二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ*最強姉弟参上?!*参照3500突破! ( No.948 )
日時: 2011/09/22 18:52
名前: 伊莉寿 (ID: r4kEfg7B)

番外編☆瑠璃花、怒る??!


瑠「もうそろそろ集まった頃かな…」

魁「ああ、皆の分を集めれば充分足りるだろ!」

瑠璃花が呟くと、魁渡が同意した。瑠璃花が頷いた瞬間、顔をしかめる。彼女の鼻に、焦臭い匂いが届いた。

後方を振り向くと、黒煙が立ち上っている。

瑠「————!!」

まさか、と声が漏れる。

地面に焚き付を置いて、黒煙が立ち上っている方向へ走る。頭の中で確信しながら。

———火事が起きている。

魁「るっ、瑠璃姉??!」

急に走り出した姉に驚きながら、彼もまた全力で追いかけた。




円「これどうするんだよッ?!」

染「どうしようも出来ないだろ!水系の技覚えてる奴もいないし!!」

鬼「普通のシュートは、風によって火を大きくするだけだしな…。」

豪炎寺のファイアトルネードにより、木が燃えてしまった。だんだん燃え広がっている。

打開策は思い浮かばない。着火させてしまった豪炎寺は人を呼びに行ったが。

染「円堂、こうなったら正義の鉄拳で…」

鬼「飛んだ木に火が付いていたら、さらに燃え広がるんじゃないか?」

円「〜〜あー!!!もうっ!!!どうしたら良いんだ!!」

円堂が自棄になってそう叫んだ瞬間だった。

突然、彼の頬をかすめたボール。驚いて石の様に固まるその目の前で、火は一瞬の内に消えさっていた。

まだ赤く燻ぶる(くすぶる)木の上に、静かに着地した…少女。

鬼「瑠璃花!?」

染・円「っ!」

ドスン、と円堂の頬をかすめたボールが当たった木が、折れた。

瑠璃花はやってしまった、という顔をしたが、直ぐにその瞳に怒りを宿した。唇がぎゅっと結ばれる。

初めて見た表情だった。

彼女が何か言おうと口を開いた瞬間、後ろから「円堂!」という声が響く。

瑠璃花が振り向けば、そこには水が入ったバケツを持った魁渡と、豪炎寺。豪炎寺は火が消えている事に驚いている様だった。

豪「…これは」

鬼「瑠璃花が消した。シュート1本でな。」

豪「!!!?」

魁「…え。」

何か尋ねようとした彼らより先に口を開いたのは、瑠璃花だった。

瑠「何で火事になってるんですかっ!!!」

それはまるで問いただすかの様に。そして視線は円堂、鬼道、染岡からゆっくりと豪炎寺に向けられた。

瑠「炎系統の技は、豪炎寺さんしか使えませんよね。何があったんですか、2文節で説明して下さい。」

染・円(2文節??!)※文節については国語の教科書で調べたりしましょう!

質問された豪炎寺は、逡巡してからきちんと2文節で言った。

豪「幽霊が、現れた。」




幽霊出現!

円堂に接近!

危ないッ!ファイアトルネード!!

幽霊吃驚して消えた!よっし!!!

でも標的を失ったボールは、奥にあった木に激突!

炎を纏った強烈なシュートは、その炎を木に与えてしまった!!


魁「…ッてオイ!!!」

染「簡単にまとめるとそうだな。」

一方、はー、と溜め息をついて木に寄りかかる瑠璃花。ちゃんと墓標立てたりしたのにな、という呟きが聞こえる。

豪「…すいませんでした!!!」

そんな彼女に、犯人である豪炎寺は頭を下げた。少し驚いたように目を見開き、その様子を見てから瑠璃花は彼の方へ一歩歩く。

瑠「私にも責任はあります。…さっきは、あんな言い方してすいませんでした。」

豪炎寺だけではなく、4人にそう言った。

事態が丸く収まったのを見届けると、明るい声で魁渡がお腹すいたな〜、と言った。

早く夕食作ろうぜ!と。

にこ、と瑠璃花が微笑んで同意した。4人も微笑みを浮かべる。




その晩、夜色の空の下、明るい楽しそうな声が響いた。