二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 悪食娘コンチータ ボカロ小説 リク・コメ募集中! ( No.96 )
- 日時: 2012/02/23 22:34
- 名前: 鏡猫 (ID: lL8RIxSj)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=9ApXcU-w20Y
エピローグ 曲・歌詞
「ねぇ、知ってる?昔々のお話。」
「え?何々!?すごく気になる!教えて!」
1人の少女によってたかって他の少女達が近寄る。
少女は、昔々のお話を語りだした。
昔々のお話です。
ある屋敷に1人の少女とその父が住んでいました。
その屋敷は、毎日のように晩餐が開かれます。
なので、毎日屋敷に客がたくさん来ていました。
父は、結構有名な人なのです。毎日、毎日晩餐は開かれ、毎日客はやってきます。
その都度父はいうのです。
「残さず食べなさい」
客には甘い父でしたから、客が残しても何もいいません。
その食事の処分を全て少女にまかせるのです。
そのため、少女は自然と残してはいけないんだ、と覚えてしまいどんどん太っていきます。
その姿を見た客達はみんな晩餐を断りました。
何十年かたったある日のことです。
何処からかの情報か知りませんが少女がやせた、という噂が流れました。
屋敷には、噂通りやせている少女がいたのです。
しかし、そばに父の姿はありませんでした。
だげど、少女は晩餐を開いたのです。たった1人で・・・
そしてまた、何十年たったある日の事です。
屋敷の中には、机も、家具も、清掃用具も何もかもなくなっていました。
屋敷の中にいた1人の少女の姿もありませんでした。
そこにたった1つだけ残っているものをあげるとしたら、なんともいえない不気味なにおいだけが残っているのです。
歌詞
「さあ、残さず食べなさい」
腐臭漂う背徳の館
今日もはじまる最後の晩餐
身の毛もよだつ料理の数々
ひとり食い漁る女の笑顔
彼女の名前はバニカ・コンチータ
かつてこの世の美食を極めた
その果てに彼女が求めたのは
究極にして至高の悪食
敬い称えよ われらが偉大なコンチータ
この世界の食物は 全てがあなたの為にある
食らい尽せこの世のすべて
胃袋にはまだまだ空きがある
青白く輝く猛毒 メインディッシュのスパイスに最適
骨の髄までしゃぶり尽せ 足りなければ皿にもかぶりつけ
舌先を駆け巡る至福 晩餐はまだまだ終わらない
今年に入って15人目の お抱えコックがこう言ってきた
「そろそろお暇を貰えませんか?」
まったく使えぬ奴らばかりね
敬い称えよ われらが偉大なコンチータ
裏切り者には 報いを受けていただきましょう
食らい尽せこの世のすべて 今日のメニューは特別製なの
青白く輝く毛髪 オードブルのサラダに丁度いい
骨の髄までしゃぶり尽せ
足りなければ「おかわり」すればいい
ちょっとそこの召使さん あなたはどんな味がするかしら?
いつしか館はもぬけのからに 何にもないし 誰ももういない
それでも彼女は求め続けた 究極にして至高の悪食
「残したら、怒られちゃうもの」
食らい尽せこの世のすべて 彼女は自らの右手を見て そして静かにほほ笑んだ
「マダ タベルモノ アルジャナイ」
コンチータの最後の悪食食材はそう 彼女自身
食を極めたその身体の
味を知るものはすでにいない