二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: アリスと兎の逃避行 【イナズマイレブン】 ( No.132 )
日時: 2011/05/05 12:07
名前: さくら (ID: j9SZVVec)

一方で、円堂、鬼道、佐久間、不動を抜いたイナズマジャパンの面々。


「な、なぁ、サクラ、居なくないか?」

「サクラ達って、円堂達もだ。」

「ん?でも、さっきまで円堂君は居たはずよ。」



「私、サクラちゃんの携帯番号知ってるから、ちょっと掛けてみるね、」

















「お前には、見物でもしていて貰おうか。」


そう言って、部下を二人だけ残してこの部屋から出て行く影山。———いや、ミスターK。


——≪ヴ——、ヴ——、≫——


ミスターKがこの部屋を後にした直後、私のマナーモードにして置いた携帯が鳴った。

縄を解いてあった私は、慌ててその携帯を取り、耳に当てる。


『・・・もしもし。』

「あ、サクラちゃん!?今何処に居るの?皆心配して———」


——≪プツッ——≫——


此処まで秋ちゃんの言葉を聞いて、私は携帯の電源を切った。行き成り電源を切ったのは、これ以上連絡して来ない様にだ。

此処にはミスターKの部下が二人居る。私の見方になってくれそうな人は一人として居ない。つまり、此処ではじっとして置いた方が見の為、と体が認識したのだ。

いくら私でも、大人二人には圧倒的不利な状況を作る。ましてや、監視カメラが異常に在りそうなこの部屋。もし無くても誤って大きな音を立ててしまえば、また部下が来る。

と、すると、私に勝ち目は無いと言う訳だ。多勢に無勢、と言った所か。

















「あれ、サクラちゃん、電話切っちゃった。」

「大丈夫なのか、本当に」

「分かんない。」


「清野の事なら心配は要らない。」


「あ、監督!」

















『ごめんね、秋ちゃん。』

私は電源を切った携帯をバッグにしまうと辺りを見回した。

すると、扉の方に私が履いていたシューズが置いてあったのだ。

まさかこれは、と思い、ミスターKの部下に話しかけた。





『また戻って来る。だから、此処から出ても?』

「必ず戻って来る、というのなら。」





ミスターKは、この部屋を後にする際、私のシューズを扉の横に置いたというのか。

もしそうなら、それは“戻って来るのなら、この部屋から出ても良い”という合図。その為にミスターKは私のシューズを此処に置いたのだろう。

ならばやる事はただ一つ。























『———早くフィディオ達に知らせなきゃ、!!』

***