二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少女と黒い猫 ボカロ リク的なもの募集中 ( No.49 )
- 日時: 2011/07/18 17:42
- 名前: 猫科の犬 (ID: LsYW7S6m)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第2話 目指す場所
あれから幾年がたち、リンは13歳になった。
仮の父と母に見守られここまで生きてきていた。
あの前の光景など忘れている。それもそうだろう。
その光景を思い出すきっかけが戦争が終わった今、ないのだから。
「これ、ここでいいですか?」
「えぇ。いいわよ。」
「これでよしっと。」
「いつもありがとうね。仮の親なのにこんなことまでさせてしまって。」
「いいんですよ。お世話になってもらってるんですから。」
そういって、母は、家の中に戻って行った。
只今洗濯物を干していた所だったのだ。
そこで、リンも一休みしようと思った時に猫の鳴き声が聞こえた。
「猫?・・・黒猫だ。可愛い。」
リンがその黒猫を可愛がっていると、母が呼んだ。
「リンちゃん!少し休憩しましょう。」
「あ。はーい!今いきます。」
リンが猫から離れて母のところへ行こうとした。
すると猫までついてきてしまった。
「あ。えっと。どうしよう・・・。」
「何してるの?まだお仕事・・・ !!猫じゃない!」
母がその黒猫を見てびっくりした。
「ごっごめんなさい!今追いだします!」
「いいのよ。この子結構可愛いじゃない。」
「いいのですか?」
「えぇ」
「飼ってもいいのですか?」
「えぇ。でもその変わりにリンちゃんがお世話するのよ。」
「ハイ!ありがとうございます!!」
その後その猫はリンの元で飼われることになった。
冬の時期。11月。
動物も植物もみんな眠っている時期。春を迎える準備をしている。
「リンちゃん。お花つんで来てくれる?」
「え?今の時期花なんて咲いてるんですか?」
「咲いてるわよ。冬に強い花だってあるのよ。」
「わかりました。」
リンは、家から外へ出た。
すると少し離れた所に花が咲いていた。
「こんな時期に咲く花もあるのね。」
そういって、リンは、その花畑に寄って行った。
そして1つ1つ積んでいく。
数秒後花畑の奥から金色に光っている所があった。
そして黒い影。それはどんどんリンに近づいてきた。
「にゃー」
「っわ!!なんだ。クロか。ビックリしたな。もぅ」
「にゃー」
「ん?その加えているものは?他の花と少し違うみたいだけど、よく見つけたね」
リンは、黒猫のクロがもっている花を受け取る。
白くて、奇麗で、優しい香り。
リンは、この花を見たことがあるっ!!
これは・・・
「っ!!」
リンは、その花を見てすぐに全てを思い出した。
それは、故郷の花。それとすごく似ていたのだ。
「お・・・お父様、お母様・・・。リンはなんてことを・・・速く故郷に戻らなければ!!
生きて待ってるんだ!仲間が!生きて待ってるんだ!!ありがとう!クロ。」
「にゃー。」
リンは、すぐに家に戻った。
そして仮の父と母につげる。
「故郷へ帰ります。」
と。