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〜第152話　竜刃のゼオンVS魚神のギラフ【後篇】〜

突如戻って来たヴァイアは剣状態としてゼオンの片手に構えられており、灼熱の豪炎を纏っていた。

灼熱の豪炎はその場に居た多くの竜人族を地面へと倒れこませた。


ギラフ「豪炎で此処まで殺したのは上等だ。だが、オレはそう簡単に殺される野郎じゃねぇぞ・・・・・。それと伝え忘れてたが、オレが所有する魔法は呪縛の禁断魔法〝月影魔法〟だ!!!〝重力空間—レギィファス〟!!!」


技名をギラフが放った瞬間、体内から漆黒の影が放たれてマグノリア全域を重力空間と呼ばれる物で覆った。

〝重力空間〟。別名『死神の空間』とも呼ばれ、覆われた地域は重力の影響で空気が破裂し、呼吸困難で死ぬという。


ゼオン「まさかテメェ、重力の影まで操れんじゃネェだろうな!?このマグノリアには六万人の命があんだぞ!!!そこまでして一つの物を恨むかよ普通!!!」

ギラフ「・・・・・・・そんな事を言われても、まだ殺し足りねぇんだよ!!!!この際、恨みなんか忘れて全魔導士をぶち殺してやるよ、この魔法で!!!!」


その言葉を聞いたゼオンは銀色の剣—ヴァイアを元の姿へと戻すと長袖の上着を脱いで地面へと投げ、割れている腹筋の前で拳を握り締めた。


ゼオン「全ては時間が勝負だ、短時間でテメェをぶっ飛ばして重力空間を解放する。〝刃竜の翼撃〟!!!!」

ギラフ「滅竜魔導士なんかこの一発で潰す、〝重力空間・改〟!!!」

ヴァイア「無茶だよ、ゼオン!!!コイツは政府をも禁止する〝月影魔法〟の所有者。勝てたとしても影を体内へ入れる事で蘇る。コイツの周囲には死人だらけだ、影なんか素早く手に入る。」

ゼオン「やって見なきゃ分からネェだろォォォ、〝刃竜の鉄拳〟!!!」


ゼオンの腕は多くの剣を纏い、そのままギラフに突き刺さるが、ヴァイアの宣言通りにギラフは倒れたものの周囲の影を奪い取り蘇りを試みた。

すると、ゼオンは又しても両腕を諸刃へと変え、ギラフへと吸い込まれていく影を斬っていた。


ゼオン「・・・・・・・吸い込む影を斬り倒せば野郎は蘇る事なく、時期に魔力切れで気絶する。気絶させるまでが重力との戦い。だけど、コイツは影を吸い込む魔力と重力空間の魔力ですぐに魔力切れになるだろ。」


数分後、ほぼ全ての影を斬り終えた所でギラフは魔力が切れ、重力空間も解放されて評議院によって確保された。

その後、激震竜に挑んで行った妖精の尻尾を助けに行く為に激震の樹海へと向かって行った。


第153話へ続く