二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 囚人 ボカロ ( No.34 )
日時: 2011/06/18 15:34
名前: 猫科の犬 (ID: 3eop5mZb)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

第1話 出会い

ここは、囚人という罪を犯した者が入る檻の中。
その中の少年の1人、レンが錯誤しにいる少女がいるのを見つけた。
レンは、草取りから目を離し少女の目を見た。
少女もこちらを見た。と、言うよりずっとこちらを見ていた。


きっと、あの子にとって僕達は、珍しい生き物なんだろうな。
「罪」を犯したことのない彼女には、自由がある。
でも僕達には、自由はなく迫害を受ける。そんな生き物が・・・。


そうやってレンは、思いつつもその少女の目からそらそうとは思わなかった。
すると目の前の少女は、笑みをみせる。
その時、レンはその笑顔に恋をした。頬が赤くなる。
レンは頬が赤くなっているのを隠すために草取りに戻った。
少女は不思議そうに見ている。

数時間後少女は、どこかへいってしまった。


あの子は、一体だれなんだろう・・・。


その日から毎日少女はこの施設の錯誤しにやってくる。
そして必ずレンと目が会った時には笑みを見せる。
だからレンもそのうち笑顔を見せるようになった。
また来てくれたんだと心から思うようになった。

だけどレンは、気づいていた。

汚い雑草と奇麗な花とじゃ、ものすごく差があるということ。

それでも少女のことを諦められなかった。

ある日のこと。
その日の仕事が終わり部屋へ戻った時レンは、ふと思った。
彼女に手紙を書こうと。

紙とペンは、ここに入った時にここの仕事をしている人から「死ぬ前までに日記でもつけとけ。」
といわれたことがあるので、紙とペンはもらっている。
正直、こんなもの使う日なんて1度とないだろうと思っていた。まさかこんなことに使うことがあるなんて、と。

次の日その手紙を紙飛行機にして仕事場に持って行った。
係員に見つからないように。

そしていつも通りに、彼女は錯誤しにやって来る。
レンは、今だ!と思って、少し錯から遠くに離れて紙飛行機を投げる。
2人の壁を越えてゆけるように飛ばした。
見事にそれは少女の元へ届く。少女は、それに気づいて取ろうとしたが、キャッチ出来なくてそのまま落とした。
しかし、その後その紙飛行機を拾う。
レンは、ドキドキしていた。告白の文を書いているということではないが、とにかくドキドキしたのだ。

少女が手紙を読み終わった時、こちらを見て・・・・笑った。
そう。笑ってくれた。

だからレンもいつものように笑い返した。
手紙の内容を理解してくれたのだ。
その後も毎日手紙を書いて、紙飛行機を折って投げる。
それが習慣となってきていた。
もちろん少女からも紙飛行機は、届く。

おもしろい内容や、悲しい内容。
いろいろあった。

少し、字は、読みずらかったけどそれでも嬉しかった。