・・」
「何か一発で弱らせる方法はないかしら・・・弱点が・・・」
 病魔は暴れる。動く。ふしゅふしゅと、嫌な音、嫌な色を伴って、気体が吐き出される。
「・・・っ!?」
 それは、甘ったるい臭いのする気体だった。一番近くにいたマルヴィナが、ふら、とたたらを踏む。
そして、いきなり、倒れた。
「っ!」
 キルガ、セリアス、シェナはとっさに口を手でふさぐ。気体には昏睡効果があったのだ。
病魔はいやらしく笑うと、昏睡したマルヴィナに向けて、手を振り上げる。
「っさせるか!」
 傷を負わせることができなくても、マルヴィナから病魔を放す。
それを目的として、セリアスは病魔に斬りかかる。

 ・・・その時、気付いた。








           Chess)・・・あれ? やっぱ中途半端・・・?