二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FAIRYTAIL 〜闇を砕く魔導士〜 コメント募集中 ( No.488 )
- 日時: 2013/03/10 10:30
- 名前: 雷人 ◆5GapKydGRo (ID: UTfJ0T6c)
【番外編】〜第一話 進撃〜
この物語は俺等、妖精の尻尾が暗黒の神脅とぶつかり合う前の出来事である。何時もの様に平穏の裏方、騒がしい場面が見受けられる妖精の尻尾に一人の少年が直接依頼書を提出しに来た。
彼の名は〝シャオン・ビブラード〟。全身に酷く棍棒で打たれた様な打撲や切り傷が残っており、服もボロボロだった。彼はギルドへ入るなり、いきなり倒れ込んだ。
ギルド内は一旦、深く静まり返り、ざわつき始めた。
ナツ「おい、大丈夫か!!......誰にやられた、この傷は?」
グレイ「無理に恐がらせんじゃねェ、ナツ!相手は子供だぞ。」
エルザ「取り合えず、事情が知りたい。治療室へ運ぶぞ。」
エルザの指示に従い、ナツは少年・シャオンを背中に抱えると急いで治療室の元まで運んだ。其処へ急遽の用事とマカロフと対面していたポーリュシカが現れ、容体を見た。
ポーリュシカ「このまま放置してたら、完全に死んでたね、この子は。ウェンディ、良く治療したよ。」
ウェンディ「グランディーネの教え・・・ですから。」
ポーリュシカ「そうかい。......で。この子は之からどうするんだい?どうせ、回復するのを待って、事情聴取なんぞしたって、言葉一つも発さないだろうよ、この子。」
ナツ「そん時は、エルザが脅せばいんじゃねェーか?」
ポーリュシカ「馬鹿かい!脅せば余計、恐怖心を抱いて、ショック死だね!」
エルザ「・・・・・大丈夫だ、心配しなくても必ず事情は聞く。」
ポーリュシカ「好きにしな、私はそろそろ帰るよ。こんな所居ると、人間の匂いが移っちまうよ。」
そう言い残してポーリュシカは治療室から姿を消し、ギルドから出て行った。その後、シャオンが目を覚ました。
エルザ「おっ、随分と早い目覚めだな。此処は正規ギルド〝妖精の尻尾〟だ。取り合えず、ココアでも飲むか?」
シャオン「......うわっ!お・・・お姉さん、誰!?」
エルザ「私か?私は〝エルザ・スカーレット〟。こう見えても、結構強いぞ。」
シャオン「ひ・・・ひぃぃっっ!」
エルザ「お、おい!待て、逃げるな!」
エルザは逃げるシャオンを追い、数分を掛けてやっと捕まえると本題へと移り変えた。
エルザ「・・・・・此処へ来た時の傷、あれは何だ?」
シャオン「あれは単なる傷なんかじゃない。・・・・・〝罰〟なんだ。」
ナツ「罰!!?」
シャオン「うん。僕は元々、闇ギルド〝夢魔の目《サキュバス・アイ》〟っていうギルドの一員だったんだ。」
グレイ「つー事は、闇ギルドの魔導士だったって訳か。」
シャオン「だけど、機密情報を外部へ洩らして、マスター・グールドに罰を与えられたんだ。」
エルザ「機密情報...とは?」
シャオンはナツ達に慣れて来たのか、次第に心を開く様に外部へは絶対に洩らしてはいけない〝機密情報〟を話した。
シャオン「機密情報———それはギルド目的でもある〝このギルド《妖精の尻尾》壊滅〟。」
ナツ「俺達のギルドを壊滅っっ!!?......何者だ、ソイツ等!良い度胸してんなァー。一戦交えて、壊滅なんて出来ねェ口にしてやる!!!」
エルザ「苛立たしくなる事は分かるが、待て、ナツ。まずは全ての話を聞こう。」
シャオン「—————夢魔の目《サキュバス・アイ》って言うのは最強候補三人とマスターで主に活動をする、危険な闇ギルド。彼等の力は周りの人間を意だけで圧迫する程。」
ルーシィ「ふぅ〜ん。でも、何で妖精の尻尾を壊滅しようとしてるのかしら?」
シャルル「どうせ、過去にトラウマでもあるんでしょうね。」
シャオン「奴等は〝ギルド潰し専用〟のギルドなんだ。」
ライク「ギルド潰し専用の————」
ナツ「ギルドぉぉっっ?」
シャオン「全正規ギルド壊滅を目論む、要するにギルド潰し。壊滅したいという目的は特に無い、悪巧みの知恵を持つギルド。」
その言葉にナツは我慢していた怒りを一気に解放するように怒号を天へと放ち、それにライクも怒りが芽生え始める。
シャオン「評議院に認定もされていない独立ギルド。」
エルザ「許し難き、夢魔の目。」
シャオン「だから、僕はこれ以上被害が拡大しない様に次の目標となる、妖精の尻尾へ依頼をしに来たんだ。〝夢魔の目を倒す〟ように。」
ライク「正規ギルドを潰してても何も起こらねェ!寧ろ、犠牲者が増えるだけだ。・・・・・受けよう、その依頼!」
ナツ「勿論だ!妖精の尻尾《ギルド》潰される前にブッ飛ばすぞ、夢魔の目!!!」
全員「おぉ!!!」
こうして、一つの依頼を受けたナツ達は何時攻めて来るかも分からない相手〝夢魔の目〟と対立する事となった。
—————所変わって、評議会。
ラハール「では、本日の評議会は以上で終了とします。何か議論がある方はいらっしゃいますか?」
ヤジマ「ほぉ〜、要警戒魔導士ギルドが二つ並ぶとはねェ・・・」
ラハール「どうかしましたか、ヤジマさん...?」
ヤジマ「いや、何も無い。にしても、マー坊のギルドを襲わなければ良いが。」
今回の評議会では〝要警戒魔導士ギルド〟について話し合われた。まず始めに〝妖精の尻尾〟が挙げられ、さらにもう一つのギルドが発覚した。そのギルド名は〝夢魔の目〟。
闇ギルド中の闇として評議院に警戒されて居る。
そして、評議会が終わった直後に一人の侍らしき魔導士がERAを襲撃した。
???「退屈凌ぎにちょいと〝斬らせて〟もらうぜ?」
ヤジマ「イカン!あの紋章、要警戒魔導士ギルドの一候補〝夢魔の目〟の所じゃ!」
ラハール「何ですと!!ドランバルト...!!!」
ラハールは遠くで評議会を見つめていたドランバルトへ合図を送る。同時に謎の魔導士はラハールへと近づいた。
???「風雲二刀流〝颪〟!!!」
ラハール「はっ...!!!」
謎の魔導士はラハールへ刀を二本、振り下ろす。ラハールは避けるがギリギリで交わす事が出来た物の掠り傷を負った。
???「次は逃がさないぜ......。風雲二刀流〝集中豪雨〟!!!」
ドランバルト「〝瞬間移動《ダイレクトライン》〟!!!」
ドランバルトは謎の魔導士の目の前に行き、刀を持つ両手を強い蹴りで蹴り上げ、刀を飛ばす。謎の魔導士は巨大なカマイタチを刀を放った物の刀がずれた為に天井にカマイタチがぶつかる。
???「これで勝ったと思うな。十六夜一刀流〝新月〟!!!」
ドランバルト「グハァァッッ!!!」
ラハール「ドランバルト!!」
ヤジマ「イカン、逃げるぞ、ラハール君。」
ラハール「ですが、ドランバルトが・・・」
ヤジマ「彼ならまた戻って来る。必ず...」
その言葉を聞いて、荒れたERAからはドランバルトを抜いた評議員全員が逃げ出した。
???「おいおい、見捨てられてんぞ。大した事ねェな、評議院ってのも。」
ドランバルト「何時か絶対に後悔するぞ、お前等。何しろ評議院を襲ってんだ。捕まったら〝処刑〟になるかもしれねェんだぞ!!」
???「俺等が捕まる事はねェ。まっ、俺は命尊い奴は斬らねぇ主義だ。・・・・・暇だからちょっくら斬ってくるか。」
謎の魔導士はそう言い残すと荒れ果てたERAを後とした。その中でドランバルトは一夜を過ごした。
—————独立ギルド〝夢魔の目〟にて
マスター〝グールド〟「またこっ酷く暴れおったな、梅軒!」
梅軒「退屈は嫌いだからな。悪かったか?」
グールド「別に好きにせぃ。......評議院は肩鳴らしになったか?」
梅軒「退屈凌ぎにもなりゃしない。それよりも〝妖精殺し〟の計画は進んでるのか?」
シンシア「その事なら心配ないですわ。必ず妖精さんは殺させて頂きますので。」
この女、シンシア・アンジェンス。上品な言葉使いだが裏腹では乱暴者で独占欲が高い。また、造形魔導士だ。
グールド「この計画、必ず成功させるぞ。我が神の力を持ってすれば、敗北の終末は見えぬがな。」
グールドは小柄な体格でギルドの二階から一階へ飛び降りた。そして、和服を払って外へと出て行った。
梅軒「御供するぜ、マスター。」
グールド「うむ。目指すは妖精のギルド。派手に挑戦状を受け渡してくる。......楽しみじゃ、妖精が呻く声を聞くのが!」
第二話へ続く