二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第3弾!!どうぶつの森 ホヒンダ村だより —愛した分だけ— ( No.64 )
日時: 2011/03/05 13:21
名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: yMcAY8PJ)
参照: http://ameblo.jp/short-inamori/

9話[ *—協力—* ]


翌日、あたし達はホヒンダ村の役場の前に集まった。

これからどうするか、ということ。
勿論、黒猫の正体や白黒の関係を知っているコタロウも一緒。


「サーシャは何してるのかな」

「うーん、来なくていいんだけど」

「そうですね、でも……」


ミーシャが口を噤んだ。

何かを考えていた。


「そろそろ、本気でくるんじゃないんでしょうか……」

「そうだね、準備とかはいいの?」

「今はまだ……、どうすることもできないです」

「そっ……か」


あたし達3人は黙った。

何か、方法はないのかな。
どうしたら、サーシャの情報を探ることができるかな……

考えた。
考えたけど、いい案はでなかった。


「でもさ、本気でくるってことは、あっちも準備が必要だよ」

「そうですね……」

「ってことは、暫くこないんじゃないかな?」


コタロウが言った。

確かに、そうかもしれない。
でも、それにどう対応すればいいの?


「サーシャの秘密ってないのかなぁ……」

「弱点があればいいんだけど」

「それが分かったら苦労しないですよ?」


秘密、弱点……
ないのかな。

いや、あるはずだよ。

だって、完璧なものなんて、存在しないんだもん。
どこかに、弱点があるはず……!


「そういえば、どうしてサーシャはミーシャのこと、追ってるの?」

「正義の味方のようなものじゃないでしょうか?」

「ふぅん……」


正義の、味方……か。

悪を許さないってことだよね。
でも、正義の味方が人を殺すの?

別の方法は……なかったの?


「じゃあ、ミーシャは……なんで怪盗なんてやってるの?

 やめたら、追われないんじゃ……」

「っ……、ごめんなさい、それは言えません」

「そ、そっか」


言えない……そうだよね、誰にだって、秘密はある。

でも、理由があるのならば、いえばいいじゃないか。
そうすれば、追われなくなるでしょ?

何で言わないの?
何で、殺されてもいいなんて、思うの……?

可笑しいよ……!


「私だって、できることなら…………です」

「え?」

「ごめんなさい、何でもないです」


話し合いはそこで終わった。

まだこのとき、あたしは知らなかった。
白猫と黒猫の秘密は……とっても深いこと。

知らないままに、傷つけていた……。



……深夜0時。

真っ暗で、月も出ていない。
新月だろうか。

サーシャは予想した。


「ふふ……怪盗、黒猫……私の姿を知らずに逃げようだなんて甘いことは、

 考えないでくださいね……?」


春の風がサーシャの髪を揺らす。

真っ暗な空。
目立つ白の服。


「私の白は……いい意味では、ないことを……知らずに。

 逃げないでくださいね?」


空へ放った言葉は風に消された。


「怪盗……黒猫。

 尻尾を捕まれたら、おしまいですから……」


9話☆終

=====作者より=====

今回の秘密やら何やらはしっかり考えています。
ちなみに、これからサーシャは暫く出ません。

あと、ミーシャの出番も減ります。

ご了承くださいませ!