二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 心霊探偵 八雲 ( No.42 )
日時: 2011/02/21 18:15
名前: 凪 (ID: M8vlMd6.)

〜6〜

土方真琴は、ある一軒家の前に立っていた。

ピーンポーン…

真琴は呼び鈴を鳴らす。真琴は、身だしなみを整えた。今回尋ねるのは

『マンション放火事件』の新たな証言について。放火が起こる前の真夜

中、近くの住民が誰かがマンションの中に入っていくのを見た、との事

だった。その近くの住人が、真琴が尋ねる人物。これは、詳しく調べな

ければ。まぁ…本来、警察が調べるところなのだが。まあ、いいとしよ

う。これで仕事も増えるのだから。

「はぁい」

目の前の家のインターホンから、甲高い声の女性の声がした。

「あっ、新聞記者の土方です」

真琴はインターホンに向かって言った。

「今行きます」

声がしたかと思うと、ドアが、ガチャ…と開いた。

出てきたのは、化粧の濃い50代くらいの女性。にっこり、と微笑む。

真琴もそれにつられて微笑んだ。

「すみません、お忙しいところ」

真琴は相手の機嫌を伺いながら言う。

「いえいえ。さ、中へどうぞ。新聞記者さんも大変ねぇ」

「いえ、全然。私は好きでやってますから」

—決して父親のようにはならない—

真琴は静かにドアを閉めた。

    
               *

「おい、八雲。一体どういう事だ」

後藤が八雲の顔を覗き込む。

「顔を近づけなくても聞こえるでしょ、気持ち悪い」

「わっ!」

八雲は後藤の顔を手で突き放し、睨んだ。

まったく、いつもこいつは一言多い。だから晴香ちゃんが—

いいや。やめておこう。俺も人の事いえねぇ。

「で—」

「ここでは、亡くなった人が複数いる、ということです」

八雲は後藤がしゃべる前に口を開いた。

「ってめぇ、俺にもしゃべらせろっ!」

後藤は八雲の胸ぐらを掴み上げた。しかし、八雲の表情は変わらない。

「どうせ、『で、何なんだ』って言うつもりだったのでしょう」

「うっ」

図星。

「いちいち言う事を分かっていて待つのは時間の無駄です」

八雲が留めの一言を言った。

「だから、一言多いってのっ!お前の隠れ家に火をつけてやろうかっ!」

「…へぇ、今時の警察は放火予告をするんですね」

「止めなさいよ、八雲君」

晴香は二人を止めにかかる。それを見ていた石井はつられて後藤を八雲

から引き離しに行った。

「そうですよっ!後藤さん止めましょう。これこそ時間の無駄—」

「うるせえっ!」

後藤の平手チョップが石井の胸に勢いよくとんだ。

              *

真琴が女性につれてこられたのは、小さい和室の部屋。中央に小さな

机、端っこにラジオがあるだけだった。この様子からみるとこの女性は

一人暮らしか—。

「どうぞ、お座りになってください」

女性はどこからか座布団を二つ持ってきて机のすぐそばに置いた。

「ありがとうございます」

真琴は女性にお礼を言い、座布団の上に座った。

—さて、いろいろ聞かせてもらうとするか。


▼あとがき

なかなかマンションの話が進まなくてすみません。
久々書いた八雲。
ひさしぶりぃ〜(>_<)
八雲のアニメ見ましたよっ!
やっぱ八雲かっこい〜♪
晴香ちゃんもかわいいね☆