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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 爆想サザエさん ( No.218 )
- 日時: 2011/04/19 20:42
- 名前: ACT ◆ixwmAarxJ2 (ID: 91b.B1tZ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode
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深夜零時。
タラオの部屋には明かりが灯っていた。もちろんテレビの液晶画面から発しているものである。
画面には無数のゾンビが無数に群がっている。銃や手榴弾、金属バットからナイフまで、様々な武器でゾンビ達を殺しながら進めていくシンプルなゲームである。日本どころか世界中でヒットしているこのゲームをタラオが持っていないはずはなかった。
タラオはゾンビの姿を自分を虐めてきた奴らと重ねた。
「死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!」
自然と手に力が入る。コントローラを壊してしまいそうな勢いだ。
忌々しい虐めを思い出すと心の奥底から怒りが込みあがってくる。
虐めっ子、いや、生ける屍が次々と呻き声を上げて倒れていくのを見て、タラオは体を震わせた。
しかし今日はいつもより快感が少なかった。奴らの顔を思い出す。
悔しい。
「復讐するです」
何気なく呟く———復讐……?
そうだ。あいつらに復讐するんだ。このままでは終わらせない。
タラオはテレビのスイッチをオフにした。
復讐だ……。
翌朝、タラオはランドセルを背負った。何年振りだろうか、久しいなと、ニヤリと口を歪ませた。
サザエの驚く顔を横目にタラオは家を出て行った。
一振りのナイフを手に。
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