二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 伝説の勇者の伝説 Dalkmemory ( No.3 )
- 日時: 2010/11/08 09:56
- 名前: 花影 ◆wNp4n0Oqx2 (ID: EHM01iHp)
第一章「英雄シオン様と愉快な仲間②」
「あぁ。こいつは──」
「セイトです。セイト・ベールカ」
セイトはライナの言葉の続きを答える。
──さすがに名前とかくらいは・・・
凛としたたずまいでシオンの目をはっきり見て言うセイトに、シオンは危害の心配は無いと踏んだのか質問を重ねる。
「君はなぜここに来たんだ?目的を聞かせてもらうよ」
「はい。あの、ライナさんたちは少し外に出てもらってもいいですか?」
さすがのライナたちもしぶしぶ外に出てゆく。
「じゃ。話してもらおうか」
●
「僕は、ローランド出身なんですが、ガスタークで育ちました。」
「うん」
シオンは深く追求しず、相槌をうつ。
「僕は・・・・・──声を上げずに聞いてほしいんですけど、『アルファ・スティグマ』保持者・・・・なんです」
「うん。それで目的は?」
ここも、大声を上げず、シオンは話を促す。
「僕を、ガスタークから守って欲しいんです。
彼らは、アルファ・スティグマ保持者を道具にしか思っていない・・・・!!」
セイトは拳に力が入る。
──あんな奴ら・・・・!!
「ようは、君を保護するのが僕達にして欲しいこと、なんだね。」
セイトの目を見て話すシオンは確認をし、それにセイトが答える。
「最後にひとつ。君、年齢は?」
「僕は14です」
そうか。と呟きシオンは扉に声をかける。
「だそうだよ。ライナ、フェリス。
君達は盗み聞き癖を治したらどうなんだい?」
「えぇ?!」
──聞かれてしまった・・・・。
そう、思った。彼らはどんな反応をするのだろう・・。
だが、その返答はセイトの想像とは全くの別だった。
「別に、アルファ・スティグマ持ちでもいいんじゃねぇの?」
扉にもたれかかったライナはうん。うん。とうなずきながら呟いている。
「確かに、道具としか見てない奴らもいるな」
全くの別の反応にセイトは驚愕を隠せない。
というか、盗み聞きしてることに気づいてたシオン様もどうかと思うが・・・・。
「あぁ。ライナたちはそれ位じゃ驚かないよ」
驚きの表情を読み取ったのか、シオンは笑いながら喋りかける。
「ほら」
シオンが目線で促し先にはライナが目をつぶっていた。
「はぁ・・人使いの荒い」
溜息をこぼして目を開くライナ。
その目には朱色の五芒星が浮き上がっていた。
「ね?」
シオンがこちらに笑顔を向けた。