二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.27 )
- 日時: 2011/03/09 23:36
- 名前: アビス (ID: U3CBWc3a)
〜村〜
村へと戻ってきた3人は、まず荷物などを置くためにレインの家へと向かう事にした。
3人がレインの家に向かうとそこに珍しい客が来ていた。
「お父さん!!お母さん!!」
「あっ、スノウ」
いたのはなんと、スノウの両親、スタークとサラだった。
「どうして二人がここに?」
「どうしてじゃねえよ!」
スタークが怒鳴ると、ソニックの頭を鷲掴みにして前へと引っ張った。
「俺がこいつ宛に出した依頼を失敗しやがって、どうしてかと来てみりゃあ
面倒臭くて息子に任せたって言いやがんだ!!」
「・・・・・そういうことか・・・・」
わざわざ名指しで指名したクエストの正体はソニックだった。
「面倒臭くてじゃねぇって言ってるだろう?レインならやってくてると思っただけだ。だから・・・」
「人のせいにしてんじゃねぇ!!」
スタークがソニックの頭を殴る。レインはこうしていると、親父たちもまだまだ
じぶんたちと同年代のハンターのように思えてきていた。
それはスノウも同じだったようで、隣で微笑ましそうに笑っていた。
「ってて!!ところで、レイン。何でお前ら戻ってきたんだ?」
打たれた頭を擦りながら、ソニックが尋ねた。
と、そこでレインは先ほど話に出てたラージャンの討伐をしに戻ってきたと話す。
「なるほど。けどこっちに来たのは失敗だったな。そのラージャンだったら雪山方面に向かったそうだぞ」
「はぁ〜〜〜〜。無駄骨かよ」
レインががっくりと肩を落とす。それに引き換えスノウは何か考えた後、口を開いた。
「お父さんたちが知っている。腕利きの武具職人は知りませんか?」
「何だスノウ?。突然」
「このまま挑んだところで、今の装備だと些か不安があるんです。
ですから、ラージャンに挑む前に装備を揃えたいんですが・・・・」
「・・・・・ミカたちに頼むのはどう?」
話を聞いていたミルナが切り出した。
「ミカさんとミクさん・・・・確かにあの二人なら心強いですね」
「そのお二人は確か武具職人で双子の竜人族の方ですよね?
前の戦いでお母さんたちがお世話になったって言う」
スノウは依然サラから聞いた話を思い出して言った。レインも頷くと
「俺も聞いたことあるな。変わり者の姉にしっかり者の弟で、腕はピカイチとか」
「ああ。その二人ならお前たちに会った武具を作ってくれるだろうな。
けど、肝心はどこにいるかだけどな・・・・」
「・・・・・そういや前に貰った手紙で、里にいるとか書いてあったぞ」
「里って竜人族の里か?」
「他にどこがあんだ。・・・・・クルトの奴にでも話をつければ作ってもらえるだろう」
「ありがとうございます、お父さん。あ、そういえば私たちに新しい仲間が出来たんですよ」
スノウはそう言うと後方に顔を向ける。だが、そこには誰もいない。
「ファンさん?」
「あいつ・・・・どこ行ったんだ?」
「ふぇ・・・ふぇっくしょん!!!」
—ガラガラガラ!!—
突然、豪快なくしゃみの後、何かが崩れる音がした。
音はソニックの家の中からだ。何事かと皆はソニックの家へと入る。
するとそこには本が山のように積まれていて、その中にファンが埋まっていた。
「・・・何やってんだ?お前?」
レインが呆れた顔でファンに言った。ファンはあはは、と誤魔化しの笑いをしながら言った。
「いや〜〜〜。何か話しに入っはいけない雰囲気出てたから先に休んでようと思ったら、
本棚の上に気になるもの見つけてさ。取ろうとしたら、くしゃみしちゃってバランス崩れて、この状態に・・・・」
スノウとミルナがファンを本の中から救出している間、ソニックとレインは本を本棚に戻していた。
するとレインはその中の一冊に目が止まり。それを拾い上げた。
「母さん。これは?」
「そう!それ!それ取ろうとして、こけたの!!」
本から脱出したファンがレインの持っているものに指差す。
「ああ、それはアルバム。あなたが5歳になるまでの」
「俺の?」
そう言ってレインはアルバムをペラペラとめくる。当時、若かった両親やまだ幼い自分の写真が沢山写っている。
「見せて見せて!!」
「断る!」
向かってくるファンの頭を押さえて阻止するレイン。
それでも諦めないと言わんばかりに駆け寄る。そんな二人の状況にスノウはため息を吐いた。
「二人とも、遊んでないで。次の目的地がはっきりしたんですから、出発しますよ」
「は〜〜〜い」
ファンが手を上げて答えたのに対し、レインは不平の声を上げた。
「なんだよ、スノウ。素っ気ねぇな。親父たちがいんのによ」
「それとこれとは話は別です」
薄く笑って言うスノウ。レインはちらりとスタークとサラを見る。
サラはこちらに笑顔を向けていて、スタークはそっぽ向いていて分からないが、
ソニックがジェスチャーでスタークは笑顔だと示している。
「・・・・・竜人族の里に行くのなら港で船に乗る必要があるからな。
その港で竜人族の奴に向かいを来させるよう、クルトに連絡しといてやるよ」
「サンキュー、親父!」
レインはお礼を言うと、スノウとファンを連れて港を目指し村を出た。
「四大英雄って程だから凄い貫禄があると思ってたけど、全然普通だったね!」
村を出るなり、ファンが二人にそう言った。それにレインが少しだるそうに答えた。
「そりゃそうに決まってんだろう。そう呼んでんのは周りだけで、
本人たちはんな気、ねーんだから」
「あっ!やっぱしそうなんだ。・・・ところでレイ兄の両親だけどさ、
レイ兄の事なんか探りを入れる目で見てたけど、何かあったの?」
「ああ?なんだそりゃ?」
ファンの言葉にレインが言った。ファンはう〜〜ん、と唸った後。
「何て言えばいいのかな〜〜?心配、かな〜〜。何かを確かめてたって感じ〜〜?」
「・・・何かよくわかね〜〜けど、気のせいなんじゃねえか?」
「う〜〜〜ん・・・・。そうなのかな〜〜〜?」
まだ唸っているファンの頭をポンポンと叩きレインが言った。
「そうそう。じゃ、ちゃっちゃと港に行こうぜ!」
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.28 )
- 日時: 2011/04/03 13:10
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
〜港〜
「ん〜〜〜〜!!潮風がなんとも〜〜〜〜〜。はぁ!」
「そうですね」
港に着いてファンが大きく伸びをしながら言った。
それに同意する様にスノウも風を感じている。
「ん〜〜〜と。竜人族からの使いの人ってのはどこにいんだ?」
レインが辺りを見渡しながら探していると、ある光景に目が止まった。
「ほら!見せてみろよ!!」
「・・・・・・!!」
それは数人の少年たちが自分たちより小柄な少女のフードを取ろうとしているところだった。
ただ単に遊んでいるだけならレインも気にしないが、それだけではなかった。
少年たちがフードを取るとそこには普通の人間にはない、獣の耳が付いていた。
その少女は獣人の少女だったのだ。
「・・・・・!!」
少女は直ぐにフードを被り直すが、周りの少年たちはけらけら笑いだした。
「この獣め!!成敗していやる!!!」
少年たちは少女に向かって石を投げ始めた。少女は怯え、その場から動こうとしない。
「・・・・・う!」
「・・・・・」
—ヒュン!—
「痛っ!」
石を投げようとした少年の手に石が当たる。
「あ〜〜、わり〜〜な。お前らが石当てごっこしてて楽しそうだったからついな」
レインはじゃらじゃらと手に持つ石を鳴らし少年たちを見つめた。
「何だお前!この獣を庇うつもりか!?」
一人の少年が叫ぶと、周りも釣られてそうだそうだ!と叫ぶ。それにレインがため息をついた。
「『獣』・・・・ねぇ。すでに『人』ですらねぇのかよ」
「そりゃあ!!」
そうしている内に一人の少年が少女に石を投げた。少女は固く目を瞑る。
だが、背後から現れた人物が自分の腕でその石が少女に当たらないようにガードした。
「あの人は、確か・・・・」
スノウがそう呟く。レインもそれに頷いた。
「ああ。前にラージャンとやったときに助けてくれた奴だ」
その人物は少年たちを睨む。巨漢で圧倒的な威圧感に堪えられなくなったのか少年たちは逃げ出した。
それを見てレインたちも少女に近づくが、少女はレインたちのも怯えた様子でこの男の影に隠れてしまった。
「済まないな。この子は人間を怖い者といしか認識していない。この子に変わり、礼を言う」
「気にすんなよ」
「はぁ・・・・・。どうして差別がなくならないんでしょう・・・・」
「人は姿形が違うものを全て異形と考える。モンスターなど良い例だ」
「俺はあれぐらいだったら可愛いと思うけどな」
レインがそう言って少女の耳を指す。それを見てスノウが冷たい目でレインに言った。
「レイン。まさかあなたそんな・・・・」
「おい。何でそんな冷てぇ目で俺を見んだよ!何か俺が変な趣味でも持ってるとか思ってねぇか?」
「違うのですか?」
「違ぇよ!」
二人が言い争っている内にファンは少女に傍に寄った。少女はびくっとして体を震わす。
だがファンがいろいろとやっている内に、少女は少しずつ顔に笑みを溢して行った。
「・・・・で、あいつは何やってんだ?」
レインがそう言った時には、ファンはなぜかウサギの真似してピョンピョン跳ねている。
その前で少女が嬉しそうに手招きしてファンを誘導している。ファンも嬉しそうにその後を追う。
「・・・・・確認したい事があるんだが、二人が竜人族の里に行きたいと言う二人か?」
「え?どうしてそれを??・・・・・もしかして」
スノウがそう言うと、男は頷いた。
「そうだ。俺の名はクラウド。訳合って竜人族の里とは交流があり、今回使者としてこちらに来た」
「私はスノウと言います」
「俺はレイン。で、あっちで馬鹿やってるのがファン」
「な〜〜に〜〜。呼んだ〜〜〜」
ファンが少女の耳を気持ち良さそうに触りながら言った。
少女はくすぐったそうにしているだけで、嬉しそうである。
「呼んでねぇよ」
「・・・・それでクラウドさん。竜人族の里に行くための船は?」
スノウがそう言うと、クラウドは少し顔を渋らせて答えた。
「悪いが、今は船は出せない。モンスターの影響でな」
「ええ!?」
スノウは海を見るが、とても穏やかで荒れている様子はない。
「海が荒れているわけではない。空からモンスターが襲ってくるのだ」
「空?」
スノウは空を眺めて唸る。
「そうだ。目撃者によると、リオレウスが船を襲っているらしい」
「わざわざ船を狙うのか?変わった奴だな」
「ああ。この辺りではリオレウスが生息出来る場所はない。
遠くの地にいるものがわざわざ来ているのだ」
リオレウスが生息する場所と言うのは基本、生物豊かな森丘や渓流。
それか灼熱の大地、火山のどちらか。どちらもこの周辺にはない地帯だ。
「船の上での狩りか。ま、新鮮でいいかな?」
レインがため息交じりに頭を掻きながら言った。
「お前。まさか・・・・」
クラウドが少し驚いたような表情をすると、レインは笑みを浮かべて答えた。
「リオレウス倒さねぇと船出ねぇんだろ?だったら倒すしかないだろ?」
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.29 )
- 日時: 2011/03/20 08:06
- 名前: 虎 (ID: mUcohwxZ)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/hououtou
そして倒したリオレウスが海に落ちて剥ぎ取りができずあばばばばば^p^
なんて落ちになりそうで怖いのだわ。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.30 )
- 日時: 2011/03/20 21:47
- 名前: 風(元;秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: oq/GQDEH)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
虎様へ
それは何たる悲劇…
あっ,俺の小説でオリキャラ&モンスター募集してんだけど来ない??
アビス様へ
お久し振りです……北国は今大変です(大震災ね
僕は今,大学終って実家に居るんだけど…原発次第では他県に移動しないと行けないって瀬戸際だったりします…(オイ
まぁ,地震で津波に攫われた訳じゃないんで冷静に対処すれば生き残れると思いますが
それでも他県に非難するようになったら暫くはカキコに来れないだろうなぁ…拠所だったから寂しいです(苦笑
では,感想————
主人公が主人公してる!!
スノウも可哀想だねぇ………
それにしても私の小説の主人公は何でああも主人公してないのだろう…アルセイスとか!
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.31 )
- 日時: 2011/03/20 22:40
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
>>29 虎
あはは(苦笑)正直まだそこまで考えてないんだよ。何時も流れで書いてるから。
でももし虎が言わなかったら、その通りに書いていたかもしれないw
と、いうかそうなる可能性が結構あるかも(苦笑)
>>30 風s
マジですか!?他県に移動か〜〜〜。やっぱ寂しいでしょうね・・・・
自分の場所は地震での被害はほとんどないので、計画停電や地震速報とかあると、
「見たいテレビ見れね〜じゃ〜〜ん!!」とか思ったのですが、
風sみたいに生活に直接影響のある人の声を聞くと、自分の器が小さく感じてしまいました。
もっと自分の生まれたこの地の環境に感謝ですね
と、感想のほうですが
主人公が主人公してるって、今までだってレインは!・・・・・・(言葉が出てこないw)
風sのアルセイスはああいう感じで主人公って感じがしますけどね。
若干アンチヒーローって感じですけどね。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.32 )
- 日時: 2011/03/20 22:52
- 名前: 風(元;秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: oq/GQDEH)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
寂しいのも有るけどやっていけるかが一番心配。だって,仕事とかお金とか大変そう。
まぁ,先ずは危機を脱してですけど(汗
って言うか原発が収束して実家に残れるのが一番良いんだけどね(笑
いや!俺も見たいテレビ見れねぇとかなると思うです^^
良いじゃんそれで♪幾ら心配したって体壊すだけだし…できれば余裕が有る人には義援金とか募って貰いたい物ですけどね(苦笑
いや,そうじゃなくて……レインは最初から今まで正統派主人公ですよ!!
其れに対してアルセは……
アルセイス「お前,正統派ヒーロー嫌いだろ?」
風「レインは好きだよ?」
正統派の中にも幾つか分岐があると思うんだけどレインは好きなタイプです^^
ダークとかアンチとかな感じの主人公が多いのは作者の好み…ん?アキレスは結構正統派だったかな??
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.33 )
- 日時: 2011/03/20 23:29
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
言葉って難しいな。同じ言葉でも真逆の意味を持つことも多々あるし(苦笑)
パソコンともなれば、感情がなかなか見えないから、見分けが更に難しくもなるしね。
確かに、心配ってのが一番ですよね。原発が収まるのを願っています。
自分のキャラを好きだと言ってくれうのは嬉しいです。
確かに風sはそういう系が多いですよね。主人公が大きく目立つってわけでもなく、
主人公を元に描いているって感じでもないですよね。
そう考えると、アキレスが一番王道って感じでしたよね。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.34 )
- 日時: 2011/03/21 08:35
- 名前: 風(元;秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: oq/GQDEH)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
ですねぇ…
日本語って特に色々な言い回しが有るしね(苦笑
PCの中では他人の表情も分らないし声音も分らないですからね…そう言う所少し怖いですよね?
主人公だから特別って言う考えが嫌いなんです。
生来,そう言う極端に何かを特別視するのはいやで…だから小説でも皆有る程度均等に目立たせたいと思ってる。
だから,主人公も一歩引いた目線のキャラや冷静で理に敵った行動をする様なタイプが多くなるです。
やっぱりアキレスは王道ですね…実は余り書いた事の無いタイプの主人公で楽しかったです。
ギルス・アキレス・アルセイスで実はアキレスが一番好きだった!あ〜ぁ,懐かしい(苦笑
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.35 )
- 日時: 2011/03/21 09:44
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
なるほど。風sのそういう思考が小説にも出てるってことですね。
確かに、基本主人公は何か特別な力を持ってるってのが普通な感じですからね。
なかなか平凡な主人公ってのは珍しい。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.36 )
- 日時: 2011/04/03 14:37
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
「はぁ・・・・」
レインが座りながら項垂れている。
リオレウスを倒すと意気込んだはいいが、まずそれには船がなければならない。
業者の人に話したが、誰もそんな危険な真似をしたくないと断られてしまった。
「あれほど堂々と言ったわりに、情けないですね」
スノウから容赦ない言葉が降り注ぐ。レインも返す言葉がなく
「うるへー」
と、負け惜しみ程度のことしか言えない。
「まぁまぁ。どんまいレイ兄!」
ファンに肩を叩かれ励まされる。だが、ファンにされて何故か余計に落ち込むレイン。
「後はもう狩猟船頼みだな」
狩猟船とは対大型モンスター用に改造された船のこと。
大型モンスターの並大抵の攻撃でも破壊されないそれがあれば、
リオレウス程度なら十分にやっていけるのだが、狩猟船は基本ギルドが管理しているもの。
いくら困ってるとは言え、リオレウス程度のモンスターを相手にするために
わざわざギルドの本部が貸し出してくれるとは限らない。
一応この港にあるギルドの方に連絡をして貰っているが、了解してくれる可能性は低いとのこと。
「すいませ〜〜ん」
と、そこにギルドの役員の方が来た。
「どうでしたか」
スノウの問いに、役員の方は息を整えてから言った。
「今開発中の狩猟船の試作品なら貸し出してもOKとのことです」
「何だそれ?」
貸し出しては貰えるようだが、何か裏のある感じだ。
「リオレウス討伐と共に、その狩猟船の性能を確かめるのも忘れずに、とのことです」
つまり今造っている狩猟船がどれほどのものか見たいから実戦で試してくれ、ということらしい。
「なるほどな。けどよくOKしてくれたよな」
「はい。初めは却下されたようなんですが、どうやらお二人が四大英雄の倅だと知ったら、
本部にいる彼らの知人と言う人が話しを付けてくれたみたいです」
確かにソニックたちを知らない者はいないかもしれない。だが、知人となればまた別だ。
少なくとも本部の意向を変えられるほどの何者かが、ソニックたちと会った事があると言うことになる。
そんな凄い人物の事はレインもスノウも聞かされていない。
「・・・・・親父たちの知り合いか。ま、なんとなく変わってる人多そうだからな」
「なるほど。その人は良い変人なんだね」
レインの言葉にファンが嬉しそうにはしゃぐ。
「レイン、ファン。失礼ですよ。少なくともそのお陰で船を借りられることが出来るんですから」
「何だよスノウ。お前だってそう思ってんだろ?」
スノウの口振りにレインがおちょくる。スノウは軽く鼻を鳴らして無視する。
「その船は何時こちらに?」
「明日にはこちらに着くそうです」
「では、出航は明日ということですね」
「・・・その時は俺も同行して構わないだろうか」
と今までどこにいたのか、レインたちの後ろにクラウドが立っていた。
「え・・ええ。私は構いませんが・・・・・」
「俺も構わないぜ」
二人の了承を経てクラウドがファンに目を移す。
ファンは暫くう〜〜〜ん、とクラウドを見つめながら何かを考えている。
そしてぱっと明るい表情に戻ると
「よろしくね。とっつぁん!!」
「ああ。こちらこそよろしく頼む」
その話しの流れも聞いたレインがスノウに耳元で囁いた。
「・・・・・すげぇな。今日会ったばかりの奴にいきなりあんな呼び名されて全く動じないな」
「ええ。何というか・・・・・冷静な方なんでしょうね」
そんな話をしている間にさっきの獣人の女の子がやってきて、ファンの服を引っ張った。
どうやらファンともっと遊びたいらしい。ファンもそれに応えてどっかに行ってしまった。
「面白い子だな」
ファンが去った後、クラウドがそうレインたちに言った。
「ファンのことか?」
「ああ。いきなり俺のことはあんな呼び方でするとはな。さすがに驚いた」
クラウドの言葉に二人は固まってしまった。
「・・・・・驚いていたのか?」
レインのようやく出た言葉にクラウドは頷いた。
「ああ。大分な」
「・・・・・冷静、というより表情が顔に出ないタイプなんですね」
あはは、とスノウが苦笑いを浮かべた。本当に自分たちの周りには変わった奴が多い。
そう感じずにはいられない二人であった。
————————————————————
翌日早朝。船が届いたと聞き駆け付ける4人。ファンが揺すっても叩いても起きないため
引きずって連れてきているが。その目の前には試作品とはいえかなり強固そうな船が一つ。
4人は早速乗り込む。運転はオート操作性なので操縦者はいらないようだった。
一頻船の機能説明を聞いていざ出発の4人。まだファンは眠っている。
「遠くからわざわざ来て、船を狙うリオレウス。御苦労なこったな」
「確かに。だが船はほぼ密室と言っていい環境だ。
足場も揺れ逃げ場もないこの状況はモンスターにとっては格好の的なのだろうな」
クラウドの説明に納得しつつもレインはさらに言った。
「けどよ。そんな考えをモンスターが持ってたら、もっと前から襲ってたんじゃねぇのか?」
「・・・・今はモンスターも変化してきている。考えられる知能が付いたのか。
それとも今まではそれほどの飛行能力がなく、今になって力をつけたから襲った。そんなところだろう」
「モンスターの変化か・・・・・」
そのリオレウスがルーンを持っているかは定かではない。だが、ルーンとは関係なしに
モンスターが強くなっているのは確かなこと。
人間も負けじと頭を使うが、その頭もいつモンスターに抜かされるか分からない。
そうなったら確実に人間は滅ぶ。レインはそう感じずにはいられなかった。
—・・・・・・・—
「??」
レインの耳に何か捉える。何かが近づいてくる音だった。
スノウもクラウドも感じているようで、辺りを警戒する。
—・・・・・ゴォ!—
「・・・・・!!!上です!!!」
スノウが叫ぶ。上を見ると火の玉が船目掛けて落ちてきていたのだ。
—ズドオオォォォォンン!!—
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.37 )
- 日時: 2011/04/03 20:46
- 名前: 虎 (ID: geQFCdj5)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/hououtou
船が何でオート操作性なのかが気になるな。後に詳しく説明してもらえれば有難い。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.38 )
- 日時: 2011/04/03 21:48
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
一応、この小説の技術面は高いという設定だから(全然そこらへんは出てきてないですけど)、
普通の自動操縦の船の高性能版と考えてくれればいいかな(苦笑)
でもそう考えるとゲームの狩猟船ってどうなってんだろう?操縦室とかなさそうな外見だし・・・・
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.39 )
- 日時: 2011/04/03 23:20
- 名前: 虎 (ID: geQFCdj5)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=Zph8brZJFhw
>>アビス
↑の動画(アドレス)の通り、現実的には操縦士がちゃんといます。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.40 )
- 日時: 2011/04/03 23:27
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
ああ、本当だ。沢山いるw。思ったよりも沢山いるww
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.41 )
- 日時: 2011/04/05 20:20
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: sCAj955N)
あっ……アルセイスは平凡って訳じゃないです(汗
血統書付きの天才だし特殊能力や病気もちという設定も有ります!!
アルセイス「余り好きではないとか言う割には擁護するんだな?」
ツンデレなんだよぉ俺は!!(見苦しくてすいません
裏で手引きしている人が気になりますね。
然し,リオレウス程度かぁ……まぁ,確かにリオレウス余り手強くは……いや,手強い部類だろゲーム内では確実に(苦笑
良い変人……面白い言い回しですね^^
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.42 )
- 日時: 2011/04/05 20:47
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
アルセウスが特別なのは分かってますよ(汗汗
しかし、風sがツンデレトハ!!www
確かにリオレウスは強いですけど、ジエンモーランとかラオシャンロンとかそっち系と比べたら・・・・・ね?
強さの基準が違うという感じでしょうか?
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.43 )
- 日時: 2011/04/19 19:00
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
「あっちーーーー!!水水!!」
爆炎から抜け出たレインが燃える服を消火するために海水に浸る。
「ふ〜〜〜。・・・・・やべっ!!船が燃える!!」
「その心配はありませんよ。この船の火耐性コーティングが生かされているようです」
「スノウ。無事だったか」
隣にスノウが立ち並ぶ。少し髪が焦げているが、その縮れ具合が逆に似合っていて美しい。
「もし、今の髪型が似合っているとか思っていたら、毒殺しますよ?」
「あ・・・はは。そんなわけないって」
「・・・・・・」
スノウがグローブを構える。
「・・・・・すいません」
こうなったらレインは謝るしかなかった。それを見てスノウは一つ息を吐き、
火玉が落ちた場所に目をやる。
「ファンさんとクラウドさんの姿がまだ見えません。もしかして直撃を・・・・」
「案ずるな」
スノウの心配を余所に炎の中から声が聞こえる。炎が消え去り、
中から現れたのはいまだに眠るファンと、それを守る様に覆うクラウドの姿だった。
「岩竜の鎧」
それはラージャンの光弾を防いだ時に見せた、岩竜のような皮膚だった。
「丈夫だな」
レインがそう感心していると
「・・・・・ん?」
ようやくファンが目を覚ました。ファンは少しぼ〜〜とした後、突然騒ぎ出した。
「あちちっちちち!!!何何!!!??」
「あいつ、やっと目が覚めたか・・・・」
レインが呆れ呆れそう言う。と、再び火の球が飛んできた。
「俺に任せろ」
クラウドはそう言うと脚を迅竜のものに変え空へと跳び、火の球直前で岩竜の皮膚を纏って防いだ。
「大丈夫なのか?」
「いや、大分熱い」
無表情でそう語るクラウド。それにレインが突っ込んだ。
「だったら、そういう顔しろって」
「そんなことより、リオレウスの姿が見えましたよ」
スノウが話を区切らして、空へと指差した。そこにはまだ点ほどの大きさだが、
確かにリオレウスが空に飛んでいた。
「遠いな〜〜〜。どうやって倒すんだ?」
「ねぇねぇ。どうせだからあれ使ってみようよ!」
突然のファンの提案にレインは首を傾げた。
「あれって何だよ?」
「え〜〜〜〜と、あれだよ。確か〜〜〜、そうだ。衝撃弾!!」
衝撃弾とはこの船に装備されている特殊装置の一つ。
特殊な音波を放って、標的の脳を一時的に揺さぶり気絶させる効果がある。
「けど、あの距離だぞ?」
「大丈夫大丈夫!!元々大型モンスター用の装置なんだから届くって!!」
ファンはそう言うと早速装置の作動を始めた。この際だからこのままファンの案に乗ってみよう。
3人はそう思い、ファンの合図を待った。
「いっくよ〜〜〜〜!!どっかーーーーーん!!!」
ファンの声とは逆に発射口からは対して大きな音は聞こえてこない。
恐らく超音波の類のものだろう。しばらくすると、遠くの点が落下し始めたのを確認した。
それがぐんぐん近くなり、しっかりとした姿が確認できた。それを見て、クラウドは両手を広げる。
「金獅子の腕」
両手を金獅子の腕に変え、その上にレインとスノウが乗る。
「はああぁぁ!!」
そしてそのまま二人をレウスの処まで吹っ飛ばした。
レウスはまだ気を失っているらしく、動かない。
「よっと!」
レインに翼にダメージを与え、スノウは痺毒を注入して船に戻った。
船に戻ったレインが暫く固まった後、呟いた。
「俺ら、本当は今凄く危ない事してたんじゃねぇか?」
「何をいまさら。船の上でモンスターと戦う時点ですでに危ないです」
「まあ、そうだが・・・・・・」
—ギャオオオオウウウ!!!—
と、そこでようやくレウスが目を覚ました。水面ギリギリで飛行する。
だが、レインとスノウの攻撃で上手く飛べないようで、4人の射程内で飛んでいる。
「さてと、そんじゃあ奴が回復しないうちにちゃっちゃと倒すか」
レインが再び跳びレウスにダメージを与える。だが、跳びながらの攻撃では狙いも定めずらく、
「おおっとぉぉ!!」
その上レウスのカウンター気味の尻尾攻撃が来る。それをガンブレードで防ぐレイン。
砲撃機能の様子を見せ、大丈夫だと確認し再び向かって行く。
だが、やっぱり攻撃は上手く当たらない。
「これじゃあ、きりねぇな」
「だったら、こういうのがありますよ」
スノウがそう言って持ってきたのはバリスタの弾。それをバリスタにセットして、撃ちだした。
レウスはそれをなんなく避ける。だがそれはスノウの作戦だった。
「貰った!」
レインがいつの間にかレウスの頭の傍まで来ていた。
スノウがバリスタでレウスを下に行かせえるように誘導していたのだ。
お陰でレインの攻撃範囲内に十分に引きこませることが出来た。
レインは頭に数回斬撃を加えた後砲撃し、その勢いで上へと飛ぶ。
「もういっちょ・・・・!」
「レイン!戻ってきてください!!」
スノウの言葉にレインは不思議に思いつつも従った。
「何だスノウ?」
船に着地したレインがそう言うと、スノウはレウスの方に指差した。
「見てください。お腹の辺りから・・・・」
スノウに言われ、レインがレウスの方を見るとレウスの赤いはずの
鱗が徐々に徐々に青味を増していった。
—ギャオオオオォォォオォ!!!!—
そして最終的には体中が青に染まり、その目は冷たい殺意に芽生えていた。
・・・・気のせいか、辺りに冷たい風が吹き始めた。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.44 )
- 日時: 2011/04/21 19:49
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
私は未だにトライから後のを持ってないからジエン・モーランは経験したこと無いんですがね(苦笑
ちょっと,友人宅でボルボロス戦をやりましたが……弱い方なんでしょうが結構楽勝できたな……
スノウの冷静さが素敵です。
まさかリオレウスが…………まぁ,相応しい奴の一匹ですよね(苦笑
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.45 )
- 日時: 2011/04/21 22:32
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
そういえば、そのような事言ってましたね(苦笑)
リオレウスは原初からいる鉄板モンスターですからねwそれなりに優遇されますよww
ボルボロスはまぁ、楽勝ですね。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.46 )
- 日時: 2011/05/01 21:18
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
レインたちの吐く息が僅かに白くなる。
「冷気?何だ突然」
「どうやら、あのリオレウスが原因のようですね」
スノウの言葉にレインがレウスの方を見ると、レウスは水面ギリギリで留まっていた。
その真下をよく見ると水面が凍りついていたのだ。
「レウスのくせに氷属性を身に付けてるってことか。な〜んかイマイチだな。
レウスは火だからレウスってもんだろ」
「それだけならいいんですけどね」
スノウはそういうと、予知眼を発動させた。次にあのリオレウスが
起こす行動は・・・・。
「ファンさん!!そのまま船を右に転回させてください!!」
スノウの叫びにファンが困った表情で叫んだ。
「ええ!!ちょっ・・・・!!私船の操縦なんて出来ないよ〜〜〜〜!!」
「俺に任せろ」
クラウドがそう言って、船の操縦室に入って行き舵を取る。
その時レウスが氷のブレスを吐いてきた。氷の塊が船に飛んでくる。クラウドは舵を右にきる。
そのお陰でブレスは船の後尾を僅かに掠るだけですんだ。
「どうします?もう神経毒も切れているようですし」
「それよりもこの冷気。こっちの体温どんどん奪ってくぜ。早く決めねぇと不味いぜ。
向こうは冷静にこっちの近づきすぎないように、飛んでるから攻撃しようがねぇけど」
「どうにかして、近づければいいのですが・・・・・」
「ねぇねぇ。だったら『S・C』を使えばいいんじゃないかな〜〜〜?」
S・Cとはこの船に取り付けられている一人乗りモーターボードの事。
水面などの上を滑ることが事が出来る乗り物だ。そのファンの提案にスノウは顔を渋らせた。
「確かにそれなら・・・・・。ですがいきなり乗って上手く操れるかどうか」
「っていうかお前。眠ってたのに、よくいろいろ知ってるな」
レインが不思議そうな顔で尋ねる。確かに衝撃弾もS・Cも
ここに出る前本部の使者に説明を聞いたが、その時はファンは眠っていたはずだ。
それに対しファンが得意気な表情を浮かべて言った。
「ふっふ〜。聞いて驚くなレイ兄!それは私ファンの秘密特技その3『完全なる睡眠学習』なのだ!!」
「・・・・・因みに1と2は?」
「それは・・・・・・うひゃあ!!」
ファンが言おうとした瞬間、船に氷のブレスが突っ込んできた。
甲板は砕かれたが、氷は船底には達してはいないようだった。
だがこれ以上喰らってたら沈没してしまうんだろう。
「話は後で聞くか。取りあえず乗ってみっか!」
レインはS・Cを取り出すと海に向かってジャンプした。
水面に着水したレインはボードに足を固定させた。
「確か重心移動で操作するんだったな」
レインが重心を前に倒すと、ボードが勢いよく動きだした。
それが目に入ったのか、レウスがレインに向けてブレスを吐く。
「おっとと!!結構難しいなこれ。けど、コツが掴めてきたな」
レインはブレスを避けながらさらに加速してレウスに近づき、そのままレウスを切る。
だが、レインが付けた傷口の血は直ぐに止まり固まってしまった。
「冷気で傷口を冷やしてんのか。厄介だな・・・・・・ん?」
レインは自分の言った言葉に疑問を感じた。
そう言ってる頃にレウスは再び空へと舞い上がった。レインは一度船へと戻る。
「どうしたんです?レイン」
浮かない顔をするレインにスノウが尋ねた。
「なぁ、自分の冷気で体の傷を凍らせることが出来るってことは、
それは自分の体温で皮膚が火傷するのと同じことだよな?」
レインの問いかけにスノウは不思議そうな顔をして答えた。
「まぁ、凍り方にもよりますけど。つまりは自分が発する体温に体がついていっていないということですね」
「ファン。レウスの体をよく見てくれ」
「ほいさ!うう〜〜〜〜〜んと・・・・」
ファンが目を細めてレウスを見る。
「ああ〜〜〜〜〜。レウスの鱗、なんか凍傷っぽくなってるね」
ファンの言葉にスノウは少し驚いた表情を見せた。
「それって・・・」
「ああ。お前の言う通り、レウスは自分の変化についていっていないんだ」
「それじゃあ、このまま放っておいてもいずれ自滅するってことですね。どうします?」
「どうするもこうするもねぇだろ?俺らはモンスターハンター。
俺は自滅する相手を眺めて、その後ゆっくり素材を剥ぎ取るなんて真似、したくねーよ」
レインはそう言い、再びS・Cに乗ってレウスの元へと向かった。
「ふ〜〜。仕方ないですね」
スノウはため息雑じりそう言うと、自分もS・Cに手を掛ける。
「ファンさんはここで船を守っていてください。
もし氷が飛んできてもあなたなら爆弾で対処できますよね?」
スノウの優しい問いかけにファンはピースした。
「もっちろん!!任せてスゥ姉!」
それを見てスノウもS・Cに乗りレインの後を追った。
————————————————————
ずっと上空に飛んでいたレウスだが、疲れて来たのかそれとも別の理由かで高度が落ちてきていて、
レインの攻撃範囲内まで来ていた。それでもレウスは負けずに攻撃をしてくる。
「よっ!!」
レインは上手く波に乗りレウスの上をとり、背中を切りつける。
レウスは一瞬苦悶の表情を浮かべるが、すぐにその傷は凍りつき処置される。
「さっきよりも治んのがはえーな」
水面に着水しレウスを見上げる。レインの息は白く濁り、そして消えていく。
だがそれは冷気を発しているレウスも同じだった。
「このままじゃ、けりがつかねーな。だったら」
レインはもう一度波に乗り高く跳び上がる。今度はボードを外して、レウスの背に乗り移る。
そしてその背中に自分の武器を深く突き刺した。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.47 )
- 日時: 2011/05/12 11:54
- 名前: 風(元;秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
氷系のブレスって面倒ですよね……
そう言えば,3Gでは氷を吐くアグナコトルの亜種が出たみたいですね……
何か小説で先取りしてた自分(どうでも良い
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.48 )
- 日時: 2011/05/12 20:49
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
ああ、グラビームみたいな奴ですね。首回して広範囲に攻撃してくるんですけど、実はあまり意味がなかったりしますw
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.49 )
- 日時: 2011/05/31 20:20
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
—ギャオオォオォォォオ!!!—
レウスが痛みで暴れ出す。だが、レインはガンブレードを離さずに更に深く突き刺す。
「このまま貫通させてやる!」
—ピキピキッ!パキッ!!—
「!!」
「レイン!!」
レインを追いかけていたスノウは、レインが逆さまに落ちていくのを見て
急いでレインの元へと行き、水面ギリギリでなんとかその腕を取る。
「どうしたんです!?」
「・・・・っち!油断した」
「??」
レインのぼやきにスノウは不思議そうな顔をする。だが、このままではまともに動けないと思い
スノウはそのままレインを海に浮かんでいるボードの元まで引っ張って行く。
そこに着くとレインはゆっくりとそのボードの上に乗っかる。
と、レインがぼやいていた理由が露わになった。
「レイン。その足は・・・・!」
「ああ。俺自身もびっくりだぜ」
そういうレインの足はなんと氷漬けになっていたのだ。
レインはその足の氷を砕こうとしたが、それをスノウが止めさせる。
「凍傷部位に衝撃を与えてはいけません。・・・・本当は直ぐにでも加温するのがいいのですが、
このようなところでは・・・・・。先ずはその氷を・・・・・」
—ザバァン!ザバーン!!—
二人がそうこうしている内にレウスが氷のブレスを二人に浴びせかかる。
その中の一つが二人に向かって飛んできた。どんどん迫ってくる氷の弾丸。
—ドーン!!—
氷のブレスが二人の目の前まで迫った時、それが空中で爆破した。スノウが船の方を見てみると
船に取り付けられている大砲から煙が出ていた。
「おお〜〜〜〜!見事に命中!いやいや、初めてでも使ってみるもんだね〜〜〜」
ファンはでこに手を当て自分の偉業を見つめると、スノウにVサインを出した。
それにスノウは薄く笑う。
「頼もしいですね」
「そりゃあそうだろ。なんてったって秘密特技を携えてるんだからな」
レインが自分の足の氷を海水で融かしながら言う。
まだほとんど融けていない、すでにレインは足の感覚が無くなりつつあった。
「スノウ。俺のことは気にすんなよ。先にあのレウスを倒して来い」
レインの言葉にスノウは少し躊躇ったら、頷いてボードを走らせた。
スノウは自分に気を引かせるために挑発をし、レウスに自分を標的とするように仕掛ける。
それにレウスはまんまと乗り、海面を滑降してスノウに襲いかかる。
スノウはレウスの動きに合わせて海面を滑り、そしてレウスの攻撃に合わせ
体を下に潜り込ませる。僅か数センチ上を鉤爪が通過する。
体に強烈な冷気が襲うがそれを耐え、グローブを翼の根元に滑らす。
—パキパキ!—
その滑らした方のグローブが直ぐに凍りつく。手の方までは凍ってはいないが、
これで力は半減してしまった。スノウはそれを見てから、妖艶に微笑みレウスを見た。
「この代償は高くつきますよ」
—ボチャン!—
何かが海に落ちた。プカプカと浮かぶそれはレウスの左翼だった。
「即効性の高い腐食作用のある毒です。普段あまり使わない特別製です」
—ギャオ!ギャオオォォオ!!—
片翼を失ったレウス。それでもレウスは片方だけで必死に羽ばたきその場所を維持している。
そしてその傷口も氷によって保護され、しかもその氷が翼の形に補強された。それにスノウは訝しげな表情を見せた。
(腐食している傷口の細胞を死んでいるはず。傷口の周りから氷が張るのではなく、
『まず最初に傷口から真っ先に氷が現れた』。これは一体・・・・??)
—ギャオオオオォォ!!!—
「!!!」
考え事をしていたスノウ。それが仇となった。レウスは不安定ながらも飛行してスノウに突っ込んできた。
—グサッ!! ザヴァーン!!!—
レウスが水面に落ちる。その首元には赤い刃が突き刺さっていた。
それはレインが投げたナノブレードだった。赤い刃はレウスの血だ。
「俺を忘れちゃ困るぜ。レウスさん」
レインはレウスが既に死んだと思い。そう吐き捨てる。だが、
—ギャオオオオ!!—
レウスは水面から顔を持ちあげ、レインに氷のブレスを吐きかける。
レインの足は氷は溶けたものの、まだ動かせる状態ではなく避けるすべがなかった。
だがそこにいち早くスノウが駆け付け、レインをその場から離す。
「全く。動けないなら無理しないで下さい」
「ス・・スノウ。助けて貰ってなん・・なんだが、首が・・・・しまってる・・・・!!」
「知りません。このまま船に連れて帰ります」
「鬼か!!」
—ギャアアア!!—
そんな二人の後を追ってレウスが飛んでくる。必死に逃げるスノウ。必死に耐えるレイン。
そんな二人の横を船が突き抜け、レウスに向かっていく。
「ファンさん!!?」
「いっけ〜〜〜〜〜!!とっつぁーーーーーん!!」
「うおおおおおおおお!!!」
船の先端から大きな槍が出現する。撃龍槍と呼ばれる対大型モンスター用にとっておきだ。
クラウドはそれを作動させ、レウスの胴体を貫通させる。
レウスの胴体に風穴が空くが、それでもレウスは死なずに大きく口を開け、船に向かってブレスを吐こうとする。
「まだ生きてんのか!?」
レインが驚きの表情を見せるが、クラウドは冷静な顔で更なる新機能を発動させる。
「撃龍槍・弐型!!」
—ズシャシャシャシャシャ!!!—
レウスに刺さっていた撃龍槍からさらに細い槍が無数に飛び出る。レウスは体内から串刺しにされ
ブレス発射直前で遂に息絶えた。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.50 )
- 日時: 2011/05/22 17:13
- 名前: 虎 (ID: l.IjPRNe)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/hououtou
そしてその傷口も氷によって保護され、しかもその氷が翼の形に補強された。
チルノが出てきた。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.51 )
- 日時: 2011/05/23 20:51
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
チルノって誰!?・・・・と思って調べて見たらなるほど。確かにチルノだ。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.52 )
- 日時: 2011/05/31 19:35
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: .cKA7lxF)
あっ、レウス戦が終ってる(汗
一番のレインの今回のダメージはスノウによる物でしたとさ……仲良し夫婦が! 忌々しい(黙れ
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.53 )
- 日時: 2011/05/31 20:50
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
はい。レウス戦終わりました。
今回は船の性能をふんだんに使った形になったので、正直モンハンらしい戦いかたにはあまりなりませんでしたが。
と、言っても俺のモンハンの小説の狩猟は狩猟と言うより戦闘に近い形ですからね。
風sみたいにオリジナリティがあり、モンハンらしさもある戦い方というのは中々難しいです。
いろんな意味では確かに一番のダメージだったかもしれませんねw
そういえば前に風sの小説で前主要人物たちの番外編書くといいましたが、
他にもスノウとソニックが初めて会った時の話なんかも書きたいと思っています。たぶん当分先になると思いますが。
ソニックたちの話はこの章が終わったら書くつもりです。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.54 )
- 日時: 2011/06/08 21:01
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: .cKA7lxF)
いや、そんな謙遜なさらず……
私だって、船とか使ったら絶対そうなりますから……ジエン・モーラン戦とか書いたら絶対……
やっと、トライをプレイしたぜ(涙
PSPだけどね(苦笑 直に何時間かプレイしたんだけどさ?何かさぁ……少し温くねぇ?2Gとかと比べて……って思いました。
ほぉ、それも興味有りますね^^
私も、黒白円舞曲第1章終ったら番外編書こうかな? うーん、ウルブス辺り主人公で……
情け無い話になりそうだ。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.55 )
- 日時: 2011/06/08 21:32
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
でも、普段の狩猟でも基本回復薬も罠も一切使いませんからね、俺の小説。
属性とかもあまり関係なしの狩猟。やっぱりそう考えるとモンハンらしくない。
次からは少しアイテム系も使ってみようかな。
ウルブスが主人公ってなんか逆に(失礼ですね)興味あるかもしれないです。
今のところ、いじられキャラって感じですからね。寝室追放されて野放しとか。
サイアーとの戦いでイメージが変わりそうですけど。
- Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.56 )
- 日時: 2011/06/25 09:26
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
「っつ!!!」
「我慢してください。痛むのは神経が解凍されてる証拠です」
レインは今、船の休室で凍傷の治療を受けていた。氷が解けても冷たくなっている
レインの足にスノウが手を当て、温めている。
「試作品だけあってまだ施設が不十分ですね。でも安心しました。症状は第一度。
凍傷の中でも一番軽いもので済んで良かったです」
「そりゃあ、まあ良かったけどさ。あれ、どうにか出来ねぇのか?」
レインのいったあれとはリオレウスのことである。
串刺しとなって息絶えたレウスは傷口からどんどん氷漬けとなっていき、
最終的には全身が凍ってしまい。それにより撃龍槍もしまえず、
船の機能も一部停止。今は救援要請を出して迎えを待っている所である。
「どうにも出来ないっしょ。それともあの槍の部分だけでも私の爆弾でぶっ壊す?」
ファンが乗り乗りで言う。それにレインが賛同するように頷く。
「ああ。それが・・・・」
「だめです。一応この船は借りているのですから。勝手に壊すのは認めません」
だが、それに反対するスノウ。狩猟中に壊れたならともかく、
邪魔だからという理由では壊すなということである。
「もう直ぐ要請の船が着く筈ですから、それまで待ってください」
「三人とも。船が来たぞ」
外からクラウドの声が聞こえる。どうやら要請の船が来たようだ。
「レインは待っていてください」
「ああ。そんじゃ、俺は一眠りでもしてるよ」
レインはファンとスノウが甲板に上がっていくのを見届けてから、
横になり、目を閉じた。
————————————————————
「・・・・って・・・さい」
レインは薄れた意識の中、微かな声が耳に届いた。
と、次の声はもっとはっきり聞こえた。
「大丈夫大丈夫。悪いようにはしね〜って」
レインは聞き覚えのない声に目を開けようとする。
だが、それよりも先に腹に衝撃が走る。
「ごふぅぅぅぅ!!」
あまりのことに哀れも無い声が出てしまう。激しく痛む腹を抑えながらレインは起き上がると、
その原因をつくった目の前に立っている中年親父を睨みつける。
「て・・・てめぇ・・・・」
「んん〜〜〜〜?」
男はレインの視線を気にせずにその顔を覗き込む。
しばらくすると、今度はスノウの顔を覗き込んだ。
「な・・・・なんですか?」
「お前さんの両親がスタークとサラだな」
「!?」
スノウは突然の男の言葉に目を丸くする。
男は今度は顔をレインの方に向ける。
「んで、こっちの青年がソニックとミルナの子か」
「・・・・あんた一体」
レインが驚きの声を上げる。それに男は自分に親指を立てて言った。
「本部総取締を仕切らせてもらってるショウリュウってもんだ。
昔お前らの両親とは一緒に老山龍討伐の任に着いたことがある仲だ」
男、ショウリュウの言葉に二人は言葉が出なかった。
ギルド本部の総取締ともなれば、この目の前の男は相当な、正に別次元の人間となる。
だが二人はこの男から全然そのような雰囲気は感じなかったのだ。
「胡散臭せぇな」
レインが思わず本音を口にする。それにショウリュウは心外だと首を横に振る。
「この船が今こうやってお前さんたちの手元にあるにのが、
誰のおかげか考えてほしいな」
「それではあなたが?」
「ああ。ぶっちゃけ俺の独断だ。ギルドの役員からお前らの事聞いて、興味が湧いてな」
本部の総取締ともあろう者が、私欲でこんな勝手な事をやっていいのだろうか。
二人はそう思ったが、そのおかげなのは確かなので黙っておいた。
「ああ、でもやっぱり四大英雄の倅だけあるな。いい眼してるな」
そう言ってショウリュウは二人を見据える。
その目は今までのような感じとは違い、何か二人の奥底を見据えているような瞳だった。
二人はそれを肌で感じとる。と、ショウリュウの目は何時もの感じに戻ると
「ま、お前らならその肩書に負けないハンターになるだろうから頑張れよ」
そう言ったショウリュウの言葉は何かを感じさせるものがあった。
ショウリュウはその後は無いも言わず、一緒に乗ってきたギルドの者に指示を出し始め、
四人を乗せた護送船は港へと戻って行った。
————————————————————
四人が港に戻ってきて、リオレウスの討伐を報告すると住人が皆、喜びの声を上げた。
今までそのリオレウスのせいで港は閑散としていたのだ。
その原因がなくなったのだ。喜ばないわけはない。
その日の夜は港は軽くパーティーのように盛り上がっていた。
それを見ながらレインが呟いた。
「レウスの影響はそんな前から出てたのか?」
「少なくとも2ヶ月前からは既に船が出せない状況にあった」
クラウドの言葉にレインはそれは大変だったなと呟き、グラスに入った酒を飲み込む。
「っうぅ〜〜。で、二ヶ月の間ここの奴らは何もしてなかったのか?」
「さあな。そこまで知らない」
クラウドはそこまで話すと、以前に獣人と少女が現れた。
少女はレインの前に立って、少しもじもじした後花をレインに差し出した。
「お礼。この街と・・・この前、私を守ってくれた」
「・・・・・サンキュ」
レインはそう笑顔で言うと、少女から花を受け取る。それを見て少女は満足したのか、
そのままクラウドを連れてどこかに行ってしまった。
どうやらクラウドにも何かお礼がしたいようだ。
一人になったレインは残ったグラスの酒を飲み干す。
「く〜〜〜〜〜!!酒は何時飲んでも効くな〜〜〜〜」
「その程度で情けないですよ、レイン」
と、そこにスノウがやって来た。頬が僅かに赤味を帯びている。
「どこで飲んでたんだ?」
「向こうの方で飲み比べをやっていたので、少し参加してきました」
その向こうの方を見ると、幾人者人が伸びていた。スノウが
あれを全て倒したとなると・・・・・。
「お前、酒強いんだな」
「お父さんが強いので。その影響かもしれませんね。
・・・・・お父さんから聞きましたよ。レインの両親お二人はお酒が弱いと」
「・・・・ああ。あの二人は酷いぞ・・・・・」
レインは二十歳の誕生日の日。解禁祝いとかで家族3人で飲み明かしたときがある。
その時のソニックとミルナの暴れっぷりは凄まじかった。
あれ以来、レイン自体も酒を飲むことはあまりしなかった。
だが、やはり二人の子。グラス一杯しか飲んでいなかったレインだが、
次の日、見事に二日酔いにかかってしまい、出発は明日に延期されてしまった。