二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: NARUTO疾風伝 第二幕—常闇の蝶共— 参照150突破・  ( No.50 )
日時: 2011/07/01 20:48
名前: おぷゥ (ID: R4l9RSpR)

  

   「死んだとでも思ったか小僧」



  煙が晴れたと思えば、何事もなかったかのような九愚羅が火が点々と燃えている畳に立っていた。

 金色の稲穂色に光る髪の毛が、火に反射してよりいっそう彼女を妖艶に魅せている、夜鐘は、眉を寄せながら起爆した自分の仮面の破片を拾い上げる。

 「・・・・・・やっぱアンタは死と無縁の世界で生きてる奴だな」

夜鐘は破片を眺めながらそう呟いた。「そのような小細工、効かぬわ」九愚羅は小さく笑いながら言うと、夜鐘に近づいた。


 フォン!!


 「・・・・・」
九愚羅は音と共に、近づこうとした足を少しためらった。

 「・・・・・・おっと」
夜鐘は自分の目の前に現れ、フードを被った女を見ると少し笑みをこぼして後ろに下がった。九愚羅は目を見開いて、その女を見つめている。

 「千里・・・・・・?」

 「久しぶりで・・・・・・ありんすなぁ」

先ほどまで一緒に居た千里は、まるで別人のように遊女のような立ち振る舞いで九愚羅と対峙していた。

 紫は少し気に喰わない表情で己が持っていた、鉄扇を千里に向けようとしていた、だが



   「退け紫」

    「・・・・・・」

九愚羅が、それを制してそれを見た千里はスッと小瓶を取り出し、九愚羅に差し出す。