二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケモン】オーロソーレ・アルジェントルナ—金ト銀ノ交ワル時 ( No.20 )
- 日時: 2011/04/16 15:44
- 名前: 香兎 ◆kyRFGkO1TU (ID: h9rhVioE)
序章—弐 銀ノ教エ
ある時、僕の頭にふわり、と銀色に輝く羽が落ちてきた。
上には大きな影が有ったけど、雲だろうと家に帰った。
それを僕のお爺ちゃんに見せたらとても驚いた様子で虫眼鏡を取り出し、キラキラとした少年のような瞳で、じっくりと見ていた。
「ねぇ、お爺ちゃん。この羽何のだが分かるの?」
「ああ、分かるさ。これはまさしく伝説のポケモンの羽だぞ! 響、良いものを拾ってきたな」
僕は響。ポケモン大好きなポケモン廃人!銀色の羽を拾った時から僕はもうドキドキして、胸がはちきれそうだったよ!
その伝説のポケモンの事を調べてみたら、図書館にある古い古代書にこんなことが書かれていた。
『海の奥底に宿りし伝説 海鳴の鈴響き銀色の羽手にした信者現れし時 凛々しく強い銀の竜が目を覚ます』
「・・・銀の、竜・・・・・・・」
僕には何も無い。ポケモンの勝負だって弱い。知識が豊富なだけで・・・旅に出る事なんてとうてい無理だ。
だけど、その華麗なる姿を見てみたい。好奇心がシュークリームのようにむくむく膨らんでいく僕は・・・なんて馬鹿なんだろう。
近くにポケモン研究所が有るのに、あと一歩の所で踏み出せない。臆病だし気弱。
友達の琴音ちゃんの方がずっと凄いや。
僕なんかがこの歴史がいっぱいの城都に居て良いのだろうか。
ここに居るなら旅するしかないと思うのに。
ああ、もう悲観的になるのはやめよう!
「僕・・・もう少し勇気が欲しいなあ」
神様。僕に旅に出れるだけの勇気を下さい。それだけで良い。
横に居るマリルがちょいちょい、と突いて来た。お腹空いてるんだろうか。
「……さ、マリルのフード取ってくるか。行こうマリル」
*
がさがさ、とフードを取り出して、マリルにやった。
美味しそうにがっつき始めた。本当に美味しそうな食い方するな……。
「・・・明日。琴音ちゃんに会いに行ってみようかな」
何かが、見つけられそうな気がする。琴音ちゃんと居ると。
その時、外に赤いものがチラッと見えて、また消えた。
「・・・チェリンボ?」
んなわけ無いかと言いながら床の木目をじっと見ていた。
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