二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: =血塗れた生き残りゲーム= イナイレ ( No.60 )
日時: 2011/04/10 14:58
名前: さくら (ID: 5TWPLANd)

第六話



『とりあえず、逃げないと・・・!!』

「そうね、その方が有効だわ・・・ッ!」

「早く、人目の付かない所にっ・・・!!」


上からサクラ、ジュリア、カノン。

ゲーム開始から約2分半。3人は島の真ん中位まで来ていた。流石“最強”と呼ばれた3人。足の速さも半端ではない。


「此処までくれば、すぐには追っ手は来ないだろう。」

「でも、島中に約30名の戦闘員が居るって言わなかったかしら、あの男。」

『今見てきたけど、私達の近くには居ないみたい。・・・それよりカノン、ガゼルやバーン達と別れて良かったの?』

「それはこっちの台詞。フィディオは?マークは?」

「私達、此処へ来る前に逸れてしまってね、」

『この島は半端な無く広いから、探してるともしもの時の戦闘する気力がなくなるから、』


そうだ。サクラ達は此処へ来る途中まではフィディオ達と一緒に居たのだ。だが知らないうちにジュリアとサクラだけになり、後からカノンが加わった。

ゲーム開始の合図を聞いた時、密林〈ジャングル〉がざわめいた。密林へ入っていく人達の中には、大人数で集まって逃げる者、サクラ達みたいに3,4人で逃げる者、はたまた自分ひとりだけで逃げる者、色々居た。



そして、時を同じくフィディオ達———


「あ、れ。サクラが居ない、」

「本当だ。逸れちゃったかな・・・、」

「大丈夫だろう。ジュリアも居ないが、あいつらの実力はお前等だって身にしみてるだろ」

「そうだぜ。まずは自分達の心配をしろ。フィディオ、ロココ」

「「あぁ、/うん、」」



そして、また時を同じくしてエイリア学園の面々———


「おい。カノンが見当たらないが。」

「お前、こんな時まで“カノン”かよ。心配性にも程があるぜ」

「って言ってる晴矢だって人の事言えないんじゃない?さっきだって俺にカn「あああああビッチは黙ってろ寧ろ死ね」・・・円堂君ッ!!」



そしてまたまた時を同じくしてイナズマジャパンの面々———


「あああ今何か背中がゾクッってしたけど俺大丈夫かな、それとサクラも大丈夫かな、」

「何故最初の“それ”(あえて言わない)からサクラの事に移ったのかは激しく気になるがまぁ良いだろう。と言うかお前、自分の心配しろ。」

「鬼道の言うとおりだ円堂。同じ“イナズマジャパン”だったサクラが俺も心配だけどな、男なら!!堪えてみろサクラはきっと大丈夫だ・・・っ!!」

「あぁ、風丸最後のうぜェ。かなりうぜェ」

「俺はつくづく夕香が来なくて良かったと思う。夕香が死んだら、俺、俺・・・ッ!!」

「うーん。日奈乃ちゃん大丈夫かな、心配だなぁ、」



そしてまたまたまた時を同じくして———


「俺は一人で戦うぜ?仲間仲間って、裏切られちゃあ困るんでね」

「僕も一人。僕が戦うのに、邪魔者は要らない」

「私も。でもあまり戦いはしたくないんで、逃げてるから」


上からロキ、亜莉守、未来。

それからこの3人はそれぞれ違う方向へと走っていった。


「流巴、奈津姫、私と組まない?」

「本気・・・?でも、貴方と組むのも悪くない。“サクラ”や“ジュリア”に“カノン”にも勝てるかもしれない」

「・・・私も。」

「良いね、それ。あの3人は今何処にいるかも分からないけど、カノンはガゼルやバーン達と一緒にいる可能性もある。」

「でも、サクラとジュリアは一緒にいる可能性が高い。」

「あっちがいくら強くても、こっちは3人よ。それも実力者の。もしかしたら、勝てるかもしれない。そして、」

「“早くこのくだらないゲームを終わらせたい”。・・・でしょ?」


ふふっと笑い、3人は同じ方向へ歩いていった。


「さぁ、残った人達。どうしましょうか」

「戦う、なんて。私、そんな事したくないッ・・・!!」

「皆同じ意見だよ。せめて見つからないように、隠れていようか」

「そうだね、」


日奈乃、優奈、杏珠はひとまず見つからないように、と3人で隠れるのだった。



もう、参加者の「気」は狂い始めている。


人の「心」が変わっていく。


さぁ、この参加者達は、どんな戦いを見せるのだろうか。