二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.369 )
日時: 2012/06/06 20:50
名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: Z5cmkimI)

〜第169話 傷の数だけ〝戦の証明〟になる〜

ダクネスト城の目の前まで辿り着いたライクとシェルトは生き残りの覚悟を試みて、門を通り抜けて巨大な扉の前まで行った。

巨大な扉を開けた途端、端に灯る灯火が一斉に明かりを照らし始め、奥で玉座に座る一人の男がライクを睨み付けた。


バギル「貴様がオレっちをブッ倒す気で此処に来た〝雷竜のライク〟か!?知ってると思うが、オレっちは〝バギル・セーギンス〟だ。」

ライク「メルの言う通り、テメェの腕は〝刃〟なんだなっ!!!今からテメェ等をブッ飛ばすからな、脱獄の死刑囚っ!!!!」

ティオン「長年の憎き恨み、全部まとめて喰らいやがれェ!!!!換装〝螺天の鎧〟!!!!・・・・・・・螺旋天槍!!!!」

ライク「ンァ!?長年の恨みなんて俺は知らねぇぞ??まぁ、どうでも良いけど邪魔すんならテメェもブッ飛ばす!!!!雷竜の角燐!!!」


ライクの腕は雷竜が誇る鋭い角の様に雷電を纏わせて尖り、暴風を纏わせるティオンの槍を砕いた。

しかし、砕かれた欠片は竜巻と共に渦を巻きながら元の状態へと戻って行き、又しても鋭い槍へと変わった。


ティオン「螺旋を誇る竜巻は己の能力(ちから)で復旧を行い、粉砕前より纏わす暴風の威力を増す。これが螺旋天槍の〝能力〟だ、螺旋突・静音!!!!」

ライク「・・・・・・・・・雷竜の咆哮!!!」


静かなる螺旋天槍の連続突きはライクを目掛けて放たれるが、地面にブレスを放ち、自らの体を空中へ飛ばして避けきるライクは空中からティオンに鉄拳を喰らわせた。


シェルト「本体に攻撃を喰らわせる事で魔力を減少させ、螺旋天槍を魔法空間へ戻す。それが閃いたライクの戦法。」

ティオン「・・・・・・・長年の恨みってのは謝って済まされる様な事じゃねぇ、黒夜叉。俺は元々正式ギルドに所属していたのにアンタが破壊する為、闇に手を差し伸べた。その際に斬られた傷がこれだっ!!!」

ライク「———————傷の数だけ〝戦の証明〟となる、俺の親父の名言だ。元々さ、俺だって幾つかの正式ギルドは一定の人物だけを狙うつもりだったんだ。でも、ギルド潰しのマスターに怒られてさ。」

ティオン「だからって関係無い魔導士に〝傷〟を付けるってのは可笑し過ぎるだろっ!!!何が傷の数だけ〝戦の証明〟となるだっ、俺は納得がいかネェ!!!」

ライク「そっか・・・・・そうだよな、関係無い魔導士に攻撃するなんて可笑しいよな。・・・・・・・・俺を好きなだけ殴れっ、それでお前が満足するなら。」


ライクは最後の笑みの様に笑い、胡坐をした状態で顔を下へ向け、頑丈に目を瞑らせた。

その瞳からは涙か汗の水滴が一粒垂れ落ちた。


ライク「———————さぁ来い、お前の気が満足するまで攻撃しろ!!!!死ぬ覚悟で俺は此処に居んだからよっ。」

ティアン「もう良いよ、アンタの試みは良く分かったしさ。それとアンタは・・・・・いや貴方は立派な魔導士だよ。」


その出来事に一人扉の付近で体を隠しながら顔だけをライクとティアンの方へ向けている小さな怪物が居た。

怪物————いや爆弾の様な奴はサングラスを掛けて居り、サングラスの下からは号泣の涙が溢れていた。


第170話へ続く