二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 犬夜叉-刹那主義- ( No.63 )
- 日時: 2011/02/22 21:09
- 名前: 葵 ◆iYEpEVPG4g (ID: 4uYyw8Dk)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
16 開き直りという単純思考
「犬夜叉の馬鹿ああああ!!むしろ大バカ!超と凄くと大が合わせて五十個くらい付くほどの馬鹿!!!」
「うっせーな仕方ねーだろ!うっかり菓子バラまいたくらいで大騒ぎするんじゃねーよ!」
「うっかり?!あれをうっかり?!ふざけんなそんなの私の人生に関わる一大事なんだからあ!!一体どー責任取ってくださるつもり?!」
さて、初っ端から騒ぎ立てして申し訳無いが、全ての元凶は犬夜叉の奴だ。うああ菓子が食べれなくて死にそうだとかごめちゃんに言ったら嘆いて現代から菓子を庭に山積みにして持ってきてくれていたのだった。感動も束の間、それをあの野郎は刀の練習やら何とか言って吹き飛ばしてくれた。何も無かったと思っていたらしい。いわゆる最低だ。
早速食べようとして裏の方に行って驚愕した。消し炭化とは正にこの事だ。そんな単語無いけど。
取っ組み合いを始めて数分、口論は止まる事が無い。
ヘッドスライディングをお見舞いしようと突っ込んだら足を取られた。悔しかったのでみぞおちにチョップを入れてやった。相当痛かったようだ。転んだけど。
「まあまあ凛ちゃん犬夜叉、落ち着いて。またお菓子なんて幾らでも持って来れるし・・・・・・。」
呆れ半分と言った所でかごめが声を掛ける。
慰めてくれているようなのだが喪失感が拭えない。私の菓子達は天に召されてしまったのだ。せめて胃袋に収まって役目を果たせたら幸せだったろうに。
さも演技のようにハンカチを持ち出して目に当てる。・・・持参の目薬のせいで心なしか目がスッキリする。
ふと視線を上げるとみどりにーちゃんが癪に障るニヤけた顔付きをしていたので「おい其処のニット帽、あんたも加害者だろーが!」と言ってやったらそんな事は知らないははお前馬鹿じゃないのとふざけて喧嘩を売られた。
「まあ運が悪かったって事で。いやあまさかあんな所にあるとは思わないし。」
「その割には目が泳いでる様だけど。」
嘘を付かれていると確信した。
おちょくられているのだ。みどりにーちゃんに。
じゃあ俺帰るわと帰った筈の碧は、村人に扮装して楓さんち付近まで来ていた。其処で夜な夜な刀で斬る練習をしているある意味ホラーな犬夜叉と出くわし、警戒しながらもさりげなくあっちの方が広くて良い感じですよ練習には最適じゃないんすかねと勧めたのだ。
私が怒っている原因はそれだけではない。知っていて教えたのだ。そして気付かない犬夜叉も犬夜叉だ。
「あ、増えてるぞ何か。誰じゃ?」
ひょこりと七宝ちゃんが物陰から顔を出す。見知らぬ男に興味を引かれて出てきたようだ。人間と知ってか、余り攻撃的にはなっていなかった。
みどりにーちゃんに冷ややかな視線を送ると鼻で笑われた。・・・もう駄目我慢の限界。
「紹介が遅れましたこちらのニット帽はクリモト・ニットという者で決して怪しくは無いです。知り合いなので以後宜しく。」
「・・・お前ふざけてんのか?そんなアパレル製造会社みたいな名前があるかめちゃくちゃ怪しいわ!!いかにも迷惑そうな目でこっち見んな!」
「つー事でニットさんという愛称で呼んであげて下さい。」
七宝ちゃんとかごめが目を合わせてぱちくりさせる。その数秒後ニットさん!という晴れやかな私の声が響いた。