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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】炎と氷と心と体のアンバランス ( No.37 )
- 日時: 2010/12/12 22:14
- 名前: ユキナ (ID: 5FEzjtUd)
*そのやさしさに気づかない私*
今日、一冊の教科書が 朽ち果てた。
やられたんだ。
だれがやった?なんて、嫌でもわかる・・。
だけど、もらった日に目はとおしておいたから大丈夫。
カ「・・・・・・・・・」
ああ、バカなことしたね。
無駄なのに。
教科書なんて・・。
予鈴がなり、授業が始まる。
教科書がなくても、全然OKだ。
まわりは、コソコソしゃべってたり、笑ってたり・・
だけど、そんなの気にしない。
ノートはある。
先生「え・・と、教科書P,1を開いてください。」
みんな、音を立てて教科書を開き始める。
先生「じゃあ、先生が先に読むので、みなさんは後に続いてください。」
と言い、読み始める。
・・・めんどくさい。
カ「・・・」
みんなで声をそろえて同じものを読むなんてなんか、バカの集団みたいで嫌だった。
すると、隣の人に気づかれた。
そりゃそうだよね・・・
んでもってこれだ。
風「・・・・教科書、ないのか?」
そのとうり。
あの教科書は、天国へ行きました。
もしかしたら地獄かも・・。
カ「・・・・」
そんなことを考えながら黙っていた。
いつもどおりね。
風「・・・見せてやろうか?」
いいえいいです。
と思う。
カ「・・・・」
見せてくれたところで、そこに書いてある文を読む気はまったくない。
隣の人は、だまって教科書をこっちによこした。
いや、だからいらないって。
カ「・・・」
やさしいのはありがたいんだけど、この人、今の私の状況に気づいてないらしい。
“いじめ”にあってるなんて思っていないのだろう。
カ「・・・・・・」
ありがとう なんて言わないよ?
風「・・・おまえ、喋らないんだな。今日、ここで一度も口を開いていないぞ。」
そうだね。 だって、どうでもいいから。
カ「・・・・・」
そんな小さな言葉も、
私は、口に出さない。
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