二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ*最強姉弟参上?!*参照3000突破…?! ( No.877 )
日時: 2011/09/03 03:41
名前: 伊莉寿 (ID: r4kEfg7B)

—波紋。




*皆さんこんにちは。今回は魁渡では無く、瑠璃花関係で書きたいと思います。他に書いてほしいストーリー等ありましたらリクエストお願いします!*



キャラ達の短編・4 *お日さま園の仲間


瑠璃花が居なくなったと知ったのは、ヒロトから電話がかかってきた時だった。



コール音から嫌な感じがしたが、同じ部屋に居た南雲は見向きもせず雑誌を読んでいた。私に出ろと雰囲気で伝えている。

少々乱暴に受話器を取って、相手がヒロトだと知り少し悪かったと思った。吃驚するだろうからな。

話しにくそうにヒロトが切り出す。

おかしいと思った。ヒロト達イナズマジャパンは、昨日FFIで優勝したはず。話しにくそうに報告する事じゃないだろう。

そして、次の瞬間、その言葉が伝わって来た時。

私は、脳内でそれを拒絶した。


涼「瑠璃花が、消えた…?」


少しぼうっとして、それから反射的に南雲を振り返る。今の言葉が聞こえたのだろう、雑誌から顔をあげて目を見開きこちらを見ている。

南「え…今何て」

涼「ヒロトどういう…」

ヒ「お、落ち着いて聞いて!」

そう言うヒロトも動揺してるのかまだ完全に受け止めきれていないのか。

南雲が電話の内容を聞こうとしてこっちに来たから、体感温度が上昇中なのだが。暑い!

ヒ「魁渡君がやられたのは…知ってる?」

涼・南「知らない/知らん。」

魁渡って…瑠璃花の弟で強かった奴か。やられた?

ヒ「表彰式の直前に何処からか槍が飛んできて、それが背中に命中したんだ。」

南「槍ィ??!」

ヒ「うん、それで病院に入院することになって瑠璃花ちゃんが泊まり込んで、次の日にイナズマジャパンの皆で病室に行ったんだ。そしたら…」

ヒロトの声が震えている。

ヒ「そうしたら、瑠璃花ちゃんがその病室の窓から…飛び降りて。」

南・涼「!!?」

飛び降りた、消えた…?

何故?何故瑠璃花は飛び降りる必要があった?魁渡が絶望的な状態だったと?

ヒ「でも…道路に落ちる直前に消えたって鬼道君は言ってる。」

南「何やったんだよ、アイツ…」

目を見開いて…南雲大丈夫か、顔が真っ青だ。

何故飛び降りたのか聞いてみたが、ヒロトにも良く分からない様で、一応その時の状況を教えてくれた。


『また巻き込むなんてしたくないんです。これ以上、私の事に巻き込みたくは…』


暴走天使。

ふと思い出したお日さま園の時のあだ名。


電話を切って、何か心がぽっかりと空いた様な気がした。テレビをつけてニュース番組を探す。

何処でも放送していない。と、速報が入って来た。それが、失踪事件…ではなく投身自殺だった。

魁渡も昏睡状態と伝えられ、もう流星姉弟はどうなってるんだと思わせるようなニュース。

南「涼野、アイツ、見つかるよな。」

ソファーに座った南雲から声がかかる。私はニュースの内容がヒロトが言っていた「表の事」だったからテレビを消して振り向く。

南「でも…アイツ、相変わらず暴走天使だな。」

涼「…懐かしいな。」

あのお日さま園での暴走。後でこっそり瑠璃花がこう呼ばれていた。

そのままの意味だ。暴走する天使。今回もそのレベル…では無いな。

あの時の事は解決していない。

瑠璃花はその事を知って、それで居なくなったのなら解決しようと思うだろう。韓国戦でまたああなったのだから。

でも…それでも。





また会えるかも知れなくて。
もう会えないかも知れなくて。
ただ周囲には分からないように消えた彼女。
思いつめていた様なのに、私は何も出来ずに。

また会えるのか?また現れてくれるのか?

それが分からないから、私は悲しいのかもしれない。鼻の奥がつんとして、冷たい雫が頬を伝った。

南雲すら泣いていないのに、何で私の方が…。

涼「…ッ…」

再会してわずか。

『ふうすけ君、ありがと!』

『風介君は、アイス何味が良い?』

『冷たい物を食べれば、涼しくなるんじゃないですか…?』



…消えた。

ならば、苦しい想いも消えてしまえば良い——。



*おわり*
もう詳しいこと書けません。
涼野は「好き」まできっと行って無いので…