二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ曲を好き勝手に解釈してみた ( No.48 )
日時: 2011/04/15 19:22
名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: W6MelwHU)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?447086

番外編 # ……え? ちがうって?


 「皆大好きがちゃっぽいどだよー!」

ガチャ【ピー】ンもといがちゃっぽいどの緑の怪獣らしき生物が、人が一人通る位の窓から入ってきた。窓を勝手に開いて。
 これが知らない生物なら不法侵入だが、知ってる生物だから不法侵入にはならないのである。

 「は? 意味不だし」

 現役女子高生であるリリィが「何で入ってくんだよ」と顔で表し睨む。一瞬がちゃっぽいどは心が折れそうになって俯くが、それでもめげずに元気に話しかける。

 「がちゃっぽいどが遊びに来た——」
「キィィィィィィ!」

 がちゃっぽいどは頑張って話すが、所詮怪獣、生き物はロボットに勝てないのだ。ミクが人間には出せない領域の高音、そして大声を出し、近所に知らせる。まるで不審者が居る事を伝えるサイレンの様に。 

 「なになにぃ? どったのー?」
「キティでも来たわけですか?」

野次馬一号二号がやって来た。
 野次馬一号とはビーフジャーキーに似た髪の色をしている少女。アンテナの形によく似たくせ毛がチャームポイントである。
 もう一人はキティのぬいぐるみを抱き抱え、桜色の髪の少女。頭に被っている帽子もキティのである。

 「あ、いろはちゃんとミキちゃんじゃーん」
「グミ久しぶりー。ついでにさくらんぼグミあるー? なければプルーンでも」
「お久しぶりですー」

来客に笑顔を振り撒くグミ。快く招くグミに、遠慮せず他人の家でくつろごうとするミキと、笑みを見せ、礼をするいろは。礼儀正しい。

 「ところで、どうしたんですか? キティちゃんでも?」
「あー、キャラクターではあるけど全く違うよー」
「キャラクターって?」
「ああ、ガチャ【ピー】」
「がちゃっぽいど!」

女子同士の会話に花を咲かせている所を遮る、何とも空気が読めないがちゃっぽいどが突っ込みを入れてきた。

 「私ムックの方が好きー」
「何、ムックってあのふわふわもさもさの?」

ミキが挙手をしてがちゃっぽいどを安易に裏切ると、リリィが話に入って、疑問をぶつける。

 「リリィちゃんは疎いから分かんないんだよねー。そんなリリィちゃんが可愛い……」
「やめろよキモイっ!」
「やっぱりキティちゃんですよ」

グミがリリィが好き発言をし、リリィに抱きつき頬擦りをすると、リリィはこれ程までにない位嫌がり、ガチャ【ピー】ン派かムック派かも関係なく、ただ自分の好きなキャラクターを発言するいろは。
 
 「ねえ僕ボカロなんですけど!」
「うっさいガチャ、お前なんかただの怪獣だよ怪獣!」

必死にアピールするがちゃっぽいど。だが、ミクが女子とは思わせない口ぶりで、がちゃっぽいどを罵る。

 「…………サーセン」