二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 『星のカービィ』 短編集 (マルク編完結したのサ!) ( No.25 )
- 日時: 2011/08/13 18:15
- 名前: 彌浪 ◆BWqKsmtrLo (ID: u6knrXHP)
「星の戦士の影・裏」
これは、私がマインド様に報告をしようとしたときだった。
彼の行動に、無い筈の感情が揺さぶられる気がした——。
「……マインド様」
私はマインド様と戦っている—いや、無駄な足掻きをしている様にしか見えないが……—、彼——シャドーカービィを見ながら言った。
そしたらシャドーは……こう言った。
「あーっダークKY!今僕と戦ってる最中な……痛っ!」
……馬鹿か?まあいい。
本題はこれではないからな。
「……カービィが六つ目の破片を取り戻しました。どう作戦を立てれば……」
「ふん、ほっとけば僕共が……」
いや、しかし……
「ラディッシュルインズには誰も居ませんが……」
マインド様はならば、と小さく呟いた。そして言った。
「お前が行け。お前の変身能力を使えば、簡単だろう……?」
流石……。そう思った。
ククッ……そうですね……。
「はい……。我が魔王、ダークマインド様……。」
そういった後、何気に話が終わるのを待っているシャドーに何か言おうかと思い……。一言足した。
「あと、シャドー、お前の方が空気読めていないぞ…?」
何故か可笑しかった。
あんな子供のつまらぬ話で。
羨ましく……
「もぅ…酷いんだからぁ……いいじゃんかぁ〜……」
そんな私の思考を遮るように奴は言った。
私はラディッシュルインズ(以下RR)に行こうと歩き始めていたのだったが、
彼の声は子供のような良く響く声だったため、私の所まで普通に聞こえた。
そして私が低空飛行して何枚か鏡を抜けRRに向かおうとしている時に、
私を追い越すような速さでさっき見たばかりのシャドーが走っていった。
そんな事は別に構わないが——
問題は彼の言った言葉だ。
「よしっ!カービィを助けちゃうもんね!へっへーんみぃ〜んな騙されちゃってるんだからぁ!」
完璧に聞いた。
ふざけるな……
しかし、聞かれたからにはもう終わりだ。
フンッ、調子に乗って大事なことを言ったのが命取りになったな!
「……誰が騙されただと?」
「う……っこの声は……。KYな」
KYじゃないっ!
「ぐはっ!」
ちなみにこの台詞は私がシャドーを蹴ったときのシャドーの声だ。
「痛いぃ……」
……タフじゃないな。
ではなく……
さて。
「貴様……」
「……ごめん……」
……。許すと思うか?
「……ごめん」
何度謝っても無駄だ。
「でも、僕はカービィを助けにいくよ!」
……!何っ!貴様今二度謝っただろう……っ!
「まぁ、ダークだって気が向いたら皆を連れて、来てね。んじゃ!ワープスター!」
……やはり馬鹿か?
いや、それはどうでもいい!逃げられる!
「……待て、シャドー……!」
しかしワープスターに追いつけるかどうか……。
「って訳で空気読んで、皆を連れてきてね〜☆」
そんなことなど聞いていない。
もうここまできたら……私に出来ることは一つ……。
「……ラディッシュルインズで……シャドーが手を出す前に、カービィを潰す……」
********************************
しかし結局、カービィにディメンションミラーを全て集められた。
********************************
そして決戦の地で——。
私は彼——カービィに、敗れた。
シャドー。私はお前が羨ましいのかもしれない。
楽しいからか?
最期の最期で、分かった。
感情というものを——。
そして
鏡は散っていった——
—終—