二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: bio hazard Episode ( No.17 )
日時: 2010/09/19 22:58
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: S8wpdLDK)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode


  4 学校


 昇降口に入ったとき、激しい銃声が二人の耳を突いた。

 影璃は下駄箱の陰から廊下を覗き込む。

「…拙いな。完成型の奴だ」

 鋭い爪に爬虫類の様な皮膚。

 “ハンター”と呼ばれ、改良の研究が行われていた生物兵器。

 完成型はとても知能が高く、腕力も強化されている“ハンターΩ”と呼ばれている。

 流石にどんな命令を受けているか分からない以上、影璃も迂闊に動けない。

 そして、そのハンターと対峙しているのは、二人のSAT隊員だ。

 頻りに機関拳銃をハンターに対して連射している。

「…彼奴等、馬鹿かァ……?」

 影璃が呟いた直後、一体のゾンビが影璃に気付き、目標を影璃に定めた。

「オイ」

 影璃が声を掛けたとき、既に其処に神紅は居なかった。

 開け放たれている保健室目掛けて走り抜け、ゾンビの横を通る瞬間に、ゾンビの首に包丁を突き刺した。

 ゾンビが仰向けに倒れる。

 その音に気付いたハンターが一瞬の隙を見せた。

 直後、影璃が下駄箱の陰から飛び出し、“爆魔”で撃つ。

 “爆魔”から射出された.45ウィルディマグナム弾はハンターの眉間に突っ込んだ。

 脳を破壊され、ハンターが倒れ込む。

 それと同時にSAT隊員が機関拳銃——MP5A5を構える。

 影璃はそれを無視し、保健室に入ると、神紅を連れ出した。

「貴様等! 何者だ!」

 片方のSAT隊員が叫ぶ。

 影璃は神紅を庇う様子もなく、二人を見据える。

 直後、叫んだ方のSAT隊員の腹を何かが貫き、その隊員は一気に“それ”の口へと引き込まれていった。

「なっ!? あっ…!?」

 もう片方の隊員が“それ”にMP5A5を向ける。

 巨大なカメレオンのような姿の“それ”は隊員を舌で突き刺し、口の中に引き込むと影璃の方を見た。

「…冗談じゃねーよ」

 影璃はそう呟くと、“アリス”を構えた。