二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 暗い森のサーカス ボカロ ( No.2 )
- 日時: 2011/04/17 20:57
- 名前: 猫科の犬 (ID: KrNEmkft)
- 参照: http://ugomemo.hatena.ne.jp/
第1話 招待された少女
「さぁ、お立会い、お立会い!」
ある街の道のど真ん中でキャストらしい人がなにかチラシを持って声をかけている。
しかし誰もそれには知らんぷり。
だけど、その中に1人。ぽつんと立っている少女はそのキャストが持っているチラシをじっと見ていた。
そして、キャストがそれに気付き少女に近づいた。
「お譲さん。興味があるの?」
キャストが少女に話かける。
少女が今度は、キャストの顔をじっと見つめる。
何か変な物でも見るように、その顔を見つめる。
そして少女はうなずく。
「じゃあ、お譲さん。貴方にこの招待状をあげよう。きっと楽しいよ」
「ありがとう。」
キャストが少女に1枚の紙を渡す。サーカスの招待状。
少女が今度は、その招待状をじっとみつめる。
そしてキャストは、少女に気付かれないように去っていく。
だけどその姿は、誰にも気づかれていない。あんな変な形をしているのに、
誰も騒がない。まるで見えてないのかのようだ。
少女が気づいた時には、キャストはどこにもいなかった。
少女は、まっすぐに家に帰る。
「ただいま!ママ!」
「おかえりなさい。ずいぶんご機嫌ね。何かあったの?」
少女は、母にさっきもらった招待状を渡す。
だけど、母には娘が手を出して何かちょうだいといっているようにしかみえない。
「その手は何?加奈?」
加奈とよばれた少女は、戸惑う。
「この招待状が見えないの?」
「招待状?冗談はやめなさい。加奈」
少女。加奈には確かにその招待状が見えているのに、母には見えていない。
加奈は、母が冗談をいっているようにしか聞こえなかった。
だけど何度いっても母は、同じことをいう。
怒った少女は「もういい!」といって部屋にこもってしまった。
そして部屋で少女は、思う。
いいもん。1人でいくもん。ママはなんで冗談ばっかり。もしかすると夜の森が怖いのかな?
加奈は全然怖くないのに!ママ達が寝たらそっと1人でサーカス見に行くもんね!
そして、母達は何も知らずに寝てしまった。
加奈は、その隙を見て静かに外に出て行った。
そのサーカスの恐ろしさを知らずに。