二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.713 )
- 日時: 2011/05/01 14:24
- 名前: 薔薇結晶 (ID: Y8mt6fGX)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/gran_fenrir/MYBLOG/yblog.html
『眼〜eyes〜』
——S——
「じゃぁ…」
「一斉に…!」
守と一郎太が若干苦笑いを含めながら声をかける。
皆、視線はジュリアのカードだ。
「「オープンッ!!」」
エドガー、アリス、エミリアがワンペア、修也がノーペア。
ジュリアは
Q・Q・Q・Q・A
つまり…
「フォーカード!!」
「うわぁ、ジュリアったらすごーいっ!」
フォーカードでジュリアのチップは50倍へと跳ね上がった。
「全く…恐ろしい女性ですね、貴女は」
「ソレはどうも」
ポーカーはなお続いた。
みなチップが足りなくなってしまい、残っているのはたった2人。
修也とジュリアだった。
「お前、中々しぶといな」
「あのフォーカードに救われたのよ。貴方の方がしぶといわ」
「フッ、そうか。…換金してくれ」
どうやら彼も降りるらしい。
「私もお願いするわ。これでしばらく私の所持金は安泰ね」
ジュリアも降りた。
すると、修也がジュリアに話しかける。
「ジュリア。もう1度だけやらないか?」
「あら、でももうチップは換金したでしょう?」
「賭ける物はチップじゃない」
「……何を賭ける気なのかしら」
「来ましたよ」
舞姫が言った。
それに虹彩、未来、過去が反応する。
「来ましたよって…何が?」
「“獄炎”の今晩…いえ、人生最大級の賭けです」
「何を賭けるんだ?“獄炎”は」
「…私も見たときは震え上がる位でしたよ」
「知りたいか?」
「教えてもらわないと出来ないわ」
「フッ…確かにな。…耳を貸せ」
ジュリアにこそっと耳打ちをする修也。
それを聞いた瞬間、ジュリアは眼を見開いた。
「なっ…正気なの!?」
「あぁ。正気だ」
「馬鹿げてるわ!!確かにソレをしたって記録はあるけれど…!!」
「つまり出来る。可能な事なんだ。…やってみる価値はあると思うが」
「な、何話してるんだろ…」
「さぁ…、結構ヤバい物賭けるんじゃない?」
「じゃなければMsジュリアはあれ程叫びませんよ」
上からエミリア、アリス、エドガーである。
修也とジュリアの口論が気になるのか、3人で話している。
「…いいわ。ただし私が勝ったらこの件は帳消しよ」
「いいだろう。もう1ゲームだけ頼む」
「わ、分かった」
一郎太がトランプをシャッフルする。
その間に守は、修也に詰め寄った。
「何を賭ける気なんだ?お前ら」
「フッ、仕方ない。教えてやる」
すると、修也は己の右眼を指した。つまり…
「んなっ…マジで!?」
「あぁ、マジだ」
「全く…恐ろしい人ね、貴方は」
「まさか右眼を賭けるなんて」
「みっ、右眼!?」
「そんな…眼球を交換するの!?」
アリス、エミリアが叫ぶ。
「まさか…これが…!?」
「そうです。“獄炎”の人生最大級の賭け…!!」
5枚、カードが配られた。
2人はカードに眼を通し、交換するカードを守と一郎太に差し出す。
そして守が回収し、一郎太が回収した枚数分カードを配る。
≪デッド・オア・アライブ≫の中は静まり返っていた。
「「カードを…オープンッ!!」」
ばっ、と、カードを裏返す。
「あっ…!!!」
「そんな…!」
2人共スリーカードだが、ジュリアはQ、修也はKのスリーカードだった。
つまりこの勝負は。
「私の…負け、ね」
「さて。此処で交換するには少し気が引けるな…」
「「頼むから店内ではしないでくれ!!」」
ジュリアの負け。修也の勝ちだ。そして守と一郎太が叫んだ。
「…裏路地でやってこれば」
と、駆留が発言する。
そうしよう、と修也が立ち上がる。ジュリアも立ち上がった。
裏路地。
「準備はいいか?」
「…えぇ、詠唱なんでしょう?」
「あぁ。知ってるのか?≪眼球交換魔法(アイズ・チェンジ・スペル)≫を」
「…一応ね」
すうっ、と息を吸い込んで、詠唱する。
「「我が魔力の右の源、彼の元へと移せ」」
「我が闇、“獄炎”」 「我が水と氷、“薔薇の女王”」
「「今、彼の者の右眼となれ……!!」」
黒い光と蒼い光が交差する。
2人は壁にもたれた。
「はぁっ…はっ…はぁっ…」
「み…見えるか……?」
「…えっ、えぇ…、恐ろしい位しっかり見えるわ…!!」
「試してみようか、PPスキルを」
「そうね…」