二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ナビ・ルナ&ムスビ ( No.140 )
日時: 2011/08/07 16:06
名前: ルルにゃん ◆8/MtyDeTiY (ID: frNsUPKP)

『いっちゃん!いいかげん、起きるですよ!』
「ん〜、ムスビ、もうちょっと寝かせて〜。」
『もう、6時半ですよ。玉さん、莉々さんとの約束は7時でねぇですか!!』
「6時半!!」
 わたしは獲物を狙う猛獣より早く飛び起きた。
 待ち合わせの駅は、ここから10分も歩けばいい。待ち合わせだし、5分前には着いていた方がいいだろう。
 だから、えっと。
『昨日、6時45分に家を出るって言ってたですよね。後15分ですよ!!』
「ひぎぃ!」
 15分で着替えてご飯も食べろと!
「ぎゃ〜!!!」
 わたしは叫びながら、朝の支度をした……。

 やばい。絶体絶命のピンチだ。
 電車に乗り遅れる!
 莉々ならもっと速く走れただろうが、わたしはそうもいかない。
 ムスビを入れたデイパックを背負い、ポケットに入れた青い石を落ちないようにつかみながら走る。
 真夏にこりゃないよと思いつつ、待ち合わせ場所に着いたのが、7時12分!!あと、2分で電車が出てしまう!!
「ごめん、遅れた!!あれ、玉ちゃんは!?」
 なんと、莉々しかいないのだ。
「先、行ってる。それ、貸して!!」
 言うが早いか、わたしのデイパックをひょいと奪う。
「走るよっ!!!」
 いつでも莉々はダッシュオッケー。
 これも、巫女のチカラ。さすがだ。けど…。
「も、もう走れないです〜。」
 遠くの莉々はそんなことは聞いていない。
 まぁそんな感じで、駅の中を猛ダッシュ。大人の顔は、気にする余裕がない。
「まもまく、2番ホームに電車が入ります……」
 やばいっ!!
 もつれる足で階段を登る。
「まもなく、電車が発車いたします……」
 うわーー!!
「いつみ!」
 わたしの身体は電車の中から莉々に引っ張られ、寸でのところで電車に乗ったのだった。