二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 一周年企画開幕!! ( No.452 )
日時: 2012/11/06 19:29
名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: hAtlip/J)

〜第204話 佰王の称号を持つ男〜

過去に幾多となく人を暗殺した男〝バッガルフ〟。彼の野望は己が築く時代の幕を開ける事。武器として〝降延山〟と言う魔剣を所持している。

バッガルフ「降延山に頼る程の敵でも無いが成敗して置くか。〝縛天地《しばれあまち》〟!!!」
ルーシィ「天蝎宮の扉〝スコーピオン〟!!!」
スコーピオン「ウィーアー!!」
バッガルフ「星霊魔導士か、面白い。腕前を試させてもらう!!!」
スコーピオン「サンドバスターァァァッッ!!!!」

スコーピオンが尻尾の大砲から砂嵐を起こした途端、砂嵐は横切る者の口へと姿を消した。

バッガルフ「砂竜の滅竜魔導士〝サウア・ハートレン〟だ。」
サウア「この砂は———何処のモンだァ?」
スコーピオン「星霊界の砂だが・・・問題でもあるか?」
ルーシィ「いや答えなくて良いから。」
サウア「・・・・・糞が付く程、ウメェ。全身に力が漲るぜっ!!!」

サウアの容姿は上半身裸で腹巻をし、その腹巻で一本の刀を構えている。また、『ツン』と尖った髪で右眼には斬られた傷痕がある。

サウア「砂竜は特殊でなァ。砂場とは別に岩まで操れっから注意した方が良いぜ。例えばこのギルドとかなァ!!!」
レビィ「可笑しいよ、このギルドは木材で出来ている。普通に考えれば、不可能。」
サウア「・・・・・・岩が一部でも、砂が一部でも混ざってりゃァ全てを操る。陸地はほとんどが砂か岩が混ざる。俺に操れない物は液体に関する物と液体から固体へ変わる物だけだ。」
ルーシィ「星霊界、閉鎖!!!(こんな強者と戦うなんて普通は無理な事。でも、少し前に習得したあの魔法なら・・・・!!!)〝星霊魔法陣、開門〟!!!」

ルーシィは星霊の鍵を天空へ投げると鍵一つ一つが輝きを放ち、星霊魔法の偉大なる魔法の一つ〝星霊大天開〟である。

サウア「〝砂重圧《サンドウィッチ》〟!!!」
ルーシィ「無敵の星々よ、天地に降り止まない邪気を取り払え!!〝星霊大天開〟!!!」
バッガルフ「避けろっ、サウア!!!死ぬぞ。」
サウア「砂竜のォ—————」

サウアはルーシィが所有する全星霊の輝く光に体を吹き飛ばされ、壁へ背中を打つ。口元からは血が流れ、口の中には砂を含んでいた。

サウア「咆哮ォォっ!!!!!」
ナツ「ルーシィ、あぶねぇ!!!火竜のォ咆哮ォォっ!!!」
グレイ「アイスメイク—鉄鎖《メタルチェーン》!!!」
バッガルフ「氷小僧の相手は俺だ。〝連峰一捻衝《れんぽういちねんづき》〟!!!」

バッガルフは親指を倒し、四本の指を立てるとグレイへ向かって突きを入れようとした。グレイは鉄鎖を振り回し、バッガルフの攻撃を阻止しようとした。

グレイ「(は・・・はえェッ!!!ヤバイ、突きを入れられる!!!)」
バッガルフ「勝負有りっ!!!」

グレイは腹にバッガルフの突きを入れられ、口から血を吹く。だが、グレイは諦めて居らず、鉄鎖をバッガルフの身体へ巻きつけていた。

グレイ「この鎖を引けば、テメェの体は引き千切れるぜ。」
バッガルフ「その前に————ぶっ殺す!!!」
???「浪人——名を〝ブラスト〟。刀一筋で主を斬り殺す事も出来る。」

評議院の浪人とも呼ばれる旅人〝ブラスト〟は忍術を持つ侍魔導士でバッガルフの首元に日本刀の様に長い刀を構えた。

ブラスト「この刀を引けば、主の首は吹き飛ぶ。主の敗北は3分の2。」
バッガルフ「貴様、太刀の使い手か。一瞬で首が吹き飛んで堪るかってんだ!!!〝雅衝螺旋丸《がしょうらせんがん》〟!!!」

バッガルフはブラストの腹部に螺旋が纏う球を当てようとするが逸早く感づいたブラストは〝太刀〟と呼ばれる刀をバッガルフの首から外し、避けきった。

バッガルフ「テメェ、本当は殺すことが恐ェんじゃねぇか?例えば、過去に血塗られた場所で怯える程の恐怖に出逢ったとか。」
ナツ「其処を退けェ!!!火竜のォ鉄拳!!!」
バッガルフ「・・・・・・・それとも〝俺〟に怯えてんのか?」
ブラスト「(—————もう過去の様に誰も失いはしない。)」

ブラストはバッガルフの言葉を無視し、彼の心臓部分へ太刀を突き刺した。心臓部分からは多くの血が流れる。
バッガルフはこの時で生涯を終えた。

マカロフ「遂に殺してもうたか、佰王を。過去に囚われた人生は終いにせぬか、浪人。御主は〝過去に囚われた〟という事からその名が付いた。」
ブラスト「過去に・・・・・どれだけの犠牲者が出たか、マカロフ殿は知っておられるのか?数千、いや数万という犠牲者を出しながらバッガルフ《彼》は平気に生きていた。可笑しすぎる。」

バッガルフ・コマンド。五年前、彼は〝評議院〟として無数の至難を乗り切った、だが、評議院ととある闇ギルドが戦陣を巻き起こした大戦争〝評議院全面戦争〟で彼は幾多と無い評議員を犠牲とし、闇ギルドの頭を殺した張本人。

マカロフ「評議院全面戦争———忘れる事は無かろうに。」
ブラスト「幼かった当時の俺は相棒とまで言える親友〝アイン兄〟をバッガルフに犠牲にされ、アイン兄は19歳の若さで死んだ。まだ3歳の俺は何も出来ず、ただ戦場で怯えていた。」
ナツ「じっちゃん、首突っ込んでスマネェ。だけど・・・・・・お前は今、不幸なのか?」
ブラスト「はっ?」
ナツ「だってよ、考えて見ろ。大切な仲間が殺された事は誰だって憎い。でも、お前は今それで不幸なのか?違うだろ。仲間殺されて不吉な気分にはなる、恨む事だって勿論ある。・・・・・・・だけど、そんな大切な仲間の御陰でここまで成長できた。」

ナツはブラストに手を差し伸べ、ニッコリと笑みを浮かべた。

ナツ「仲間になれよ、妖精の尻尾の!!!」
ブラスト「初めて・・・・・・いや以前にもアイン兄から言われたな。仲間っか。・・・・・・・だけどゴメン、俺にはまだやり遂げたい事がある。このマグノリア、いやフィオーレ王国を安全な国へ作り上げる事だ!!」
グレイ「そうか、それはちっと残念な話だ。」
ブラスト「だけど、安全な国づくりが終わったらまた誘ってくれ。その時は絶対に仲間になるからよ!!」

ブラストはそう言い残すとバッガルフを掴み、抱えて評議会へ運んだ。
すると、マカロフから衝撃的な情報を耳にする。
魔導士一同は全員が驚き、盛り上がったという。

第205話へ続く