二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FINAL FANTASYⅦ—序章— ( No.19 )
- 日時: 2010/10/18 21:21
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: cVA1W6Ik)
Capter Ⅰ —古代種の末裔—
四時限目。やっとHRで、みんなとご対面。
なんか嵐のせいで廊下、暗い。
「今日は、新入生を紹介します」
「先生、その人女性ですよね」
二人の女性の声がした。綺麗にハモる。
声からして、二人は私と同じか、1、2歳下くらいかな、と想像する。
「シスネさん、イリーナさん、よく知ってますね。さすが優等生組のお二人。どうぞ入ってください」
唯一、明るい教室の中から担任のリーブ先生の声がする。
先生が扉を開け、わたしに向かって手招きする。
一歩足を踏み入れると明るさに目がくらむ。
再び目を開けたとき、そこにはいろんな意味で個性的な人たちがいた。
「エアリス・ゲインズブールです、よろしくお願いします」
にっこり笑うと、教室中がちょっとざわめいた。
ちょっとたってそれも静まる。雨が神羅製の窓をたたく。
その中に、知った顔を見つける。彼も気づいてもらったことに気づき、にっと笑う。
「よ、エアリス久しぶり。まぁ・・・ソルジャー志望・・・ではないよな、とーぜんだけど。」
「お知り合いですか?それはよかった。エアリスさん、君はちょうど彼の後ろの席です」
えっ、と言う顔で先生を見るが、彼はまったく動じない。意外と芯は強いらしい。
「ん、まあ知り合いだったというか、つきあってたし・・・」
ちょっと・・・ザックスく、ん・・・!?
「なっ!!何言ってるのよ、ザックス!!」
ざわ、と教室がざわめく。彼はやっぱり女たらしだけあって、そういう話題に敏感な女子は多いらしい。
「ち、違います!ザックス!!誤解するようなこと、言わないで!」
まったく、とこっちは頬を膨らませるのにあっちは余裕で「あはは」とか笑ってる。
教室はほっとした空気に包まれた。
でもまだ「びっくりしたぁ〜」とか「手の早そうなアイツだし、もうお手つきかと」とか言ってる人、いる。
「さて、ではエアリスさん、席についてください」
先生に背中を押され、歩き出す。すると赤髪の男子が隣の男子に耳打ちした。...のが丸ぎこえした。
「結構かわいいぞ、と」
「・・・」
話しかけられたほうはスポーツ刈りの頭をしていて無言でいた。
ちら、と黒髪のかわいい女の子のほうを見る。
「ッと、失礼。ル−ドはティファが好きだもんな」
おしゃべりなほうは、自己完結させた。
「よろしくだぞ、と。エアリス。俺はレノだぞ、と」
ザックスよりはチャラいけど、こいつもタラシね、とエアリスはあきれた。
この都市の男子といったら、まったく。
「さあ、クラウド君も座ってください、そこでは雨にぬれますよ」
リーブの視線の先を見ると、本のをかぶった金髪の男の子が窓の桟に腰掛けていた。
ゆっくりと本が窓側にたれていた左手で除けられるとそこには魔晄の淡い輝きを秘めた瞳があり、
こちらを見つめていた。