二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.9 )
日時: 2010/12/21 11:40
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

夜が明け、村の入口には二つの影。レインとスノウだ。

「寝み〜〜」

レインが今にも寝ちゃいそうな顔をして言う。スノウはため息を一つ。

「世界に関わる事に対面しようとしてるのに、随分と気が緩んでいますね」

「だってよ〜〜。世界のためなんて言われてもピンとこね〜〜じゃん?」

大きく欠伸を入れながら言う。スノウは指を顎に指し考えて。

「まぁ・・・そうですね」

「だろ?だから単純に身の回りの人間が死んじまうのが嫌だから世界を守るんでいいんだよ。
大切な人間を守るが主!世界を守るなんてついででいいんだよ」

「そうですね」

スノウはレインの考えに同意するように小さく微笑む。

『大した考え方だな』

「現れたなベリウス」

前回と同じような光を発し現れるベリウス。ベリウスは二人の目を見ると微笑んだ。

『・・・返事は聞くまでもなさそうだな。では改めて自己紹介をしよう。我の名はリオ』

「リオ?じゃあベリウスってのは・・・・」

『それは我が主の名だ。ベリウスと名乗っていたのはジスペルに今の共鳴者を我と思わせるためなのだ』

「じゃあ、本当の共鳴者は?」

『お前の母親、サラだ。まぁ共鳴者として目覚めないように力を封印させてもらっていたが、
それでもサラにはモンスターの邪気を祓ったり、予知眼とか言う特別な力が目覚めていたがな。
その影響でお前にも予知眼が使えるらしいな』

リオが語る事に鵜呑みにする二人。

『まぁ、そこら辺の事はどうでもいいか。とりあえず二人に優先的にやってもらいたい事は
ジスペルのルーンを持つモンスターの討伐だ。そうすれば・・・』

「おい。ちょっと待てよ」

『何だ?』

「お前はそのベリウスって奴の何なんだ?ルーンってやつの一部なのか?」

『ふむ・・・』

ベリウスは暫く考えると口を開いた。

『我は言わば現れる共鳴者のサポートとルーンの存在の管理をする、主の復活の助手のようなものだ。
主のルーンとは関係のない存在だ。因みにソニックたちが倒したガルドロスと呼ばれているのも
我と同じ存在で、あれはジスペル側の者だ。まぁ、奴は私欲に暴れているだけだったがな』

「あのガルドロスとリオさんが同じ存在?ではリオさんもガルドロス程の力を?」

スノウの言葉にリオは首を横に振る。

『いや、我にはそこまでの力は備わっていない。現に覚醒状態のソニックにも及ばないほどだしな。
ガルドロス程ではないにしろ、ルーンを持つモンスターはかなりの力を秘めている。
我だけではどうしようもないのだ。

・・・さて、そろそろ本題に入るか。先ほど言ったように二人にやってもらいたい事は
ジスペルのルーンを持つモンスターの討伐だ。

主とジスペルのルーン。これには少し繋がりがあり、今暴れているモンスターのルーンは
覚醒と言うより暴走に近いのだ。
ジスペルのルーンが暴走していると、それに相対している主のルーンの覚醒に妨げになるのだ』

「・・・では、私たちが暴れているモンスターを討伐す事を優先すればいいのですね?」

『ああ、主のルーンの回収は主に我が行う。では、何か分かればまたくる』

リオは光に包まれるとどこかに行ってしまった。
残された二人はとりあえずここから一番近い村に行き、情報を集めることにした。

————————————————————

新たな村に着き、まずはギルドを目指す二人。歩いている途中話声が聞こえてくる。

「おい、ありゃあ『スコアラー』のスノウと『デスサイズ』のレインじゃねえか?」

「おお!本当だ!あの四大英雄の倅たちか」

「・・・・何か言われてますね」

話声に耳を傾けながらスノウが言った。レインは気にした様子もなく

「気にすんなよ。両親の事で言われるのは慣れっこだろ?」

「そうですね」

そうして更に歩いていこうとした時、さらに耳に言葉が入ってくる。

「『預言者』と『死を狩る者』?どういう意味だ」

「何でもあの女の方は未来を視る事が出来るんだとよ」

「へ〜〜、そりゃあすげえな。・・・じゃあレインさんの方はえげつね〜通り名だな」

「馬鹿!ちげーよ!レインのデスサイズってやつの由来はな、
『死に向かう者から死を狩り取り、生かす生神(いきがみ)』って言われてるのよ〜〜」

「なるほど、それで死を狩る者かぁ。すげぇな」

スノウはそんな言葉を聞きながらため息をついた。確かに『今の』彼からなら
そんな由来がぴったりかもしれない。でも、彼がデスサイスなどと呼ばれだした由縁はそんなものじゃない。

彼の通り名の本当の由縁は・・・・

—ドーーーーーン!!!!—

突然辺りに響く爆発音。それにより、スノウの思考はストップした。

「何でしょう?」

「さあな。けど今の音は樽爆弾の音だ。どっかで被弾したんじゃ洒落になってねーな」

レインはそう言うと、音の元凶の元へと走りだした。スノウもそれに続く。

————————————————————

その場所に行くとすでに人だかりが出来ていた。それをかき分けて進むと、
爆煙の中から人影が見えた。その人影がどんどんこちらに歩いてきて、その姿を現した。

「うっへ〜〜〜!!火薬の比率間違いちった!・・・んん?」

現れたのは全身煙まみれの女の子。彼女の姿を確認すると、周りの野次馬たちが安心と呆れ混じりのため息をつく。

「ファン!!また暴発か!!いい加減にしないと本当に命がなくなるぞ!!」

「にししっ!!心配してくれてありがと!でも、私は爆弾で死ねるなら、絶対後悔しなーーーい!!
・・・・あれ、あんたたちこの町の人間じゃないね?」

ファンと呼ばれた女の子がレイン達を指さして言う。

「人に指を指すのは宜しくないですよ。それとそんな埃塗れで堂々としてないでください」

スノウが子どもを叱る親のような感じで言う。すると、ファンはあっかんべーとすると。

「赤の他人にとやかく言われることじゃないもんね〜〜」

「・・・・・」

—ゴズン!!—

「ふぎゃ!!」

「私はこの子をお風呂に入れさせます。レインは待っていてください」

「別にいいけどよ。赤の他人に反抗されたからって気絶させて言う事きかすのはどうかと思うぜ?」

「こういう手合はこうでもしないと言う事を聞きませんから」

手が早いのもどうかと思うぜ。レインはそうとも言おうとしたが、そんなこと言ったら、
この子の二の舞になってしまいそうなので、心の中にしまっておいた。

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.10 )
日時: 2010/12/29 13:13
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

「いや〜〜〜〜、さっぱりした〜〜」

身体から湯気を立ち昇らせ、ファンが言った。

「やっぱ10日も入ってないとお風呂も格別だね」

「と・・10日・・・」

レインが引きつった顔で言う。スノウに至ってはもう呆れてものが言えないらしい。

「その歳でもう爆弾技師やってんのか?」

「いんや。本業はハンター。爆弾研究は私の趣味だね。
ところで君たちはこの町に何しに来たの?見た目からさっするにハンターだよね?」

「ああ、実は・・・」

レインはルーンのことは隠して自分たちの旅の目的について話した。

「ふむふむ。なるほどね〜〜。つまりモンスターの凶暴化の原因を調べて世界を回っているのか〜〜」

ファンは頷きながら考えて、しばらくすると閃いたような表情を見せた。

「あ!そういえば、最近緊急クエストでめっちゃ強いナルガが出たらしいよ。
もしかしたらそれなんじゃない?」

「・・・手がかりは何もないしな。・・・行ってみるかスノウ」

「そうですね。何も分かっていない以上、地道にやっていくしかないと思いますよ」

「じゃ、決まりだな」

スノウとレインは立ち上がり、そのクエストに受けるためギルドに向かおうとした。

「あ、ちょっと待って!!」

「どうしたファン?」

「私も一緒に行くよ!ちょうど開発途中の爆弾を試したいしさ。
それに私、ちょっと君たちの話に興味があるんだよね〜〜」

ニコニコしながら言うファン。スノウとレインは顔を見合わせた後、ファンの同行を許可した。

——————————沼地——————————

「うげ〜〜、地面グチョグチョで気持ち悪い〜〜〜」

「こんだけ雨降ってれば、地面もグチョグチョになるよね〜〜」

「もう少し静かにしてください。ナルガは暗殺者とも呼ばれてるんですよ。
いつ後ろからいきなり襲われるかわからないんですから」

レインのおふざけモードだけでも手一杯なのに、そこにファンも追加して対処に大変になると感じるスノウ。

「とか言いながら、すでに後ろにいたりしてな」

「馬鹿なこと言わないでください!もう・・・」

「・・・あ〜〜〜〜〜!!しまった!!!」

ファンが急に大声を出す。それによって木々から小鳥が逃げだす。

「ちょっ!大きな声を出さないでください!!・・・どうしたんですか?」

スノウが言うと、ファンは肩を落とした。

「雨だから、爆弾使えないじゃん・・・」

「アホか!!だからちゃんとした武器持ってこいって言ったじゃんか!」

ファンは通常の武器は持っていない。爆弾好きな彼女は爆弾を使ってモンスターを倒す事をポリシーとしている。

「ちょっと待ってて、すぐに雨でも使えるようコーティングしてくるから!!」

ファンはそう言うなり大急ぎでベースキャンプへと走って行った。

「・・・!」

レインが遠くの方を見つめ、そしてスノウに呟いた。

「スノウ、予知眼」

その言葉にスノウは頷いて予知眼を発動させる、とすぐに叫んだ。

「ジャンプ!」

—ズガガガァァン!!—

ジャンプした瞬間、先ほどまでレインたちが立っていた場所に無数の棘が地面に刺さる。
見るとそれは、ナルガクルガが飛ばした棘だった。レインは辺りを見渡すが、ナルガの姿はない。

「気配はほとんどしないな。・・・・スノウ、どうだ?」

「・・・だめですね、予知しても私の範囲内では捉えることはできないです。
かといって、ずっと発動させておく事も出来ませんし」

「か〜〜〜!この状況、ちと面倒だな」

頭を掻き毟るレイン。と、その頭をスノウは押さえつけた。するとその上を棘が通り過ぎる。

「あ・・あっぶねーー」

冷や汗をかきながらレインが言う。

「どうしました?あなたらしくないですよ」

「うるせーな」

「・・・もっと真剣になってください。あなたならその気になれば、隠れてるモンスターを
見つけることぐらいできるでしょう?」

スノウが冷静に言った。その言葉にレインは嫌そうな顔で頭を掻く。

「真剣って・・・そんな柄じゃあ・・・」

「おーーーい!!終わったよ〜〜〜」

と、そこに現れたファン。もちろんファンは近くにモンスターが潜んでることなんて知らないだろう。

「馬鹿!!こっちくんな!!」

レインが叫ぶが、なおファンは走ってくる。

「ええ〜〜〜〜!!何言ってるの〜〜!!?聞えないよう〜〜〜!!!」

と、そこに走るファンに向かって黒い一筋の影が飛んでいく。

「ファン!!」

—ズバッ!—

黒い筋がファンの前を過ぎると、ファンの腹部に辺りから大量の血が流れる。
ファンは呻き声もあげずにそのまま倒れ込んでしまった。

「そんな・・・!ファンさん!!」

ファンは動かない。そのすぐ傍には今まで姿を隠していたナルガが立っていた。その瞬間、辺りの空気が一変した。

「この野郎・・・・」

レインはガンブレードを鞘に収めると、腰にぶら下げている刀を抜いた。
抜いた刀は紙切れより薄い刃で、刀の側面は光に反射して白く光っている。
これはナノブレードと呼ばれる、刃の薄さ数ミクロンにまで研ぎ澄まされた太刀である。

レインから刃のような殺気が放たれる。周りの動物たちは怯え、その場から逃げだす。
その瞬間、スノウは予知眼を使わずに予知した。このナルガはすでに死んだな、と。

ナルガはレインから放たれる殺気に完全に気負いされていた。だが、それでも何とか立ち向かおうとする。
レインはナルガに向かって突き進んだ。それに応えるようにナルガも跳躍する。

木から木へと飛び移りレインを翻弄しようとする。レインはその場から全く動かない。
ナルガは後ろからレインを襲いかかる。その硬い刃翼で切り裂こうとした。だが、

—ドサッ!ドサ!—

ナルガの腕から刃翼が剥がれ落ちる。レインの刀がナルガの血を浴びて赤く光っている。
ナルガはレインを見るとそのの眼はまるで、凶悪なモンスターか何かを想像させるほど暗く、
鋭い物になっていた。その眼にナルガは完全に怯えている。

スノウはレインの攻撃の巻き添えを喰らわない位置に立ち、ファンを抱きかかえながら思った。
これが、『今の』彼がデスサイスと呼ばれるようになった由縁。

『死に向かう者から死をも狩り取り、更なる混沌へと突き落とす死神』

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.11 )
日時: 2011/01/04 07:57
名前: 風(元:秋空 (ID: y5qheDIH)

ん?
最新更新の奴は読み覚えが無いですね………

ファンって……アホ。
スノウは個人的にナルガとかティガとかレウスとか縮めないでナルガクルガとかって感じでフルネームで言いそうな気がする。
細かい所だけど気になった…

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.12 )
日時: 2011/01/04 10:04
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

読み覚え?とはどういうことでしょう?(馬鹿ですいません)

まぁ、ファンはアホの子ですね。
スノウは・・・う〜〜ん・・・・。自分のイメージでは縮めて言ってもいい感じなんですけどね。
まぁ、そういう所は大目に見てください。

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.13 )
日時: 2011/01/09 12:18
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

「う・・うん・・・・」

ファンがそこで重そうに瞼を上げる。それに気付いたスノウが安心と驚きが混ざった様子で言った。

「ファンさん!大丈夫ですか!?」

その言葉にファンは、はぁ?と言いたげた表情を浮かべる。

「大丈夫って・・・何が?」

「え?・・いや、だからその・・あなたナルガにやられて・・・・・」

ファンは今だにスノウが何を言っているのか分からないとばかりに

「私・・ナルガにやられてなんていないんだけど〜〜?」

「えっ!?じゃあ、その傷は?」

スノウが目線にファンが追うと、自分のお腹が真っ赤なのに気付いた。それにファンが騒ぎだした。

「ああ〜〜〜〜〜!!!後で飲もうと思ってたトマトジュースが!!」

「トマト・・ジュース?」

思いもよらない単語にスノウが聞き返すと、ファンは怒り狂った様子で

「そうだよ!!私の大好物のトマトジュース!!いっつも狩りの後の一杯で持ってきてるんだよ!!
むき〜〜!!あのナルガ〜〜〜!!ゆるさーーん!!」

「・・・・」

スノウは言葉に出来ないとばかりにぽけ〜としてしまう。

—ギャワアアアアァァァァ!!!!—

「うおっ!」

レインが咆哮で吹き飛ばされ、スノウたちの傍まで飛ばされる。

「んの野郎!!」

レインはナノブレードを構えると再びナルガの元に向かおうとした。だが、

「待ったーーー!!」

「ぶへぇ!!」

ファンに頭を押さえつけられ地面に顔を強打するレイン。鼻を押えながら起き上がると、
目の前のファンを見て動きが止まる。

「ファン・・・生きてたのか!?」

「勝手に殺すなー!何さ、スノウもレインも二人してさ!!
それよりも!あのナルガは私のトマトジュースを台無しにした借りがあるんだから、
一人でやっつけようとしないでよー!」

レインはスノウを見る。スノウは細く微笑み頷いた。
レインも笑みを漏らす。と、レインから先ほどまでの鋭い殺気が消えた。

「・・・!!レイン、あれを見て下さい!!ナルガが・・・」

見るとナルガの様子が可笑しかった。身体を振わせて身体全体が脈打つようにビクンビクンしている。
そして身体からはまるで湯気が立ち上る様に邪気が昇っていた。
そのオーラは以前、二人がラージャンと対峙した時に見たものと同じものだった。

「こいつは当たりみたいだな。おいファン!これからが本番だ。気抜くなよ」

「勿論!トマトジュースの恨みが晴れるまで絶対負けないもん!」

「また眠ってしまうのは不本意ですが、そんな事も言ってられませんね」

ナルガのの邪気が一層強くなる。するとレインに斬られた刃翼が元通りに再生し、更に鋭さが増したように見える。
ナルガは一度大きく息を吐くと3人の元へと突進した。

「ふぎゃ!!」

スノウは予知ファンを抱えて、レインは閃華でなんとかその突進をかわすが、二手に分かれてしまった。
戻ろうとするレインだが、ナルガが立ちはだかり邪魔をする。
どうやらレインを最初に倒す相手と決め、戦力を分担させたようだ。

「にゃろ〜!モンスターのくせに考えてんじゃねえか」

レインがガンブレードを手に取るとナルガへと向かって行く。ナルガは尻尾から棘を飛ばしてくる。
かなりのスピードだが交わせない事もない。離れたところから見ていたスノウがナルガが
地面を踏ん張っているのを見てはっと思った。

「レイン!罠です!!」

そう叫ぶがすでにレインは最後の棘を交わした直後で、それとナルガが飛んだのはほぼ同時だった。

「なっ!」

レインが飛んだ方向にナルガが飛んで来ていた。ナルガは完全に棘でレインを誘導していたのだ。
このタイミングではさすがにレインの閃華でも間に合わない。

「ちっ!」

ガンブレードでガードの態勢をとるが、あまり気が進まなかった。
ガンブレードは構造上ガードは出来なくはないが、砲撃機能が繊細になってるため、
衝撃に弱いのだ。以前同じようにガードして砲撃が出来なくなったのを思い出す。

ナルガの爪が直ぐそこまで迫った時、ナルガは目の端に樽から飛んでくるのを見た。

—ボカン!!—

「ん〜〜!ジャストミート!!」

「ファン!助かったぜ!!」

樽爆弾を投げたのはファンだった。トマトジュースの恨みを少しは晴らすことが出来たのか、
随分と嬉しそうである。ナルガはというと、先ほどの一発で転倒していて、今起き上がろうとしていた。

「それ!」

ファンがもう一つ投げる。投げてるのは小樽爆弾Gのようだが、起き上がろうとするナルガに当たると、
ナルガはバランスを崩してまた転倒してしまった。

「ほらほら〜〜〜!!まだまだ!!」

ファンがポンポンと投げる。それに当たるとナルガは苦しそうにもがいた。
確かに大きさの割には威力が高そうだが、それでもあの程度の火力であれほどナルガが苦しむのは可笑しい。

「ファン、何をしてるんだ?」

「ん?何って爆弾投げてんだよ??」

「そうじゃなくて、何か爆弾に秘密があるのか?あんなのでナルガにダメージを負わせられるなんてな可笑しいだろ」

レインの言葉にファンは一瞬、眉を顰めた。レインは一瞬ファンの逆鱗に触れたと思いやべっ!と思った。

「あんなの・・・??まぁ、いいや。う〜〜ん、そう言われても私はなんか効きそうだな〜ってところに
爆弾を放ってるだけなんだけど・・・あ!!」

話してる隙にナルガが爆弾地獄から抜け出した。今度はファンを一番の危険と見なしたのか
ファンに向かって行く。その前にレインが立ちふさがる。

「レイン!さっき再生した腕の辺りを狙って斬ってよ!」

ファンの言葉にレインは渋った。

「あのスピードで突っ込んでくる奴にどうやって狙い打ちすんだよ」

「1秒後に右腕が来ます!」

「!!」

向かってきた右腕が胸を掠める。スノウが言ってくれなかったら心臓が貫かれて所だった。
伸びた腕にガンブレードを振り上げる。殆どは硬くて弾かれたが1部分だけはすこしだけ刃が通った。
ファンは爆弾を投げようとしたが、それを察したナルガは後退した。

「・・・よくあそこの肉質が柔らかいって分かったな」

「ふふ〜〜ん!私、目は良いんだ。さっきの所はまだ完全に再生がなってなくて細胞が脆かったんだね、きっと」

「頼もしい限りだな、そりゃあ!」

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.14 )
日時: 2011/01/12 15:28
名前: 風(元;秋空 (ID: xlVw1wG6)

あぁ…言い方が悪かったですね(汗
GAIMに掲載されてた分はもう貼り終わったのかなって意味です(苦笑

そうですか…
私としてはキャラクタの感情や意思は作者のみぞ知る…だと思います♪アビスさんがそうならそれがスノウの真実だと言うことです^^
私がスノウをまだまだ読み違えてたって事ですね(苦笑


然し,トマトジュース…良く血が舞う戦場の後にあの紅い液体を飲めるな(汗
私は絶対無理だろうなぁ…不覚にもファンを凄いと思った瞬間(オイ
そして其の後彼女のハンターとしての能力を知り彼女の評価を見直すのでした……
凄いね…肉質の変化を見ただけで理解できるって!


ナルガ……始めてやりあった時は泣きそうに成った記憶が(苦笑

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.15 )
日時: 2011/01/12 16:20
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)


キャラクタの感情や意思は作者のみぞ知る・・・ですか。
でも、やっぱり読者にもその感情を伝えられるようにしたいです。その方が読むほうも楽しいと思うので。

あ、読み覚えがないってそういう意味だったんですね。理解力がなくてすいません。
トマトジュースの設定はぱっと浮かんだものだったんですが、
自分でも思っていた以上にファンの個性を引き出した感じがしますw

肉質の変化を見抜くのはファンのキャラを作った時点ですでに決めていました。
本当・・・すごい力ですよねw

俺も初めてナルガをやった時は苦戦しましたね。今まであそこまで速いモンスターがいませんでしたから(苦笑)

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.16 )
日時: 2011/01/22 11:36
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

「くっ!」

「きゃわ!!」

ナルガがファンとスノウの間に落ちてくる。その衝撃でファンは吹っ飛んだ。
その体をレインがなんとかキャッチする。
ナルガはと言うとスノウは囲うように木から木へと飛びまわり、スノウを撹乱させようとしていた。

「あ・・あれじゃあ、私たちも近づけないよ〜〜〜」

そう言うファンの頭にレインは手を乗せて笑った。

「安心しろよ。あの程度でスノウを捉えようなんて無理だ。
俺たちはナルガの動きが鈍った瞬間に突撃すればいい」

レインの言葉に首を傾げながら、ファンはスノウを見た。

「穏流(レーテ)」

ナルガがスノウに向かって、その鋭い刃翼を伸ばす。だが、スノウは狐を描くような動きでそれを交わす。
ナルガはその後も攻撃を繰り返すが、一向に当たらない。
スノウの動きは決して速くはない動作。だが、それでもナルガの攻撃がかすりもしない。

「すご〜〜い!スノウ!!踊ってるみたい」

ファンの言う通り、スノウはまるで氷の上で踊っているかのような動きだ。

「あんなもんじゃねえよ。スノウの本気は」

ナルガの攻撃が激しくなった。普通の攻撃に加え棘による攻撃も混ぜてきた。
それに合わせるように、スノウの動きも変わった。

「急流(コスキュート)」

無数の棘に高速の攻撃。両方を持ってしてもスノウに攻撃は当たらなかった。
ナルガがまた刃翼で攻める。それにスノウは手に力を込める。

「痺毒」

ナルガの下を滑るように滑空し、グローブをナルガに添える。
と、ナルガの動きが遅くなった。体も痙攣し始めている。

「神経毒です。これでもう、その素早い動きは出せませんよ」

「ナイスだぜスノウ!」

毒が効き始めたと同時に、レインは走り出した。ナルガも痺れる体に鞭を打ちレインに向かう。
その刃翼を振るいレインを引き裂こうとする。

「双騎・偽閃(そうき・ぎせん)」

—スカッ—

ナルガの刃翼は確かにレインを捉えた。だが、刃翼はレインの体をすり抜けてしまった。

「驚いてるとこわりーが・・・・・!!!」

レインはこれで止めと思っていたが、目の橋に尻尾が向かってくるのを見た。
なんとか上体を逸らし交わして、後ろへと退く。

「ったく。今のところはそのまま切って終わりのパターンだろ」

そう愚痴ってもなんでもそう上手くいかないのが現実。
ナルガは空へと飛び、そのままどこかへと飛んで行ってしまった。

「逃げられちゃった」

「大勢を立て直すつもりなんだろ。・・・・まだ行けるか?スノウ」

レインがスノウの方を見ると、スノウは少し眠たそうな眼をしていた。

「正直、そう長くはもちそうにありません。けど、足手まといになるつもりはありませんので」

「・・・ファン。お前の試したいって言う爆弾はどうなんだ?」

「ああ、これ?」

ファンがそう言って取り出した爆弾。ファンがその爆弾の説明をした後、レインは頷いた。

「じゃファン。隙が合ったらそれを使ってくれ。スノウはファンの護衛な」

「ラジャー!」

「分かりました」

「じゃあ、行くか!」

————————————————————

「見つけた。二人は隠れて機を窺ってろよ」

レインは一人でナルガへと突っ込む。それに気付きナルガも起き上がる。
まだ体の痺れが残っているのか、動きが鈍い。

「一幻・別魅」

五人のレインがナルガを襲う。それを見てナルガは尻尾を振りまわす。
一人、二人、三人と消えていく。

「砲撃、発射!」

その隙を突いて砲撃を放つ。ナルガはわずかに苦悶の表情を浮かべるが、そのまま尻尾を振りおろす。
その衝撃で吹き飛ばされるが体勢は崩れずに、また突っ込む。

棘が飛んできたがそれをかわしつつナルガに斬撃を叩きこむ。ナルガはそれを刃翼で受け止めると、
また高速で辺りを跳びまわった。それを見てレインは武器を腰の辺りに構えた。

跳び回るナルガ。構え続けるレイン。しばらくその状態が続いたが、先に動き出したのはナルガだった。
レインの背後から音もなく突っ込む。レインは動かない。だが、

—ズパン!—

レインの姿が一瞬で消え、いつの間にかナルガの背後に立って、武器は背へとしまう。

「瞬光」

ナルガの頭に切り傷が生まれる。今の一瞬の間にレインが切ったのだ。
耐えかねてナルガは転倒する。

「今だ!」

レインの合図にファンは飛び出すとナルガに向かって樽爆弾を投げつけた。
その爆弾がナルガの頭の真上にくる。

「今度のはただの爆弾じゃないよ〜〜〜。その爆弾は標的を・・・・切り刻む!!」

爆発とともに中から鉄の刃が飛んだ。
爆発の威力で猛スピードを得た鉄の刃が、レインが付けた頭の傷と同じ場所に当たり、顔を引き裂いた。

—グ・・ギャオォォゥ・・・—

最後にナルガは小さな悲鳴を上げ、その場に倒れこんだ。

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.17 )
日時: 2011/01/24 18:09
名前: 風(元;秋空  ◆jU80AwU6/. (ID: QjUb2K6c)

そうですねぇ…矢張り成るべくなら読み手にも伝わる方が良いですよね。
ナルガ…ティガも真っ青ですからねぇ(苦笑


爆弾を大量に持ち込めたらそらぁ戦いは楽だろうなぁと…あぁ,武器お飾りで爆弾中心で狩りして見ようかなとか…
色々変なこと考えながら読んでました(苦笑

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.18 )
日時: 2011/01/24 20:05
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

俺もそれは考えた事がありますよw
眠らしてドカーン!と。でも、勢い余ってそのままズバズバ切って起こしてしまったり、
食らったはいいけど、ダメージどれぐらい食らってるか今一分かんなくて苦労しました(苦笑)

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.19 )
日時: 2011/02/04 20:50
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

「ふ〜〜〜」

レインが大きく息を吐き体の力を抜くと、その場に座り込んだ。

「これが、ルーンの暴走が起こすモンスターの変化か」

「そうですね。力の増大もそうですが、それ以上に知能が飛躍的に上がっているのが気になりますね」

スノウもレインの傍で腰を下ろす。スノウの言葉にレインはため息を漏らした。

「ったく、こんなのが後11体もいんのかよ。・・・・そういや、リオの奴。
ジスペルと・・・・ええっと、ベリウスだっけ?」

「伝承上ではジルストと語られていますが」

「ああ・・・・、まあどっちでもいいけどよ。ジスペルとベリウスのルーンは繋がってるとか言ってたな?」

「ええ。前に会った時、そのような事を言っていましたね。・・・・それが?」

「ルーンは2匹の根源の心臓のようなもの。それが繋がってるってのはどういうことなんだ?」

「さあ・・・・?そこは私には何とも・・・・」

「ねえねえ!!何の話し!?」

と、そこにファンが遣ってきた。

「これから俺らの旅はお先真暗だなって話し!」

レインはそうファンに言うと、立ち上がった。

「まあ、悩んでても仕方ねえか。根源だのなんだの、世界規模の話だしな。
俺らが考えて分かるような話じゃねえよ。俺らが考えられることなんて、明日の晩飯は何かなぐらいだな」

レインが明るくそう言うと、スノウも微笑み立ち上がった。が、体がふらりとなるのを感じて、レインに言った。

「レイン・・・・私の体、よろしく頼みますよ」

「ん?・・・おおっと!!」

スノウが目を閉じると、そのままレインの方へと体を倒れた。レインがそれを支えると、既にスノウは寝息を立てていた。

「これだけ見てりゃあ、可憐なお姫様なんだけどな」

「スウ姉どうしたの?」

ファイがスノウの顔を覗くようにして、言った。

「気にすんな。予知眼使いまくった後じゃあ、何時もこうなるんだ。・・・・・スウ姉?」

レインが首をかしげると、ファイがブイサインを出す。

「うん。スウ姉!因みにレイ兄の事はレイ兄!!」

にこにこしながら言うファイ。どうやら、勝手に慕われてしまったらしい。レインはスノウを背負う。

「取りあえず、ベースキャンプに戻るぜ。何時までもこんなところいても無駄だしな」

「ラジャー!」

————————————————————

——〜〜〜♪〜〜♪♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜♪♪♪〜〜〜〜——

「良い音〜〜〜〜」

無事ベースキャンプに戻れて、今はアプトノスが引く馬車の中。そこでレインはファンにオカリナを聞かせていた。

「上手だね〜〜!レイ兄は!」

「ふふっ。まあな」

ファンの言葉に乗せられ、さらにオカリナを吹くレイン。

「処でレイ兄」

「んん?どうしたんだ?」

ファンが徐に口を開き言ったので、レインは不思議に思って尋ねた。

「レイ兄たちが凶暴なモンスターを退治しに回ってる理由ってなんなのさ?」

「・・・・気付いてたのか?」

レインがそう言うと、ファンは笑いながら頷いた。

「初めに聞かされた時からね。私、人の嘘とか見抜くの、得意だから」

「なるほど。肉質の変化を見抜く目がそんな処でも役に立つとはな」

そこでレインは、自分たちの旅の本当の目的を話した。ファンが半信半疑な顔をしていたが、
レインが言っていることが本当だと感じ、頷いた

「へ〜〜〜。面白い事になってるね、世界は」

「面白い、ね。まあ、確かにそうだな」

「着きましたよ、御三方」

竜車のおじさんの声がし、二人は竜車かた降りた。勿論、レインの背にはスノウが眠っている。

「ファン。お前の家でスノウを休ませてやってくれ。俺は報告してくる」

「ほいさ!」

——————————ギルド——————————

「それでは、これが依頼報酬となっております」

「ども」

ギルドから無事に依頼金も貰い、ギルドを後にしようとしたレイン。すると、

—ズグン・・・—

「何だ?」

レインはそっと右目に触れた。右目がまるで何かを求めているように疼いている。
今までのような痛みとは違った感覚にレインは目を細めた。

が、その疼きはすぐに消えてしまったので、対して気にする事もなく、そのままギルドを出た。

——————————?????——————————

「ここは?」

スノウが一人草原のような場所に立っていた。周りから聞こえてくるのは激しい戦闘音。
そちらの方を見ると、大きなモンスターと4人のハンターが戦っていた。

と、場面が変わり、更に戦場に近い場所になった。それにスノウは驚愕した。
モンスターと退治していたのは自分たちだった。
スノウとレインは深く傷つき、周りに倒れている仲間とおぼしき二人も重傷だ。
そんな中レインは立ち上がり、スノウに何かを呟く。それにスノウが目を丸くした。

「・・・・!!だめです、レイン!そんなことしたら」

「けど、これしか方法がねえんだ。文句はあの世で聞いてやる」

レインはそう笑って言うと、手を顔の近くまで持って行った。そして・・・

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.20 )
日時: 2011/02/15 18:39
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

「レイン!!」

「ひゃわ!!」

スノウが目を覚ますと、そこはファンの家。そのベットの上にいた。
近くでは、ファンが目を大きく見開いてこちらを見ていた。

「びっくりした〜〜〜。どうしたの、スウ姉?」

ファンが尋ねるが、スノウは答えずに自分の思考に意識を巡らせていた。

(今のは遠視予知・・・・・。お母さんからどのようなものかは聞いていましたが、これほどはっきり感じるとは。
・・・・・あの後、レインは一体何をやろうとしていたのでしょう?
あの口振りから、死を覚悟していたようですが・・・・。

それにあのモンスター。姿がはっきりとは分かりませんでしたが、あれは他のモンスターとは
全く別の気配を感じた。どうして私たちがあれほどのモンスターと戦う破目になったのでしょう?)

「スウ姉!!!」

ファンの大声で意識が戻るスノウ。

「どうしたました、ファンさん?」

「どうしたじゃないよ!目が覚めたと思ったら、ずっと黙りっぱなしでこっちの言葉に
耳を傾けてくれなかったんだもん!!」

ファンは御立腹と言った感じで頬を膨らませた。それにスノウは微笑むと

「すいません。少し考え事をしたいたので」

そう言ってスノウはまた口を閉じた。

(今考えてても、答えは出てきそうにありませんね。少なくても近い未来に起こる出来事ではなにのは確か。
焦らず、ゆっくりと考えていけばいいでしょう)

「ただいまーー」

と、そこでギルドに報告に行っていたレインが帰ってきた。

「あ、お帰りレイ兄!!」

「お帰りなさい、レイン」

「何だ、目が覚めたんだな」

レインはちかくにある椅子に腰を下ろして続けた。

「その能力。便利のは良いけどよ。そんな直ぐ寝ちまってたら話になんねーだろ?」

「ペース配分を考えながら使えば体にそこまで負荷はかかりません。ですがラージャンの時も、今回の時も、
そんな事言ってられなかっただけですよ。
・・・ですが、これからもあれらとやっていくなら、確かに少し考えた方がいいですね」

スノウが深刻そうな顔で思案するように手を頭にして言う。

「まあ、おぶる身としてはその方がいいけどな」

レインがにやけながら言った言葉にスノウは首を傾げた。

「??どういうことです?」

だがレインはスノウの言葉には返さず、自分で何かを思いつくと呟いた。

「あ、そんなにはないか」

「・・・・・」

スノウは暫く考えた後、無表情になり手にグローブをはめた。そして

「うおっとぉ!!」

レインに向かってグローブを振るった。なんとか反応するレインだが、顔には冷や汗を掻いている。

「あぶねーなぁ!!何すんだよ!!」

「・・・自分の胸に聞いてみては?」

「・・・人の事言えんのか?」

「!!!」

「だからあぶねぇって!!!」

「仲いいね〜〜。二人とも!恋人的な奴なの?」

部屋の中で暴れる二人を見て、ファンがニコニコしながら呟いた。それにスノウは目を向けると大人しくなり言った。

「私たちの両親は共に狩りをした関係だった、という繋がりしかありませんよ」

「ああ。四大英雄って奴でしょ?」

「何だ。知ってたのかファン」

「まあね。結構有名だよ??町の人も結構噂してるからね〜〜。
・・・・う〜〜ん。でもさ、二人の関係ってそれだけじゃないっしょ??
ほら、他に何かあるでしょう!?」

目を輝かせて言うファンに、レインは冷たい眼差しを向けた。

「なに期待してんだお前。お前が思ってるような事はなんもねえよ。
精々互いの裸を知ってるぐらい・・・・」

「ちょ・・・・レイン!!!」

「な・・なんだよ」

レインの言葉を遮る様にスノウが顔を赤くして怒鳴った。

「あのですね。そう言うこと、普通他の人に言いますか!?」

「裸って・・・・。やっぱ二人ってそういう関係だったんだ・・・・」

ファンはなにかを想像してか、両頬に手を当ててにやついている。

「違います!!あれは・・・不慮の事故と言いますか。何故か私とレインはそのような事が多くて・・・」

「別に大したことないだろう。ファンだって一緒に風呂入ってスノウの裸見てるだろう?そんなもんだ」

レインがしれっといった言葉にスノウは頭を押さえた。

「同性同士と異性とじゃ、話が全然・・・・」

「なるほど!!そういうことか!!一緒にお風呂に入る私とスウ姉くらい仲良しさんってことだね」

ファンがなるほどと手を叩き言った。それにスノウはなんとも言えない表情をとった。

「何か、微妙に間違った解釈をしているんじゃないんですか?」

「まぁ、いいんじゃねえか?納得したようだし」

「ところで、これからどうするの?ルーンを持ったモンスターのあてはあるの?」

納得して気分がすっきりしたのか、ファンは話題を変えてきた。スノウは少し考えた後、口を開いた。

「・・・・あのラージャンを探すというのはどうでしょう?
モンスターはテリトリーをそう変えることはありませんから。
少なくとも、何も情報がない他のモンスターを探すよりは良いと思いますよ」

「・・・と、なると一度村に戻ることになるな。けど、それが一番いいかもな」

「そうですね。それじゃあ行きましょう。・・・ファンさん、今までどうもお世話になりました」

スノウがファンに深々とお辞儀をすると、ファンはえ? と言いたげな顔をすると

「私もついて行くよ?」

「え?」
「なっ・・・」

「だからわざわざレイ兄に旅の目的聞いたり、これからの事を聞いたんだよ?
・・・やだって言っても無理にでもついてくよ!!」

笑顔でピースしてそんな事を言ってくるファン。レインとスノウはお互いに顔を見合わせると肩をすくめた。

「よろしくな、ファン」

「改めて、よろしくお願いします。ファンさん」

「よろしくね!レイ兄!!スウ姉!!」

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.21 )
日時: 2011/02/15 18:23
名前: 虎 (ID: Pr1SsiXj)
参照: http://blogs.yahoo.co.jp/hououtou

あれだなしかし、アビス氏の小説はこの微妙な中二属性が堪らんな。

ファンの刃が飛びだす爆弾は、地雷のクレイモアみたいなもんなのだろうか。恐ろしいな。

ふふふ、レインさんの邪気眼モードに期待。

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.22 )
日時: 2011/02/15 18:25
名前: 風(元;秋空  ◆jU80AwU6/. (ID: VGwfvbah)

虎へ
おぉ,久し振りです…確かにそれ言えてますね^^


アビス様へ
お久し振りです。
眼…眼の技って意外と多いですよね。
ビジョンアイとか写輪丸とか…結構皆強いですよね(何の話だ…

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.23 )
日時: 2011/02/15 18:59
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

>>21 虎

久しぶりですねw最近は全然見かけなかったから。
まあ、それに近い形なのは確か。と言っても俺はそのクレイモアを知らずに考えたんだけどね(苦笑)

中二属性ですか・・・。そんなつもりはないけど、お二人に言われるって事はそうなのかな?
邪気眼!?いつの間にか、レインにそんな特殊機能がwwまぁ、あながち間違ってもない気がするけど。
そこらへんは追々出ますんで、期待しててw


>>22 風s

眼の技は多いですよね。俺の小説もスノウの予知眼にファンの観察スキル。
写輪眼かぁ〜〜。ちょ〜つよですよねw

Re: モンスターハンター・バロル—根源との争い— ( No.24 )
日時: 2011/02/26 13:23
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

「それにしてもこの村は変わった品物を置いてある店が多いですね」

ファンの家から外を覗きながらスノウが言った。

「あ〜〜。そりゃあそうだよ。だってここは東国との交易があるからね」

「東国というのは、あの独自の文化を持つ?」

スノウが興味あり気に聞くと、ファンはさらに続けた。

「そう!だからそういうの目当てに来る人も結構いるんだよね」

「・・・出来ればファンさん。それらを案内してもらませんか?」

「ん〜〜。けど今の時期じゃ、それほど物は置いてないよ?」

「構いませんよ」

始まったか。レインは心の中でそう呟いた。

「買い過ぎんなよ。お前の荷物持ちはごめんだぜ?」

レインの言葉にスノウは少しむっとした表情を浮かべる。

「それぐらい、分かっていますよ。さ、行きましょう。ファンさん」

そう言って玄関に向かうスノウ。ファンはスノウとレインを見ながら言った。

「レイ兄は来ないの?」

「俺はスノウに振り回されんのはもう御免でね」

「??」

「一度、そいつの買い物に付き合えば分かるさ」

「???ま、いっか。それじゃあ行ってくるねレイ兄。留守番よろしく!!!」

ファンはそう言うとスノウの後を追って外へと駆け出して行った。

「スノウはああ言ってたけど、ファンの奴、大丈夫かね〜〜〜」

レインはそうファンの身を案じながらそのまま眠りに入った。

——————————?????——————————

(ここは?)

レインが目が覚めたところは真っ白い箱の中のような空間。

『お目覚めですか?』

不意に後ろから声を掛けられ、振り向くとそこには一人の女性が立っていた。

「あんたは?」

『私は・・・・・そうですね。フィルンとでも名乗っておきましょう』

フィルンは少し嬉しそうに笑うと続けた。

『この名前はあなたのお父さんから貰ったんですよ?』

「親父から?じゃああんたは親父に会ったことがあるのか?」

レインがそう少し驚きの声を上げる。

『ええ。ようやく出てこられて少しだけですけど』

その言葉にレインが少し怪訝そうな顔をした。
それを見て、フィルンはまた可笑しそうに笑うと

『頑張って、ルーンを集めてくださいね。急がないと世界がなくなってしまいますから』

「・・・!!おい!!それってどういう意味だ!?」

レインは叫んだが、フィルンには届いていないようで答えない。
それどころか、彼女の体が少しずつ消えていった。

「おい!フィルン!!」

————————————————————

「フィルン!!・・・・・夢・・・か」

目が覚めたのはファンの家。日の暮れようから眠ってから3時間くらいといったところだろう。
まだスノウたちは帰ってきてはいなようだった。すると、

「ただいま〜〜〜〜」

ファンの声が響く。声にそれほど活気がない。それにレインは笑みを浮かべた。

「おかえり。どうだった?」

「うう〜〜〜〜。スウ姉はしゃぎ過ぎ・・・・」

「そうですか?」

ファンの言葉にスノウが何事もなかったかような顔で言った。
レインはその光景に笑いながら、先ほどみた夢について考えた。

(こんなはっきり覚えてるなんて初めてだな。あの口ぶり、本当に親父と会ったことあるようだったし、
でも親父の口からフィルンなんて名前は聞いたことがないな)

「どうしたんですか?」

レインの様子が気になり、スノウが声をかけた。

「ああ、ちょっとなぁ」

レインはそう曖昧に返事を返して、また思考に没頭した。

(世界がなくなる・・・・か。所詮夢だ、って思えないんだよな〜〜〜。
ん〜〜〜〜〜〜・・・・・)

「ああ!!もう!!!」

レインの突然上げた大声に二人が驚いた表情でレインを見る。

「小難しいこと考えんのはやめだ。スノウ、何時頃向こうに向かうんだ?」

「まぁ、明日にはと考えていますが・・・・」

「そんじゃ、明日からまた頑張るとするか」