二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 《銀魂》 小サナ世界デ大キナ嘘ヲ ( No.47 )
- 日時: 2010/11/28 20:40
- 名前: 月兎 (ID: kDmOxrMt)
第弐訓「人には必ず弱みがある」
真選組屯所内。
夜中とあってか、暗く凍え寒い中に一つ、電気のついた部屋。
「近藤さん、帯刀してる奴を連れてきた」
土方はその部屋へ白蓮を連れ、白蓮が腰につけていた刀を目の前で胡坐をかいて座る我、局長に渡す。
局長こと近藤 勲。
「帯刀者?逃走した奴はどうしたんだ?」
目を刀に向けてから、土方に問う。
近藤が次の言葉を紡ごうとした時には、土方、沖田は目の前に座り、白蓮も座らされていた。
「ソイツは捕まえた」
土方が言うとすぐに沖田が発する。
「この帯刀者が捕まえたんでさァ」
お前の手柄じゃないだろ、そう言っているかのような目で沖田は土方を見ていたが気付いていない様だった。
「協力に感謝します、しかし帯刀いるとは…どういうことでしょう?」
近藤の言葉に微笑みを崩さない白蓮は感謝の言葉に会釈をする。
「祖父の形見なんです」
躊躇なく即答すると、白蓮は言葉を続ける。
「祖父の家から出てきたもので、やはり形見離さず持っておかなければいけないと思いまして」
「本当なのか?」
少し疑惑を抱いたように見ながら土方じは白蓮に言うが近藤は。
「それならばしょうがないな!」
「近藤さん?!」
真選組の局長がそんなこと言っていいのか、そんなことにも頷く。
「トシ、人助けをしてくれるような人だぞ?」
嘘はつかないし、心配いらないだろう。
そう言った。
「土方さんみたいな人は持ってちゃいけないんじゃないでさァ」
沖田が上げ足を取るように言うと、土方は振り返る。
「何だと!」
「トシ、総悟止めろ」
近藤が制し、それを傍観していた白蓮は微笑ましそうに笑顔で言った。
「それで、失礼。聞いてもいいでしょうか?」
白蓮の言葉に総悟が思い出したように口を開く。
「人に会いに来たらしいですぜ」
そうなんです、言うと頷き近藤に目を向ける。
隙間風が冷たく頬にあたり、部屋が無音になった。
「歌舞伎町のことならどうぞ聞いて下さい」
「ありがとうございます、これ何ですけど…」
懐に閉まった、地図を取り出し広げる。
目的地らしいところには赤丸が付いており、ターミナルからの道も赤く引かれていた。
「随分分かりにくい地図だな」
その地図を見て一言。
それに笑ってから、白蓮は赤丸に人差し指を当てて聞く。
「ここなんですけど、分かりますかね?」
その特定されたところを見て土方、沖田、近藤は考え込むようにして呻った。
そして。
「あ」
沖田が言葉を発し、顔を見合す。
「ここ、旦那のとこじゃないですかィ?」
その旦那と言う言葉に、近藤は確信したように言った。
「万事屋のところだな、確かに」
「アイツの知り合いか?」
白蓮は疑問を抱くようにして首を捻ってから、アイツと言う言葉に問う。
「アイツとは?」
「そこの万事屋の坂田銀時って奴だ」