二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 鎖の少女 ボカロ小説 ( No.86 )
日時: 2012/01/22 13:02
名前: 鏡猫 (ID: cHwZ8QFd)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

第5話 勇気

「ねぇ、レン。ミクさ。今日も遊びに来てくれるかな。」

「さぁな。でもリンも素直じゃないよなぁ今日遊びに誘ったのも僕達の家の場所を教える為だろ?」

「そんなんじゃないよ!何言ってんの!?」









今日は、どうしようかな。
とりあえず父さんに今日はバイトが休みだって事をばれないように外に出て来たけど・・・
行く所、ないな。急にリンちゃん達の家に遊びに行くのも失礼だと思うし。
そうだ。公園に行こう。母さんとの思い出の場所でもあるし、最近いってない。
たまにはいいかな。

数分後、公園についた。
日曜日だし、休日だからか子供連れの大人がたくさんいる。
大人は、大人で話しあっている。子供は子供で遊んでいる。
私も、母さんがいた時はよくこの公園に遊びにきたな。

ふと、涙が一粒落ちた。

「あ…」

——自分ハもう何モ言わナイ

『ミク、おおきくなったね』

ふと、母さんの声がした。
気のせいだと思ったけど、目の前に母さんの姿が見えたような気がした。
でもその姿はすぐにどこかへいってしまう。
いけない、これでは、また見失ってしまう。
そう思ってその影を追いかけた。母さんの姿をした影を追いかけた。
人通りの多い所にやってくる。
ふと、見失ってしまったって思ったらそこには父さんがいた。
なんで、こんな所にいるの・・・?

「なんでこんなところにいるんだ!バイトはどうした!!」

どうして、ここに、いるの? どうして?

「おいっ!聞いてるのか!?」

父さんもたまに外に出ることってあるんだね。
珍しいことではないのかな。私が知らないだけなのかな。

「ほら、さっさと行くぞ!」

やだ、帰りたくない。帰りたくなんかないよ!

「やめて。」

「何?」

「やめてっていってるの!!」

「なっ」

私がこんな大声で叫んだせいで周りにいた人はこちらを見る。
でもそんなの関係ない。
これは私の意思だ。他の人に何いわれようがかまわない!

「俺の言う事が聞けないのか?困った子だ。天国にいる母さんも悲しむ」

「嘘いわないで。お母さんが悲しんでるのは私じゃなくて父さんの方よ!」

「っち」

「あなたは私を利用してるだけ!私は今までずっと間違ってた。ずっといいなりになって自分の意思を閉じ込めてた。
 でも、今は違う。ちゃんとあなたにはっきりいえる!私はあなたの操り人形なんかじゃない!
 私のココロは私のものなの!もう、これから先、あなたに指図される必要もないし指図したって知らない。
 自分の事は自分で決める!前に母さんがいってたの。自分のココロは自分だけのもの。大切にしなさいって。
 だから、———さようなら、お父さん」


「あ、おい!」


あの人は私を引きとめようと止めたけど、私は足を止めることはない。
もう、あの人の所へは戻らない。



リンちゃんが昨日いったことはこうゆうことだったんだね


ずっと周りの人に壁を作ってた。でも、もう壁なんて作らない。
私は私なりの未来を行く。