二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

さん:つまりは ( No.8 )
日時: 2011/07/28 04:14
名前: あいな ◆vMllyNSxcs (ID: mNBn7X7Y)

「いや、だから私は…」
「だーめ。耶麻音ちゃんも働くの」

何度同じようなやりとりを繰り返しただろうか。
何故か、ゆーちゃんは私をここでバイトさせたいらしい。

「でも、」
「あーもー、なんでわかってくれないの?」
「え?」

そういうと、突然近づいてきて。

「つまり、僕が耶麻音ちゃんと放課後も話したいの」

何かと思えば、そんな耳打ち。
少しドキッとしながらも、少し考えてみる。

「…あの、因幡さん」
「ん? どーした?」
「私でも、助手のお仕事って…できますか?」

そもそも、私は探偵っていうのがどういうものかあまりわからない。
それなのに、急にその助手のバイトなんて、無理に決まっていた。
私が頑なにゆーちゃんの提案を拒んでいた理由のひとつ。

「あー…できるんじゃないか?」
「え…本当、ですか?」
「まあ、できないこととかは、優太や圭にやってもらうでもいいし」

そう。
もうひとつの理由は、男の人しかいないことだった。
しかも、同い年から年上。
正直に言うと…年上は、苦手だった。

「そうだな、お前…耶麻音だっけ?」
「はい」
「髪質も良さそうだし、迷ってるんだったら、数日の間、遊びに来いよ」

遊びに。
しかも、数日って。
そんな何日も人の仕事場に遊びに来た挙句、無理ですなんて言えるわけない。
というわけで、バイトがほぼ決定したわけです。