二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人 ( No.89 )
- 日時: 2010/12/08 18:00
- 名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: yMcOisx5)
マルヴィナは、新しい土地に向かって歩いた。見たことのない魔物が多い。・・・当たり前だが。
「マルヴィナー」
サンディがひょこっ、と 頭巾_フード_ から顔を出して、言う。
「ここら辺からホント自分の身はしっかり守りなさいヨ?
殺しちゃかわいそーなんて言ってたらアンタがやられちゃうんだし」
「う・・・分かった」
そういうことをサラリと言わないでほしい。
「・・・・ん」
サンディの何かに気付く声、マルヴィナが首をひょいと伸ばした、「あ、そっちダメ」という
サンディの声がした、その瞬間。
ハビューーンッ!!
・・・というような音を伴って飛んできたのは、
「・・・・・・・・っだはぁぁがっ!?」ばひゅっ。
・・・小さな火の玉であった。
しかも、マルヴィナの顔面に直撃した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・マルヴィナ。いまのすっごく・・・ダサかった」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あそこにいる見習いのまほー使い見える? 多分あのコ。
マルヴィナに当たったてことも気付いてナイっぽいネ」
「・・・・・・・・うん」
怒る気にもなれないマルヴィナは、とりあえずくちの中でホイミ、と言った。
・・・ 治療呪文_ホイミ_ 、名の通りの回復の魔法である。
先日、いつかホイミスライムと言うスライム族の亜種になりたいと願っていた
スラらんから教えてもらったのである。
・・・とりあえず、結局なんだったんだと呟いてから、マルヴィナは再び歩き出した。
セントシュタインまではそんなにかからなかった。
城下町に入ったマルヴィナが第一に思ったことは、
(すごい町)
である。町並みは綺麗で、シンプルな明るさがあった。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
同時に、どこへ行こうか迷った。
「あ、マルヴィナ、宿屋ってあれじゃネ? 行ってみよーよ!」
だが、挟まったのはサンディの発言。ある意味助かったマルヴィナは、サンディの言葉に従った。
宿屋に入り、扉を閉める。
「いらっしゃいませ。宿帳はこちらです」
その声は。
「・・・あ、リッカ」
「・・・・・あ! マルヴィナ! 来てくれたんだ!」
カウンターに立っていたのは、リッカであった。
マルヴィナは目をしばたたかせ、言う。
「・・・もう、仕事してるの?」
「うん。——いや、最初はこんな娘、って言われたけどね。任されてますよん」
「さすがだ・・・・」
マルヴィナ、苦笑。
「あら、マルヴィナ!」
続いて、登場したのはルイーダ。相変わらず優雅である。
「ルイーダさん!」
「ん。そういえば、遺跡で助けてもらったお礼、まだしてなかったわね。
・・・貴女、確か一人で旅をしていたのよね?」
「・・・え。まぁ」
サンディを例外としていいものか悩むが。
「私が一緒に冒険してくれる仲間を見つけてあげましょうか」
「・・・仲間」
マルヴィナは、ぽかん、とした。人間の仲間って・・・
「そ。彼らは、このセントシュタインにいるわ。このバッジをつけているの。
こっちの赤が募集中・募集され中、青が募集され中。・・・どっちにする?」
仲間決定かよ。
「・・・赤で」
「了解。——目安は四人。貴女を含めてね。あまり多いと、狙われやすいから——
それじゃ、良き時間を!」
・・・・やっぱりこの人と話すと、ペースを奪われる。
マルヴィナは苦笑した。
今回なんか書くのが苦しかった・・・