二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人 ( No.236 )
- 日時: 2011/02/18 17:24
- 名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: PdKBVByY)
「あぁっ、マルヴィナ、久しぶり! また来てくれたんだ!」
セントシュタイン城下町の宿屋。
キルガとセリアスが先に入り、マルヴィナも入ると、
いきなりリッカが走ってきてマルヴィナにタックルした(本人曰く首っ玉にかじりついた)。それはいいが、
勢いが強すぎてマルヴィナは頭をドアにドゴンとぶつけた。・・・凄い音だった。
「痛・・・リッカ、力、強すぎ」
普段ならリッカに叩かれようが蹴られようが(まずありえないが)マルヴィナならほとんど揺らがないだろうが、
全くの不意打ちに飛びつかれてはふっ飛ぶ以外の行動はなかっただろう。
「え。・・・あぁゴメン! 大丈夫?」
「なんとか」
と言いながらも目線がいろんな所をさまよっていた。
「・・・えっと・・・リッカ、ルイーダさんは?」
「え? ああ、ルイーダさんなら、グラス取りに言ってるよ。すぐ戻ってくると思うけど」
「はいはーい。戻ってきてるわよん」
ルイーダ登場。相変わらず優雅で堂々としている。
「ちょうどいい所に。・・・ルイーダさん、シェナいる?」
「シェナさん? ・・・あぁ、旅の仲間ね? 職業は」
「賢者」
「あぁ、賢・・・あ、あの可愛いコね。酒場に引き抜いちゃった」
「・・・・・・・・・・・・・・・ハイ?」
数秒硬直する三人組。
「・・・・・引き抜いた?」
「えぇ」
「・・・・・・・・・・・・・・・酒場に?」
「だから言ったとおり」
「・・・・いやいやいやいやいやいや。ちょっっと待ってくれ! 幾らなんでもそりゃちょ痛っ」
そこまで言ったところで、マルヴィナの頭がバシッという音をたてる。顔をしかめて振り返ると、そこに
宿屋のドアを片手で開けもう一方の手をマルヴィナの頭と同じ位置まで上げたシェナが凶悪な笑顔で立っていた。
「・・・わわわっ、シェナなななっ」
「取り乱すな。・・・戻ってきたの? 結局」
シェナは別れた時の旅装と同じ格好をしていた。マルヴィナの耳元で、呟く。
「もしかして、翼も光輪もないから、天使界追い出された?」
「・・・サンディと同じことを言うな」
「あ、そうそう。サンディちゃんは?」
「後でね」
今は人間の前である。
「・・・は、いいとして。シェナ、これからもヨロシクってことでいい?」
「ん? やっぱそーなるの? いいけど・・・でも、仕事残ってるし」
「はいはい」ルイーダは笑う。「仲間紹介する仕事の私が、“行っちゃだめ”何て言わないわよ」
——そんなわけで、再びシェナが仲間になったのだが。