二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: アリスと兎の逃避行 (inzm/長篇小説) バトン発行!! ( No.299 )
日時: 2011/08/24 18:26
名前: さくら (ID: Rn9Xbmu5)
参照: 3期

『よし、其処で連絡取るか!』


今日は珍しく少ない荷物を持って、ベンチへ向かう。



携帯を取り出し、“電話帳”から“ジュリア・クラウン”の名前を探し始める。



『ジュリア、ジュリア・・・っと、・・・あったっ、』



ピ、着信ボタンを押し、電話を耳に当てる。



≪もしもし、≫

『あ、ジュリア?私だよ私!』

≪どちら様?セールスなら断るわ、≫

『ちょっと、本当は分かってる癖にッ!!』

≪冗談よ、サクラでしょ?≫

『初めから言ってよ!』

≪・・・で、何の用?≫

『あ、そうだった。ジュリアに聞きたい事があって・・・、今時間は大丈夫?』

≪えぇ、丁度今、練習が終わったわ、≫






—アメリカエリア、グラウンド—


「ジュリア、誰と話してるんだ?」

「サクラよ?」

「へぇ、サクラか。ジュリア、終わったら俺と変わってくれ」

「駄目よ。自分ので掛けなさい」

「じゃあmeと!!」

「だから駄目よ」


上から、マーク、ジュリア、カズヤ、ジュリア、ディラン、ジュリアである。

あれ、土門が出て来てない何て思ったら負けである。









『ごめん。練習直後に』

≪大丈夫よ。バテてないわ≫

『ハハ、流石!』

≪当たり前よ≫

『皆元気そうで良かった』

≪用件はそれ?何なら今すぐ切るけど≫

『違うって!!—————・・・・・・ライコット島に、影山が居たのは知ってる?』

≪知ってるわ、ミスターK≫

『流石、情報早いね』

≪で?≫

『今日、イタリア代表決定戦があって、—————














 —————ってな訳で、私と円堂、鬼道、不動、佐久間の5人はアルゼンチン戦に出られなくなってしまった訳で、』

≪・・・で?≫

『随分と冷静なんだね。何か悲しくなってきた。私話す気無くなって来た』

≪初っ端から私、貴女以外のイナズマジャパンに興味無いもの。知らないわ。・・・で?≫

『ジュリア酷い。皆はそんなに弱くないってば』

≪で?≫

『もう、・・・で、私が最初にミスターKと会った時、ミスターKはお兄ちゃんの名前を呟いた』

≪ッ!?裕也さんを!?≫

『そうなんだよ。・・・だから、ジュリアに聞いてみようかな、って。何か知らない?』

≪ごめんなさい。私からは、何も、≫

『そうか、ごめん。・・・あ、でね!話は変わるんだけど、今港近くの店を過ぎた所のベンチに居てね、渡したい物があって、今から会い・・・・・・ッ!!??』




———キィィィィイイイイイン!!!!!




突然、私の脳裏に、漆黒の閃光が走る。

突然の激痛に耐えられなくなった私は、携帯を落とし、ベンチから崩れ落ちた。


携帯は、まだ通話中で、画面越しで私の名前を必死に呼ぶ、ジュリアの声が、微かに、頭に残っていた———。

***