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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 爆想サザエさん ( No.8 )
- 日時: 2010/09/12 12:14
- 名前: ACT (ID: c7NU3l3g)
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とあるホテルの一室。そこにフグ田マスオはいた。彼はベットの上で空虚な天井を見上げている。その隣には何故か気持ち良さそうに眠る女。そんな彼女を見てマスオはため息を吐くのであった。
昨日も家に帰っていない。昔はそんなことなかったのだが今は1週間に1回くらいのペースでそのようなことがある。
率直に言って、マスオは浮気をしている。
お世辞にも美人とは言えない彼女と関係を持ったのは2年前。ワカメがフネに殺された事件からだ。会社から冷たい目を向けられていたマスオはなんとなくという気持ちで浮気をしてしまった。その相手というのが問題だ。たらこ唇で社内でも有名な同僚のアナゴという男の妻なのだ。
アナゴにはバレてはいないと思うが、妻のサザエにはとっくにバレているのかもしれない。昔から勘のいい女だ。今バレていなくてもいずれはバレるだろう。そう思い、また深いため息を吐く。
時計を見るともうじき8時。そろそろ勤務している海山商事に行かなければならない。ベットの横に置いてある愛用のメガネをかけ、すやすや寝ている彼女を起こさないようにそっとホテルを後にした。
もう何年この電車に乗っているだろう。
波平と乗らなくなったのはいつ頃からだろう。
そんなことを考えながら電車に揺られるマスオ。
波平は2年前にリストラ。ちゃんと働いているのは磯野家で彼だけとなった。リストラにならないようにしっかり働かなければいけないという重圧が重すぎた。そのせいでここ最近からだの調子がおかしい。
ため息の数も昔と比べられないほど多くなってきた。
これから僕はどうすればいいのだろう。
憂鬱なマスオであった。
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