二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ曲を好き勝手に解釈してみた ( No.7 )
日時: 2011/03/11 18:19
名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: j553wc0m)

 あーもう、何でさらりと私の恋を壊すのよ!


#01 そりゃ落ち込みますよ


 君が一言言った言葉が、今でも頭の中をぐるぐるぐるぐると、鬱陶しい位に巡る。別の事を考えようとしても、君のあの一言がそれを邪魔する。
 何で君は邪魔する事が好きなのかなあ、とか、ベッドの枕に顔を埋めて思ってみる。
 枕を抱きしめて、ふと顔を上げる。やる気ないと思われる私の顔の口からは、深い溜息が出た。ああもう、全部全部君のせいだ。
 あんな事を言われたけど、忘れようとしたけど、それでも君の事をこんなに思ってるんだ。君の幸せを願う程大切に思ってるんだ。君の幸せを願うんなら、君を忘れろってツッコミはなしだけどね。
 とりあえず、いつでも君の傍でずっと笑っていたかったって事。だけど、やっぱり君は私を落ち込ませるのが上手。

 一緒に帰る道で、一緒に笑って、楽しかった時をぶち壊したあの言葉。むしろ名言に値するわ。どうしてあんな言葉をあんなタイミングで言うんですか君は! 更にどうして恋する純情な男の様に発せられるのか。いやまあ確かに純情だと思うけどさ! 私だって君に恋してるっての!
 なんであんなに楽しい時間を、あんなに気まずい雰囲気にしたのか理解不能。「さよーならー」って楽しそうに言う事すらままならなかったじゃない。そして私もどうしてあっちであんな可愛い笑顔を見せたかなー。全くあの笑顔、称賛に値する。素晴らしきかな私の演技力。


 ——好きな人が出来たんだ。


ああもう忘れてたのにまた出てきたじゃないの、涙と色々なもんが。


 「好きな人が出来たんだ、だって……」

負け犬は自分を笑って吼えた。