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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 爆想サザエさん ( No.7 )
- 日時: 2010/09/11 19:56
- 名前: ACT (ID: HQL6T6.Y)
3
「お〜い、磯野。乗りに行こうぜ〜」
家の外からあいつの声がした。磯野カツオは読みかけの漫画を無造作に放り投げて玄関に向かった。その途中、居間から外出はだめよとサザエの声がしたがうざかったものだからシカトしてやった。昔ならカツオと追いかけてきて捕まえてくるだろうが今はそんなことは絶対ない。
玄関で新品の靴をはくと家の外に出た。
「よう磯野。これからどこ行く?」
「う〜ん、ゲーセンでも行くか」
「おう」
彼はナカジマ。小学校の頃は眼鏡だったが、今はかっこいいからと理由でコンタクトに変えている。カツオとは小学校からの親友だ。
カツオは中学3年生だというのにバイクに乗っている。それに改造してすごく大きいエンジン音が出るようにしてあるのだ。もちろん違反で何回か警察に補導されているがそれをゲームしか思っていなく、スリルを楽しんでいる。
髪の毛も小学生の頃はボウズだったが、今は長髪の金髪である。ナカジマは髪をツンツンに立たせており、2人とも見るからに近づきたくない風貌だ。種類に分けると間違いなく不良。
カツオがこんな風になったのもフネの殺人事件からである。その頃、自暴自棄になり不良とつるむようになった。そして今では煙草も吸うし、シンナーもやるようになってしまった。もちろんナカジマもである。
彼らは家を夜に抜け出してゲームセンターやカラオケに行っている。抜け出しているという表現はおかしいかもしれないがとにかく夜遊びをほぼ毎日している。
ここで疑問なのは金の問題だ。その答えはカツオが磯野家の財布から金を盗んでいるからである。なんのためらいもなくだ。
バイクにまたがったカツオは今日は絶対ナカジマに勝ってやると心の中で思い、夜の街に消えていった。
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