二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: NARUTO疾風伝 第二幕—常闇の蝶共— ( No.20 )
日時: 2011/06/01 23:13
名前: おぷゥ (ID: ohiIgZdM)


 「はー」

 「ちょっとナルト、どうかしたの?ラーメン食べる速度おちてるじゃない」

 任務後、一楽でラーメンを食べることにしたサクラとナルト。
大喜びだったナルトが、今回の任務の話になった途端、ラーメンを掴んでいた箸を置いた。

サクラは首をかしげ、ナルトはため息をついている。

一楽の主人は、そんな様子に「どうした?」と心配そうにナルトを見ていた。

  「・・・・・・んー!!!あーもう!!とにかく食うってば」

 バンッとカウンターを叩いたと思えば、またナルトは麺をすすりだした。サクラは一楽の主人と顔を見合わせながら苦笑いする。

  そんな二人には、おかまいなしにナルトはラーメンを食べ終えた。



 






 

    ラーメンを食べ終えた二人は、帰りの帰路につき別れた。
  薄暗くなりそうで、まだ暁が残った空。それを見上げながら一人、小さな道をナルトは歩いていると、先のほうに赤い髪の男が歩いてきていた。

    「?夜鐘」

   「よっ、帰り?」

    「あー、うん」


そんな短い会話をかわしながら二人は立ち止まる。
 夜鐘の姿は黒いタンクトップにダボダボのズボン、やはり肩には暗部の印があった。

 いつもの黒い衣と仮面を持っている。

 「・・・?なんでその・・・」

ナルトは夜鐘の衣を指差す。
今、帰ってきたばかりなのに・・・

夜鐘は「ああ」というと、「今から任務」とつけたした。

 「は!?また?」
ナルトは目を丸くしながらそう叫んだ。
 夜鐘は苦笑いして頷く。

 「暗部は基本的に夜に行動するからさ、仕方ねぇの」

 手をぶらぶらと左右に動かしながら、夜鐘は笑った。

 ナルトは、そんな様子を見つつ口を開く。

 「じゃあ、もう出発ってば?」

 「いやぁ?多少だけど時間あるから調整中」

夜鐘は、また笑って答えた。
 でも、どこか疲れた感じがした。

 「調整って何する気だってば」

 「瞳術、俺だけのね」

 「へーって、使えんの?カカシ先生みてーの」

 「いや、うちはのでも日向のでもねぇよ、元禁術指定だった奴ね」

そう言うと夜鐘はナルトに背を向けて足を進める、「ついてくる?」そんな夜鐘の問いかけにナルトは好奇心まかせに彼の後を追っていった。