二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.816 )
- 日時: 2011/09/11 21:01
- 名前: 薔薇結晶 (ID: 7aD9kMEJ)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
『眼〜eyes〜』
——AQ——
「≪死の遊戯・地上世界≫、発動」
1層目から。
≪金眼≫の声が響く。
「始まったな」
「一体どんな魔法なのか…見せて貰いましょ」
梓美と虹彩。彼女達が居るのは、4層目≪蒼≫の住む場所。
思いっきり傍観者の気分でいる彼女達。
2層目の天井から、12層目の地面まで、黄金色の光が突き抜けた。
魔族達の命と言っても過言ではない視界も、一瞬、完全に閉ざされた。
そして、その後の光景は信じがたいものだった。
「じょ、冗談じゃないわ…!!」
「此処…最早≪ヴィレネイズ≫じゃないじゃんっ!!!」
ジュリアとサクラは、≪銀≫達の2層目に居たのだが、全く、考えがたい場所に居た。
宇宙の中に居る。
「宇宙の中…、まるで2層目の果てにでも居るような気分だわ…」
「ジュリアっ」
サクラが慌ててジュリアを呼ぶ。
どうやら、自分達が立っている場所には、下がある事に気が付いたらしい。
ジュリアとサクラが立っている場所は、宇宙の中、の様だが正確には違う。
正確な答えは、『宇宙に存在する惑星の上に立っている』のだ。
その下には雲があり、地面がある。
「…此処じゃちょっときついわね」
「だよね、酸素が薄い気がする」
「薄いのよ、気がするんじゃなくて」
だが周りを見やると、≪銀≫の魔族が其処彼処に点在している。
ジュリアは魔法陣を開いて、剣を1本取り出した。
「いえ、降りないわ」
「え?」
「≪金眼≫からの説明が終わったら、此処に居る≪銀≫を襲撃しましょう」
その数秒後、全魔族に、≪金眼≫からのメッセージが届いた。
これより、≪死の遊戯・地上世界(デスゲーム・ヴィレネイズ)≫を開始する。
貴方達の中にはすでに『命の金剛石(ライフ・ダイヤ)』が埋め込まれている。
『命の金剛石』は、己の命の残りを表すゲージだと思っていい。
『ダイヤモンド・ゲージ』が0になった者はゲームから除外され、ある権利を失う。
ある権利とは、私と戦う権利。
最後の1撃を私に加えた者は、次期≪金眼≫になる義務が与えられる。
だが、私の居る1層目まで辿り着くには、17個の鍵が必要となる。
鍵は、17人の刺客がそれぞれ1つずつ持っている。
その刺客より鍵を奪って、私の元へ辿り着きなさい。ただし、挑戦者は刺客を倒した17人に限る。
「ねぇジュリア、」
「何?」
「私達の『ダイヤモンド・ゲージ』って何本あるの?」
「8本」
「それって刺客全員?」
「いいえ、時空未来と七瀬虹彩は10本あるし、時空過去や火檻とかには9本あるし、5本未満の刺客も居るわ」
「うわぁ…世界は理不尽だ」
「≪金眼≫が理不尽なのよ。さぁ、武器を持って」
「そう言えばジュリア、見慣れない剣だね?堕剣シリーズ?」
「そうよ。始まる前に星夢さんに作ってもらったの。『クラウディ・キラー』」
妖しげな雰囲気を醸し出すその堕剣は普通の物ではないとサクラは率直に感じた。
サクラは、小手調べ用の『卯月』を取り出す。
「刺客、『十七ノ鍵』所有者、ジュリア・クラウン」
「刺客、『十六ノ鍵』所有者、サクラ・カーライト」
「「いざ、『魔族狩り』へ」」
「お、10本」
「未来は10本なのに私9本って…」
時空姉妹。
現在は岩陰に隠れ、魔族達の様子を伺っている。
「10本持ち何人居るかな〜っと……私以外では1人だけか」
「七瀬虹彩…って虹彩ちゃんか」
「ジュリア・クラウン達は8本か。そんなに強くなかったって事だな」
「誰は刺客だと思う」
「それはまぁ…魔力の強い人物が有力でしょう」
此方はフィディオとエドガー。
元々4層目だったその場所は、湖に浮かぶ氷山の島になっていた。
「つまり…お前はジュリアが有力だって言いたいのか」
「彼女はまぁほぼ確定してもいいと思いますが…あと、彼女と同等か彼女以上の実力者を探さなくては」
「だったら俺達は心当たりがある」
「そうだね!」
其処に合流してきたのはマークとディラン。
「心当たり?」
「あぁ、この間10層目で会ったんだ。調べつくして遂にPPスキルが割れた」
「PPスキル“亞瑠架那(タロット・トリッカー)”、菊凪玲子」