二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.642 )
- 日時: 2011/04/06 17:16
- 名前: 薔薇結晶 (ID: Pm3DhAWt)
- 参照: 栄光へのエール!が聴きたい!海外組4人で選手宣誓!!
『眼〜eyes〜』
——D——
「フィディオ、まだ終わってないの?」
「君ほど水の扱い方には慣れていないんでね」
からかう様にフィディオに聞くジュリア。
フィディオも怒りが混ざった様な声で問いに答える。
「じゃぁ、私帰るね」
「えぇ、また来てくださいね」
「≪ショートカット・スリー≫」
ぱしゅん、と音を立てて、秋は3層目に帰った。
秋を笑顔で見送った後に瓶を1つ手に取る。
「これは…吹雪いてきそうね…」
「そうだな、まぁいつもの事だけど」
「そう言えばサクラ、貴女外に誰か待たせてるんじゃないの?」
「あっ…!!」
そんな時に。
爆発音が響いた。
「フィディオ、ソレ蓋を閉めておきなさい」
「…分かった」
瓶に蓋をして、氷の棚に置く。
そしてジュリアは静かに呟いた。
「…【狩りの龍】が来てしまったようね」
外に出ると、3人の魔族が奮闘中だった。
「おい有人!!弱点はねぇのかよ!!」
「もう少し持ちこたえてくれ!!」
「サクラ!!」
「あっ、マーク!」
「援護を頼む!!」
「了解っ!」
「…さてさて。彼らはこの層で3番目の強さを誇るボス級モンスターとどう戦うかしら」
「別名【狩りの龍】、正式名称【ドラゴン・フリーズ】。今までにアレは≪アオ≫を500人以上狩っている…!!」
≪アオ≫は≪青≫と≪蒼≫の総称。
そのモンスターは2つの魔族を合わせて500人以上狩っているのだ。
「ただし…アレは親玉ではないわね」
「あぁ、アレは【ドラゴン・フリーズ】の中では中級だろうな」
「貴方とエドガーで狩れるわよね?」
「まぁ…過去に1度だけ倒した事あるけど…」
「テレス!!多分此奴は俺達の層で言う【ドラゴン・フレイム】と同じ種族だろう、逆鱗を探せ!!」
「マジかよ…面倒だが、やってみるか」
「…って事は7層目で言う【ドラゴン・ウッディ】かな?」
「6層目で言う【ドラゴン・ウィンディア】か」
「層は違っても同じようなモンスターは居るのね」
「みたいだな」
【ドラゴン・フリーズ】の体長は200m。
それを4人で倒そうとしているのだ。
「「≪リーフ・ストリーム≫!!」」
サクラとマークが魔法陣を同時に発動し、魔法を生み出す。
2種類の魔法を組み合わせる≪融合魔法≫である。
ゴオォォォ、と竜巻に乗って葉っぱが【ドラゴン・フリーズ】を襲う。
ガキイィィィンッ
鈍い音がした。
「逆鱗だ!!」
そう。【ドラゴン】系のモンスターの弱点である逆鱗と呼ばれる部分。
其処に葉っぱが当たり、金属音が響いたと思われる。
「テレス!!」
「おぉ、行くぞぉぉお!!」
「「≪火炎の渦≫!!」」
テレスと有人の≪融合魔法≫。
炎は逆鱗に向かって直進していく。
バキイイイィィィ
逆鱗の鱗に罅が入る。
その痛みで、【ドラゴン・フリーズ】は暴走しはじめた。
「あぁ…大丈夫かな、あの4人」
「スキル“暴走”が始まった【ドラゴン】系って浮遊するから面倒なんだけど…」
【ドラゴン・フリーズ】は浮遊を始める。
そして、一番嫌であろう攻撃を仕掛けてきた。
「まずい…アレは…」
「えぇ…≪ブレス≫ね」
口から冷気が溢れてくる【ドラゴン・フリーズ】。
そして…
「マーク!私が防ぐから次の攻撃の用意してて!!」
「分かった!!」
魔力を両手に溜め込むサクラ。
そして
「≪世界樹の加護≫!!!」
だが、世界樹が伸びてこない———!
「えっ…!?」
原因は
「あっ、氷…!!」
そう、全てが氷の4層目は、地面も氷。
氷では『樹』が生えてこないのだ。
このままでは、ブレスを直撃してしまう。
「サクラ…ッ!」
「ごめんっ…!!」
「くそっ…≪疾風ノ狼≫っっ!!」
風で成形された狼がブレスに直進していく。
だが、ブレスも風を利用している為、かき消された。
「あぁっ…!!」
「…くそっ…!!」