二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: However a dream to you イナイレ ( No.1 )
日時: 2011/05/07 20:27
名前: きのこメイド ◆EOBRatQA0o (ID: C.IWX95H)

第一章 However a dream to you. -凍てつく闇- プロローグ


いつからか私はわからなくなっていた。
自分が何を思って何をしているのか、自分でもおかしい事に気付くくらいわからない。
そんなときに支えてくれる人はいままでいただろうか。
私にはいなかった。いつでも一人で何もかも全部抱え込んで。届かない人と人とのぬくもりとか、「家族」とかも。何も、わからない。
もちろん欲しかった。一人じゃ何も出来なかった。何度か心が凍り付いて折れかけたときもあった。
周りで幸せそうにしてる奴も全部憎かった。私に無いものを全部持ってる。それなのにまだ満ち足りなさそうに廻りに求めてる。
なら私は何だ、私がおかしいのか、何も持っていない私がだめなだけなんだろうか。

なんて、考えてたときに迎えが着たんだ。
私の事を家族みたいに、あったかく包み込んでくれた。
今はそのときほど感謝は無いだろう。私も気付いたんだ。周りの奴らの「不満」に。
まだ足りない。全部満たされてない。
そんな不満が募って募って引き起こした私の罪。
引き止めてくれた人はいっぱいいたのに。
私は何も見てなかったんだ。
いまさら戻れはしない、自分で引き離した幸せ。
私はまた独りになった。

もう誰も迎えに来てくれないのかな。
そんな事が脳裏によぎる。そりゃそうだよな、全部私が悪いんだ。
寂しさはもうわからないくらい抱えた。
そんなある日、あいつが私の事、探してくれてる事を耳に挟んだ。
私は一人じゃないのか?
一度入ってきた希望は、どんな手を使っても引き離しはしない。私は見苦しく探し続けた。

もうわかったんだ。
見返りの無い事をしてくれるお前らの優しさが。
もうこんなことしない。絶対しない。だから、

「私のこと、助けて。」

口から出た私の感情全て。
お前は受け止めてくれただろうか?
            
                
                ‐序章 END‐