二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 。*・。REBORN!短編小説をダラダラ。*・。 ( No.10 )
日時: 2010/09/26 10:10
名前: チフユ ◆j6drxNgx9M (ID: E616B4Au)

「相変わらず無駄口は減りませんね・・・この蛙風情が」
「何で蛙なんですかー。ミーには何の特徴もありませんけどー」
「頭緑じゃないですか」
「それだけで決めるなんて師匠らしくないですー。パイナップルはパイナップルらしく黙ってて下さいー」
ビッシ!!!!
骸は三叉の槍の針がついてないほうでフランの頭を容赦なく叩いた。
「痛いですー、ししょーう」
「痛くしましたからね。・・・ところでフラン、お前はいい所で僕を呼び出しましたね」
「何ですかー、気持ち悪い」
ビシビシッッ!!!!!!
「・・・・・・」
「黙って聞きなさい。・・・お前にはボンゴレファミリー独立暗殺部隊“ヴァリアー”の幹部になってもらいます。霧のリングを使ってね」
「!!」
ボンゴレファミリー・・・世界で最も有名なマフィア・・・
その10代目の霧の守護者に骸がなっていることぐらいはフランも理解していた。
勿論骸の器である———クロームが代理になっているということも。
どうして自分を嫌いなマフィアの一員にしようとしているのか。
フランがマフィアを嫌いな事は、骸も承知の上の筈だ———
「・・・・・・」
「どうしました?おチビさん?」
「仕方ないですねー。ミーが引き受けてあげようじゃないですかー」
すると骸は心底驚いたような顔をした。
「・・・お前は断ると思ってました」
「げ、パイナップルにへたれだと思われてたんですかー」
びしぃ!!!!
「・・・いい加減にしないと、堕としますよ」
「何か涙でてきた」
フランは骸を見上げる。
骸は、とても楽しそうだった。


今類推してみるに、きっと骸はフランがずっと1人でいないように自分をヴァリアーに入れたのだろう。
おかげで骸がいなくても退屈はしないが、変な蛙の被り物を被せられ、目の下には変なメイクまで施されてしまった。
全ては骸の優しさだった。
勿論、霧の守護者になったのも沢田綱吉のため。
誰よりも、骸は優しさを知っていたのだ。
ドスドスドスッ!!
フランの被っている蛙に沢山のナイフが突き刺さる。
退屈しないのは、この先輩のお陰かもしれない。
「いきなり刺さないでくださーい。構って欲しいんなら言ってくださーい」
「だぁれが構って欲しいって言ったよ??ぼーっとしてるから渇入れてやったんだよ。ししっ」
切り裂き王子———プリンス・ザ・リッパーことベルフェゴール・・・通称ベル。
変な蛙の被り物を被っているのも、変なメイクを施させたのも、全部コイツのお陰・・・いや、コイツのせいだと言っておこう。
前任のマーモンとやらがこんな感じだったらしい。
ベルがフランにしな垂れかかる。
「何考えてたんだよ」
「堕王子には関係ないじゃないですかー」
こうやって他愛も無い喧嘩が出来るのも、骸がいたからだ———

「———ありがとう、なんて、ミーらしくないですねー」


            —完—