二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: NARUTO疾風伝 第二幕—常闇の蝶共— 参照150突破・ ( No.37 )
- 日時: 2011/06/09 21:42
- 名前: おぷゥ (ID: ohiIgZdM)
ナルト達は、地下の重い扉の前に立っていた。
なんだか、こんな大きな扉の前に立つと・・・・・・過ぎた事だが、『鉄の国』を思い出してしまう。
一瞳が肩に担いでいた金棒を、地に下ろす。
カツン・・・・・・——
金棒の太い先を地に軽く打ち付けると、扉が開いた。
ゆっくりと、まるであの日のように
ゆっくりと・・・・・・
「・・・・」
あの時のような心臓を指でなぞるような緊張感を肌に感じる二人、そして無羅は扉の中へと歩いていった。
中は石畳のようで、奥には均等に燭台が並べられて火が灯されている。ほのかに明るい、そして左、右、中央には大きな簾スダレが奥にそびえる何かの存在を隠すように掛かっていた。
一瞳は中央の簾の近くまで行き、中腰になった。
まるで敬意を払うような姿だ、先ほど自分達に言っていた【族長】というものなのだろうか?
「・・・・・・【九愚羅】クグラ 様、只今戻りました」
一瞳が呟いた。
シャッ!
左の簾と右の簾が同時に開いた。
左には、紫に近い髪を結い上げて黒い着物を着、扇で口元を隠す女と右には深緑色の着物を着て茶色っぽい髪をもった・・・少年だった。
「お疲れ、ごくろうだったねぇ」
少年は垂れた目を細めながらやわらかい笑みをこぼす。
ちら、とナルト達に目をむけるとクツクツと笑った。
「笑うな、【虎猿】コザル」
女は少年を睨み付け、ため息をついた。
少年の名は虎猿らしい。
「お、お前らは・・・・・・?」
「失礼な子供だ」
ナルトの漏れた声に、女はイラついたような声で返す。
また少年は、その様子にクツクツ笑い目に涙を溜めた。
「いーじゃん【紫】ムラサキ 中身は、どうやら似たもの同士じゃん?」
「はぁ・・・・・・」
少年は笑いながらが呟く、どうやらこの女の名は「紫」というようだ。
少年は目をぎらつかせながら、無羅に目線をやる。
「それに・・・・・・」
ぽつりと呟くと
シャッ
「客人が参られたようだな、ご苦労であった一瞳・・・・・・」
中央の簾が開く、そこには金髪の女が肌蹴た着物を着、胸を晒で巻き、煙管を吹かしている。
金色の怪しげに光る目をナルトに向けながら煙を吐いた。
「人間に、同族、さらには人間の姿を借りた九尾とは・・・・・・中々、面白いではないか、のぉ同志達よ・・・」
クスクスクス
クスクスクス
クスクス
どこからかわからない声が室内をこだましていた。
思わず無羅が「・・・・・・あんた達は何なんだよ」と噛み付く。
「アッハッハハハハハ!!」
その言葉に金髪の女、【九愚羅】は高笑いした。
「いや、実に愉快極まりないではないか!・・・・愚問じゃのう女よソナタの名前は『喰うことしか脳の無い修羅』じゃろう?」
「!!」
無羅の眉間にシワが寄る。